おおさかナウ

2018年12月16日

たつみコータローの国会レポート
根深い差別意識が壁に

 新たな在留資格を創設し外国人労働者の受け入れを拡大する入管法改正案が可決しました。転職や移動の自由を制限された28万人もの技能実習生が、低賃金やパワハラ、人権侵害にさらされている問題は国会でも度々取り上げられてきました。新制度には半分の技能実習生が移行するとみられています。

 法案が持つ重大な問題点もありますが、この問題を通じて私が感じたのは、一部の日本人経営者が持つアジア諸国への差別意識です。外国人労働者の権利擁護の活動を行っている移住連の代表理事は、「実習生に対して最低賃金以下で外国人をこき使う日本人経営者は、どの人も普通にいい人。ところが法律違反を犯してしまう」。日本人経営者は「無意識」のうちに人権侵害を犯すというのです。なぜでしょうか。実習生のほとんどは中国、ベトナム、ネパールなどのアジアの人々。もし実習生が欧米人であれば、違った対応になっていたかも知れません。

 先日ホテル関係者と話した際も、「外国人はあまり増えて欲しくない。ましてや永住してほしくない」と言うのです。観光業界がこれだけ外国人旅行者で活況を呈しているにも関わらず、です。そして政府は「移民政策ではない」と頑なに答弁を続けました。新制度では家族帯同も認めず、滞在する5年も永住権申請の要件の年数には合算しません。

 すでに外国人労働者は128万人、生活者としても日本社会に根付いています。共生社会を育もうにもこうした根深い差別意識が大きな壁となっています。(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員 毎月第3週に掲載)

(大阪民主新報、2018年12月16日号より)

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