おおさかナウ

2019年03月10日

大阪府議会一般質問
カジノ・国保値上げ中止し
防災・暮らし・営業優先を
日本共産党 宮原たけし団長が主張

 1日の府議会本会議で日本共産党府議団の宮原たけし団長が一般質問に立ちました。児童虐待防止策の強化や零細業者の支援強化などを迫りつつ、松井一郎知事に「知事としての職務をきちんと遂行することが一番大事だ。(「都」構想をめぐる)政局の駆け引きはやめよ」と強く求めました。

「都」構想巡る駆け引きやめよ
カジノ誘致の中止を

 カジノ誘致に関し「プラス面ばかりが維新や知事からは強調されるが、何より府民の懐が寒くなる。人の不幸で他人が幸福になるなどということはあり得ない」と批判しました。府と大阪市の案ではカジノの年間収入4800億円のうち日本人からは約1600億円と、入場料約260億円の計約1860億円と想定されています。

 宮原氏は「仮に(カジノを中核とする)統合型リゾート(IR)が栄えたとすると、既存の商店は客が奪われることになる。ギャンブル依存症が強まれば、その家族や経営する会社とその従業員が大変なことになるだろう。開発費用も莫大だ」と指摘し、誘致の中止を強く求めました。

被災支援制度周知を

 昨年の災害で、国の支援が受けられる高槻市内の地震被害から漏れる全壊・大規模半壊などの被害について、国と同様の支援を府が行っています。昨年の議会でこれを求めた宮原氏は、「最大300万円まで援助できる制度を府民に知らせ、年度末までに必要な人に届くようにすべき」と求めました。

 さらに宮原氏は、「建築業者の都合などで解体が4月以降になる半壊も、引き続き補助の対象になるか」と質すと、府は「来年度も今年度と同様」と認めました。

河川の改修は急務

    一般質問する宮原たけし府議=1日、府議会本会議

一般質問する宮原たけし府議=1日、府議会本会議

 異常豪雨に備えた河川改修を急ぐことも宮原氏は求めました。過去約12年間で、府の茨木土木事務所管内では氾濫注意水位が440回発生しています。昨年7月には管内の全ての観測地点で、2~3カ月分の雨が4日間で降りました。「もう1日でも降り続けば、大変なことになっていたかもしれない。異常豪雨は待ってくれない」と述べ、従来40年かかるともされていた府の計画について、「せめて10年で府内の主要河川の改修を終えるべき」と主張しました。

 松井知事は「優先順位を考えてやらなければ」と応じ、国の予算措置もあって計画が30年余りへ短縮したことを第一歩としながら、「これを10年に短縮する計画をいまつくるのは厳しい」と述べました。

 宮原氏はまた、河川の中の木や土砂などを撤去する対策の抜本的強化を求めました。さらに、大阪の山間部は40~50年前に植えられた木が、大きくなったまま放置されている箇所が少なくないとし、「地域にあった農産物の栽培や木の活用、バイオマス発電などによる活性化を」と求めました。

増税中止国に求めよ

 「国に消費税10%ストップを求めるべき」と宮原氏は松井知事に迫りました。税率8%への増税以来、府内総生産は水面下に沈んだままで、その半分を占める家計の可処分所得も大阪は水面下です(グラフ1)。「とりわけ大阪への打撃は取り返しのつかないものになりかねない」としました。

 維新の会が「消費税10%増税凍結」を掲げているにもかかわらず、同会の代表を務める松井知事は、「すでに国で法改正がなされた」などと述べるにとどまりました。

負担増の国保一本化

 国保の保険料率や減免制度の「府内一本化」について、宮原氏は加入者の負担がさらに増すことを指摘しつつ、中止を求めました。高槻市では子育て世代や高齢者世帯でも大幅値上げになります(グラフ2)。

 市町村が加入者の実情に応じた負担軽減などのために一般会計から繰り入れている「法定外繰り入れ」(2017年度で約149億円、加入者1人当たり7229円)をやめるよう、府は求めています。国保料が所得に占める割合は17・1%から、さらに1・4ポイント増えるとみられます。

 宮原氏は「医療費の伸びや介護負担分などを考えると、所得に占める保険料の割合は、新年度でも20%を超すのではないか」と指摘し、府が「一本化」の完了を目指す2023年度の保険料負担の試算を公表することを求めました。

 全国知事会は、国に国保加入者の負担軽減を制度の持続性のために1兆円の公費負担増を求めていることから、松井知事も国に同様の要求をするよう要望しました(グラフ3)。

 松井知事は、保険料率などの決定権が市町村にあることや、「被保険者の負担も厳しい状況となる」とあらためて認めながらも、「新年度の保険料は市町村の今年度決算状況を踏まえつつ、保険料負担への影響を検証する」とするのみでした。

虐待防止へ増員図れ

 児童虐待の防止に関し、国が新しく示した指針に照らして、府の児童福祉司は165人足りません。昨年度は1人当たり63・9件を担当しており、これは全国の1・6倍です。

 「社会福祉士や精神保健福祉士も足りない」と宮原氏は指摘し、それらの大幅増員を求めました。

 松井知事は「来年度は今年度を上回る増員が必要」と応じましたが、宮原氏は「今の倍近く要る。今年度より多いから足るものではない」と指摘しました。

低すぎる商業振興費

 宮原氏は、零細業者の割合が東京や他府県より多い大阪で、小規模企業振興を目的に2014年につくられた国の基本法の具体化が、ほとんどされていないことを問題視し、小規模事業者の振興策を求めました。「商業振興予算は京都の5分の1、兵庫の10分の1、東京の200分の1だ」と示すと、議場がざわめきました。「せめて京都や兵庫並みの予算をつけ、『商いの街』にふさわしい商業振興をすべきだ」と主張しました。

 松井知事は「府は広域自治体として、先導的・モデル的な事業の実施、成功事例やノウハウの波及に努めている」、「市町村との適切な役割分担のもと、商店街の振興を図る」などと応じ、府の施策の貧弱さを省みることをしませんでした。

 受動喫煙を防ぐため飲食店などの改修費を補助する府の施策について、宮原氏は「零細の飲食店を守る立場で、もっと身のある政策を」と求めました。対象事業者は約1万7千件ですが、来年度予算では150~200件程度しかカバーしません。松井知事は「(府が提案する受動喫煙防止条例の)全面施行まで十分な準備期間を設けている」などと応じるにとどまりました。

(大阪民主新報、2019年3月10日号より)

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