おおさかナウ

2018年10月28日

声を届けて
たつみコータロー参院議員の国会論戦
託送料転嫁は不公平 原発賠償政府方針を批判

原発政策について質問するたつみ議員=2016年4月6日(「しんぶん赤旗」提供)

原発政策について質問するたつみ議員=2016年4月6日(「しんぶん赤旗」提供)

 「過去に積むべきだった原発事故で発生した賠償費用を、新電力利用者からも託送料金で徴収するスキームであり、納得できないとの声が出ている。原賠機構法の条文の根拠もなく国民にツケ回しをするものだ」

 福島原発の廃炉や賠償費用を電力託送料金に上乗せして国民に際限のない負担を強いる「原子力損害賠償・廃炉等支援機構法改正案」の問題について、日本共産党のたつみコータロー参院議員は2017年通常国会の参院本会議(4月17日)に引き続いて、4月25日の参院経済産業委員会で、取り上げ政府を追及しました。

 政府方針は、東京電力福島第1原発事故の賠償費用のうち2・4兆円を「過去分」と称して2020年から40年間、託送料(送配電網使用料)に上乗せして消費者に負担させるなどの内容です。

 たつみ議員は、原発事故に備え、電力会社(原発事業者)が原子力損害賠償・廃炉等支援機構に支払っている一般負担金が、現状ではすべて福島原発事故に充てられており、もし別の事故が起こったらどうするのかと追及。世耕弘成経産相は「事故が起こった場合は、原賠機構法に沿って対処する」と答弁しました。

 機構法は、必要な資金をいったん交付国債で賄うことになっており、最終的に国民負担が膨らむ恐れが浮き彫りとなっています。たつみ議員は、「万が一事故が次に起こっても、国の税金で全部見ていくということ。原発はそういう事業だということがはっきりした」と批判しました。

 託送制度を使って廃炉費用の一部に充てる仕組みについて、世耕大臣は、解体引当金(廃炉費用の積立金)が完了していない場合、円滑な廃炉に支障を来すことがあり得ると述べ、「託送を使うのはみんなで負担するのが適当だということ」「廃炉を進める公益上の理由がある」などと強弁しました。

原発優遇は許せぬ

 たつみ議員は、「発電部門で徴収すべきものをなぜ託送でやるのか。これが根本問題だ」と重ねて追及し、原発事業者自身の責任によって生まれた未積立金を託送料金に上乗せするスキームは、「原発と無関係の新電力にも負担させることになる」と批判しました。

 風力や太陽光の新電力事業者から、「最後の事業廃止費用まで見込んで資金調達する。なぜ原発だけ廃炉費用を見込まずに、今から廃炉費用を託送に転嫁するのか」と声が出ていると紹介し、「これは当然の主張だ」と指摘。廃炉費用を託送料金に上乗せして国民負担とすることは許されないとし、原発推進をやめるよう求めました。

コストは〝青天井〟

 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法改定案について、17年4月27日、参院経済産業委員会で参考人質疑が行われ、たつみ議員は参考人3氏に見解を聞きました。

 東京電力・福島第1原発事故の廃炉・賠償費を送配電網の使用料である託送料金に上乗せして消費者に負担させる政府方針について、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会の大石美奈子代表理事は、必要な賠償費用を事故以前に積み立てず不足している分を「過去分」との名目で消費者に負担させるのは「納得しかねる」と指摘。「原子力を使わない選択をした消費者にも負担を求め、小売業者が原子力を使わない電気を売ろうとしても(託送料金として)廃炉費を払うことになる」と述べ、送配電部門の独立と中立的運営という電力システム改革の目的にも反すると強調しました。

 たつみ議員は原発のコストについて見解を尋ね、大石氏は「廃炉費や賠償費は想像もつかない額がかかる。高レベル放射性廃棄物処分費などを入れずに計算して『安い』とすることに不信感を持っている」と語りました。

 東京理科大学の橘川武郎教授も質疑の中で、原発のコストが安いという説明に対し強い疑問を持っているとし、「上限は青天井だ。全体として『安い』とは言えない」と述べ、この他、「国民負担を具体化する前に、東電がやるべきことを全てやる。それが物事の順番だ」など意見が述べられました。

(大阪民主新報、2018年10月28日号より)

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