おおさかナウ

2022年04月30日

政治の力で〝痴漢ゼロ〟に
日本共産党 アンケート結果発表

 日本共産党大阪府委員会・ジェンダー平等委員会は4月25日、痴漢被害の実態調査アンケートの結果について、府庁内で会見しました。「痴漢被害の実態を把握し、可視化して、政治が正面から取り組むべき課題に押し上げたい」としています。(詳細は「政策・提言・声明」のコーナーをご覧下さい)

2割が10歳未満で被害
あらゆる場所で繰り返し被害に

痴漢被害の実態調査アンケートの結果について会見する日本共産党大阪府委員会・ジェンダー平等委員会のメンバー=4月25日、府庁内

 アンケートは2~4月、インターネットを通じて実施しました。4月22日までに748人から回答がありました。女性からの回答が89・6%。「被害を受けた年齢」は19歳以下が74%で、そのうち9歳以下は19%。被害は一度ではなく、「小さい頃からずっと」「10代~30代」など断続的に繰り返し遭っていました。
 被害に遭った場所は「電車の中」78・0%、「路上」69・1%と続きますが、映画館やプール、職場、学校、自宅など、あらゆる空間で被害が起きています。特に電車内は「繰り返し」「数えきれない」「毎日痴漢に遭っていた」との記述が多く見られました。
 「赤ちゃんを抱っこしていて抵抗できないときにわざとぶつかられ、さらに身体を触られた」「『触るな』と言ったら駅のホームで大声で怒鳴られ殴られた」「逃げたら引きずり倒されて馬乗りになられ気を失った」など暴行を伴う被害もあります。

「何もできなかった」半数超える

 被害に遭った時「何もできなかった」55・9%、「怖くて反応できなかった」50・6%、「怖くて逃げた」38・3%。「周りは無関心だった」30・7%とあり、多くが孤立し声を上げられない状態です。「声を上げた」18・9%、「警察に通報した」9・7%は少数で、受験会場や職場に向かう事情から通報を諦めた状況もあります。
 被害後も「高校に通えなくなった」「フラッシュバックで急に涙が出てくる。電車に乗れない」など、その後の人生に影響を及ぼしています。
 「どんな支援があると、ひとりで抱え込まず伝えてみようと思えますか?」の問いには、「痴漢は犯罪であること」の周知徹底を求める要望が多く書かれました。
 また「自分を批判せず加害者を捕まえてくれたら」「警察で取り調べがあり、被害状況を具体的に再現する。それが嫌でほとんどが泣き寝入り」など、二次被害の対策を強化し、被害者が安心して被害を訴えられるようにとの声も多数ありました。
 犯人逮捕や厳罰化、被害者支援の強化を望む声も多くありました。幼少期からの被害が多く、対処法の練習や親への啓発、ジェンダーや人権、性の教育、鉄道会社の努力、スマートフォンのアプリを使って通報できる仕組みなどの提案もありました。

性暴力が暴行に発展、被害者の人生に多大な悪影響も(アンケートから)

逃げたら倒されて馬乗りになられた
フラッシュバックで電車に乗れない
取り調べで再現させられるのがいや

(大阪民主新報、2022年5月1日・8日合併号より)

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