時代をつないで 大阪の日本共産党物語

第44話 党創立50周年

反戦・反ファシズムの栄光の歴史に  

2万人が参加した党創立50周年記念集会であいさつする村上弘府委員長=72年7月19日、大阪市北区扇町プール

 1972年7月15日、日本共産党は創立50周年を迎えました。
 「過去50年間、いささかも節を屈することなく、反戦と反ファシズムのたたかいをつらぬき通した、その栄光の歴史に対し、心から敬意を表します。いまや共産党は、いよいよ幅広い大衆の理解と支持を得つつあり、平和と民主主義の担い手として発展の一途をたどりつつあるように思われます」
 黒田了一大阪府知事が熱い祝辞を寄せました(7月17日付「大阪民主新報」)。
 党府委員会は、同年2月の第6回総会で、党建設創立50周年を記念する諸行事の開催を決めています。7月10日にマーチャンダイズマートビルで開かれた
記念レセプションには各界から500人が参加。7月15日には50周年記念国際理論会議に参加したアメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、スペイン、ドイツ、フランスの各国代表が府委員会事務所を訪れ、2時間余懇談しています。7月19日、大阪市北区・扇町プールで開かれた「50周年記念集会」には2万人が来場。10月14・15日に服部緑地公園で開催された「赤旗まつり」には、3万人が集いました。

史上最大の党勢へ

 5月7日第10回府委員会総会では、創立50周年記念日をめざし、「党創立五〇周年記念党勢拡大目標完遂月間」に取り組むことを決めました。「月間」では、2カ月余で3500人の党員を新たに迎え、6万6千余の読者を増やして目標を超過達成し、党史上最大の党勢で党創立50周年の記念日を迎えました。
 「50周年記念集会」であいさつに立った村上弘府委員長は、「大阪で久しく念願していた数万に近い党員、二十数万の『赤旗』読者を持つ府党史上最大の党勢になった」ことを報告。大阪の労働運動、農民運動の中での党の歴史を振り返り、先輩たちの意志と伝統を引き継ぐことを誓いあいます。
 さらに大阪の党は第12回党大会(73年11月)にむけ、「赤旗」日刊紙で拡大目標を達成。党大会成功に貢献します。この党勢の前進が72年12月総選挙での大阪6人全員勝利、73年7月参院補選でのくつぬぎタケ子の勝利、74年7月参議院選挙勝利へと結ぶことになります。「大阪民主新報」は73年4月から週3回刊となりました。(81年6月まで)

50周年記念の「大阪赤旗まつり」   

 秋の「大阪赤旗まつり」は秋晴れのもと、党創立50周年記念行事の一環として、また「年内解散必至」の様相のなかでその勝利への舞台として、盛大に開催されました。芹洋子、淡谷のり子、笑福亭松鶴らの文化企画、総選挙の6候補、須藤五郎参院議員、137人の地方議員らが勢ぞろいしての政治企画、スポーツ大会など盛りだくさんに。黒田知事も来場し、まつりの広場では舞台に上り、労働歌「ベルトはうなる」などを披露しました。
 翌73年、民青同盟も、共青(共産青年同盟)創立50周年記念日(4月5日)めざす拡大運動で、大阪で史上最高の現勢へと躍進します。4月10日府立体育館で行われた記念集会には6500人が参集。ベトナムのホーチミン労働青年団代表団も出席し、100万円相当の医療機器の目録を送り、連帯旗を交換するなどベトナム反戦のたたかいへ連帯の意志を交わしました。(次回は「72年総選挙」です)

(大阪民主新報、2021年5月日号より)

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