おおさかナウ

2018年10月06日

山下よしきの徒然エッセイ
仲間と実現した30分昼休み

YAMASHITA山下 9月20日、生協労連50周年記念レセプションであいさつしました。80年代初め、私は大阪かわち市民生協(現おおさかパルコープ)の職員として、毎日トラックのハンドルを握り、地域の組合員さんにコープ商品を届けていました。

 当時、生協の職場の労働条件はきつかった。午前と午後の配送の間には、昼食を一気にかきこむ時間しかないという状況でした。

 そんな職場で若い仲間たちと取り組んだのが経済学の自主勉強会。毎週、文化住宅(木造の2階建て長屋)の一室で、チューターを交代しながら学習を続けました。しばらくすると、昼休みもとれずトラックに積込み作業をする労働者の中から、「これが搾取かぁ」と声が上がるようになりました。

 そこで、労組分会として「働き方改革」に取り組むことに。ストップウォッチ片手に、午前の配送から帰ってきた労働者一人一人の作業を分刻みで記録、全員分をまとめて問題点と改善方法を議論しました。

 結論は、午前の配送から帰ったらすぐ休憩に入ること。午後の分の積込みは午後一時から全員で協力しながらやること。そのために組合員さんに午後の配達時間が少しずれることへの理解を求めること。

 やってみると、見事に全員30分の昼休みが取れるではありませんか。うれしくて、もったいなくて、並んだトラックの前でテニスに興じ、一球打つごとに「これが昼休みかぁ」と噛みしめたことを覚えています。

 レセプション会場に共感の拍手がひろがりました。

(やました・よしき 日本共産党参院議員 毎月第1週に掲載)

(大阪民主新報、2018年10月7日号より)

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