おおさかナウ

2019年06月16日

戦後日本にとって最大の正念場
安倍改憲阻止へ共闘大きく
中野晃一上智大教授が講演

 大阪憲法会議・共同センターが9日、上智大学の中野晃一教授(立憲デモクラシーの会)を迎えた憲法大学習会を大阪市生野区内で開き、約200人が参加しました。

大阪憲法会議・共同センターが学習会

改憲発議をなぜ強行できないか

上智大学の中野晃一教授を迎えて大阪憲法会議・共同センターが開いた憲法大学習会=9日、大阪市生野区内

上智大学の中野晃一教授を迎えて大阪憲法会議・共同センターが開いた憲法大学習会=9日、大阪市生野区内

 「安倍改憲阻止の新たな市民運動の展開」と題して講演した中野氏は、「9条改憲阻止の国会発議を阻止できるかどうか、戦後日本にとって最大の正念場を迎えている」と指摘。改憲に反対する市民の声が野党を動かし、憲法審査会を動かせないようにしている中で、改憲阻止は、市民と野党の共同を構築できるかどうかにかかっていると語りました。

 「いま改憲勢力は衆参両院で、改憲発議に必要な3分の2の議席を維持しているが、発議を強行できないのはなぜか」と問い掛けた中野氏。憲法96条で「3分の2」という発議要件を定めているのは、野党も含めた合意を求めているからであり、自民・公明・維新の改憲勢力だけでは改憲発議の正当性が問われると強調。だからこそ安倍政権は野党の結束を崩そうと策動してきたと語りました。

自衛隊の明記がアクセルになる

 中野氏は、東京大学のケネス・盛・マッケルウェイン准教授の研究から、世界で「改正されたことがない現行憲法」の中で、1946年に制定された日本国憲法が最も“長寿”だと紹介しました。

 その背景には、全部で103条というコンパクトな憲法で、権利についての先駆的な規定が多く盛り込まれ、新たな権利を憲法に追加する必要性が少ないことがあると指摘しました。

 中野氏は、安倍改憲で9条に自衛隊を明記すれば、自衛隊は憲法上の存在となり、武力行使や軍拡の歯止めがなくなり、「ブレーキがアクセルになる」と強調しました。

世論広げるため別の論法も大切

 中野氏は、改憲の危険性を訴え、国民世論を広げる上で、「戦争をしてはいけない」「人を殺してはいけない」と言い続けることは大事で、続けなければならないが、それだけで通じない人々もいると指摘。そのときに「こういうことをやっていると、こんなひどいことになりますよ」という論法も大切だと提案しました。

 「島国の日本を守るために武力でやろうとすれば、財政が破綻するほど軍事費が必要で、何を守っているのか分からなくなる。つまり、戦争はできっこない。外交努力しか未来がないということが伝わる」と語りました。

宣伝と対話を広げ改憲勢力を少数に

 開会あいさつで大阪憲法会議・共同センターの丹羽徹幹事長は、目前に迫った参院選は憲法改悪阻止運動にとって非常に大きな意味を持つと指摘。安倍9条改憲に反対する3千万署名などの取り組みで広がった国民世論と、国会での野党共闘で改憲の動きを押しとどめているとし、「参院選で改憲勢力が3分の2を割り込ませ、安倍9条改憲にストップをかけよう」と語りました。

 山田憲司事務局長が、参院選で改憲勢力を少数に追い込むことを目指し、全有権者規模での対話と宣伝を、憲法運動として進めようと強調。その軸に3千万署名を据え、消費税増税反対などの署名運動とも連動させて取り組むと同時に、元維新の丸山穂高衆院議員の即時辞任を求めて要請行動を強めることを提起しました。

 日本共産党の清水忠史衆院議員が国会報告し、安倍政権が内政でも外交でも行き詰まりに直面する一方、参院選公約で早期改憲や消費増税を盛り込んでいることを紹介。参院選で、安倍政権とその補完勢力である維新に厳しい審判を下そうと語りました。

(大阪民主新報、2019年6月16日号より)

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