時代をつないで 大阪の日本共産党物語

第101話 結びにかえて――新たな100年へ

読者のみなさんに励まされて     

 日本共産党大阪府委員会が党創立100周年記念事業として、新事務所建設とともに、「100年史」の連載を決めたのは2019年8月でした。1年間、準備し、「大阪民主新報」2020年7月12日号から2年間の予定で「100年の歴史」を「100のエピソード」で綴ること、タイトルを「時代をつないで 大阪の日本共産党物語」と決め、連載を開始しました。
 連載に対して、読者のみなさんから「毎回楽しみにしています。大阪の共産党の歴史はすごい」「この連載に私の歩みが記録されている」など、多くの感想、激励をいただきました。連載を続ける何よりの力になりました。

編集委員会――8人のチームを組んで 

 大阪の日本共産党の歴史をまとめたものとしては、党創立60周年の際にだした「日本共産党の60年・都道府県版 大阪府」(『前衛』1984年特集号)がありました。今回は、「60年」から「100年」に引き継ぎ、発展させるとともに、①日本共産党の活動を追うだけでなく、大阪の政治・経済・社会の流れ、さまざまなたたかいの展開のなかで描く、②歴史を追いつつ、たたかいをになった「人」にも光をあて、エピソードを追う、③「今に生きる」もの、「今にぜひ伝えたいこと」を紡ぐ――ことなどを編集方針としました。
 この方針にそって、「100年史編集委員会」チーム(60代から30代まで当初3人から、のちに8人に)をつくり、府委員会自身の世代的継承の一環としても位置づけて、毎週定例会議のもとに、作業をすすめました。
 ――時々の大阪府党会議決定集、過去に発行された「大阪党報」、1962年以後は、発行された4697号分の「大阪民主新報」をすべて読み返し、連載のベースとしました。
 ――『大阪社会労働運動史』(全8巻)や『大阪市史』、大阪の労組・民主団体史をはじめ、大阪の政治、経済、社会史にかかわる文献の収集、研究をすすめました。この3年間に読み、参考にした文献は300冊を超えました。
 大阪の党史にかかわる資料収集と蓄積、データ化も大きくすすめました。新しい府委員会事務所の資料室で保存・管理し、今後も充実させていきます。
 ――編集委員会に迎えてのヒアリング、個別のインタビューは現元国会議員、府委員会ОBのみなさん、労組・民主団体幹部、各分野でたたかいの最前線にたった方々など82人に、のべ100回以上お願いし、連載に登場していただきました。とくに戦前史では元府議の柳河瀬精さん、戦後の歩みでは元府委員長の菅生厚さんに何度もレクチャーをお願いしました。治安維持法同盟府本部の柏木功さんには豊富な資料の提供を含め、お力添えをいただきました。

新しい時代を刻んで

新たな時代を刻む拠点――日本共産党大阪府委員会の新事務所

 連載は、大阪市「住民投票」や2021年総選挙、2022年参院選など激しいたたかいのさなかに進めました。大阪の党の歴史をまとめつつ、新たな歴史をきりひらく活動に力をつくしたことは、格別の意義を感じるものでした。
 1965年、玉造の地で建設した大阪府委員会事務所は、60年代、70年代の躍進、21世紀にはいっての維新とのたたかい、野党共闘など、半世紀にわたる大阪の日本共産党と各界・分野のたたかいの拠点の役割を果たしました。この3月に竣工した新事務所を、新たな時代を刻む拠点として、社会変革と日本共産党の躍進のため、ともに力をつくします。

 「時代をつないで 大阪の日本共産党物語」編集委員会
 2022年7月15日 党創立100周年の日に

(大阪民主新報、2022年7月24日号より)

 

コンテンツ