おおさかナウ

2016年10月03日

「維新」政治どうみる Q&A
⑥「オール大阪」の共同

 Q なぜ大阪では国政と違う共同が?

 「維新」が大阪でやってきたこと、やろうとしていることには、従来にない、次のような「異質の危険」があります。
 ①「大阪都」構想で大阪市をつぶし、くらしを守る施策をつぶし、権限・財源を「府」に吸い上げ、「1人の指揮官」でやりたい放題―およそ「自治体改革」とは無縁な「統治機構改革」を狙う。「なんでも民営化」で公的役割を根こそぎ捨てる。
 ②「教育基本条例」「職員基本条例」によって、教育に土足で介入し、教職員をしばりつけ、「国際競争を担う人材」づくりのためと称して子どもたちを「競争」「競争」であおる。公務員は「府民・市民の奉仕者」でなく、「維新の奉仕者」にすることを狙う。
 ③手法の異質さ―平気でウソとペテンを弄す。激しい公務員バッシング、「既得権益者」攻撃で対立と分断をはかる。〝選挙に勝てば何でもできる〟と「民意」も「独裁」の道具にする。メディア攻撃とツイッターでの一方的情報発信…。
 これらの「異質の危険」にたいし、従来の自民党・「オール与党」支持基盤にも大きな矛盾と反発が生まれました。「教育基本条例案」反対の声は、教育委員会や校長経験者、PTA関係者、日教組・全教など垣根をこえた共同のとりくみへと広がりました。
 2011年秋、「大阪都」構想をかかげて、橋下徹氏が知事の座を途中で投げ出し、大阪市長選に出馬し、府知事・大阪市長ダブル選挙がおこなわれることになりました。この時、日本共産党も加わる「大阪市をよくする会」から市長選に出馬表明していた渡司考一さんが「独裁政治を許さない」という1点で候補者を降り、現職の平松邦夫市長を自主的に支援する態度を決めたことは、保守・無党派層にも衝撃を与えました。
 今夏の参院選で日本共産党の渡部結さん(大阪選挙区候補)の応援のためマイクを握った落語家の笑福亭竹林さんは、この大阪市長選で「渡司さんを降ろして、共産党は本気やと思った」と語りました。
 ダブル選挙は敗れたものの、「維新」政治を許さない「オール大阪」の共同が動き始めました。

(つづく)

「維新」政治どうみる Q&A

①「改憲反対勢力」つぶし
 Q 参院選で「おおさか維新の会」が果たした役割は?

②行き詰まり大阪市解体へ
 Q 大阪の「維新」はどこから生まれ、何を狙っているのか?

③「格差と貧困」の拡大
 Q 「維新」で大阪は改革された?

④異常な競争 教育破壊
 Q 教育の分野では、私学無償化など、よくやっている?

⑤独裁的手法と破綻
 Q 「独裁」というけれど、改革のスピードが違う?

⑥「オール大阪」の共同
 Q なぜ大阪では国政と違う共同が?

⑦画期的な共同の勝利
 Q 堺市長選挙や住民投票で「維新」を打ち破った原動力は?

⑧「異質の危険」に共同
 Q 自民と共産・民進が組むのは野合では?

⑨ラストのはずがまた
 Q「大阪都」構想は二重行政を解消する?

⑩民主的な改革を示し
 Q これからのたたかいの展望は?

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