おおさかナウ

2018年10月06日

「比例代表をあらゆる活動の軸にすえ、積極的支持者を増やす」
――大阪比例80万票にどう挑むか

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大阪における「市民と野党の共闘」「反維新の共同」の到達点と展望について(下)

日本共産党府委員会選挙・自治体・統一戦線委員会責任者 中村正男

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2、大阪の「市民と野党の共闘」「反維新の共同」の到達点と展望について

 次に、大阪における「市民と野党の共闘」「反維新の共同」の到達点と展望についてです。

(1)市民と野党の共闘について

 大阪での「市民と野党の共闘」に本格的に踏み出したのは、ちょうど1年前のこと(10月5日、府委員会の記者会見)。綱領確定後、総選挙は19回たたかいましたが、党が野党共闘で臨んだのは2017年が最初でした。

 そこから1年の変化は大きいものがあります。

 国会での野党共闘。最大の成果はモリカケ疑惑追及と改憲案提案ストップです。野党の合同ヒアリングは11のテーマで118回行われ、原発ゼロ法案や被災者生活再建支援法など20本の野党共同法案が提出されています。

 大阪では、①野党間の日常的な交流・連携が図れるようになり、②カジノ問題での市民と野党共同街宣を実施し、「大阪誘致を許さない」点でも一致、③「原発ゼロ」法案、朝鮮半島問題などのテーマでも共同集会がとりくまれ、④東大阪府議補選、豊中府議補選、鶴見区市議補選ではわが党候補の応援に他の野党がかけつけ、⑤立憲民主党府連パーティーへの招待があり、柳委員長が参加、檀上で紹介されました――いずれも1年前には考えられなかったことです。

 9月には、豊中で「森友幕引き許さない」集会(16日)、「玉城デニーさんを励ます会」(17日)、「日朝国交正常化と東アジアの平和を!キャンドル集会」(18日)と連続して立憲民主・共産・社民・自由など大阪の野党が勢揃いしています。

 この到達に確信を持ち、市民と野党の共闘を確固として進めることが大事です。同時に、わが党の綱領的立場での統一戦線はまだ、ほんの入口に立ったところです。ジグザグはこれからもあるでしょうが、壮大な展望を切り開く立場で進めていきましょう。

 府委員会は、野党各党府連との協議・連携をさらに発展させていきます。

 地区・支部としての取り組みでは、次の点を呼び掛けます。

①沖縄知事選(9月30日投票)の勝利を勝ち取る。それが安倍政権への最大に打撃になる。「沖縄のようにたたかおう」を合言葉に「市民と野党の共闘」を促進する。
②「改憲ストップ」(3000万署名推進)、消費税増税ストップをはじめ安倍政権との対決点を鮮明に、府民的たたかいを発展させる。
③各分野での共同行動、「市民連合」などと連携した幅広い市民の中での宣伝、働き掛けを強化する。
④民主団体の共同の「カナメ」、新しい層との「架け橋」になる大阪革新懇・地域と職場革新懇の再開・結成、活動強化を図る。

(2)「反維新の共同」について

 大阪の「維新政治」の行き詰まりについては、先に述べました。背景として2015年住民投票、昨年の堺市長選挙での「反維新の共同」と勝利が大きいものがあります。「今度負けたら、いよいよ維新壊滅」との危機感があります。

 堺では市長選から1年、「反維新」を貫き、18歳(高卒)までの医療費(ワンコイン)助成実現、職員の政治活動制限条例案を廃案、政務活動費問題で元維新市議2人の辞職などが進んでいます。

 大阪の「反維新の共同」をどう発展させるか。

①直面する府民犠牲・市民犠牲を許さないたたかいに全力を挙げることです。北部地震、台風21号被害の救援・復興、教訓を生かした大阪づくり、国保・介護の負担増ストップ、子どもたちと教師を追い詰める異様な「学力テスト」成績による評価とボーナス査定ストップなど、切実な課題が山積みです。

②焦点となるカジノ問題で府政・市政のあり方を問い、広範な府民共同を図りましょう。府委員会は8月4日にアピールを出しました。9月21日、「明るい民主大阪府政をつくる会」「大阪市をよくする会」の構成団体を中心に「カジノに反対する大阪連絡会」が結成されました。当面、署名用紙とのぼりが作成されます。

③「橋下・維新の10年」の徹底検証を行い、彼らの「大罪」を浮き彫りにするとともに、生まれている「幻想」を打ち砕くことが大事です。府委員会として、そのための政治文書を出す作業を進めています。

④「明日の大阪」を築くための各分野の提言を打ち出し、府民的討論を呼び掛けていきます。

⑤地方政治反動の元凶・維新政治を打ち破る上で、維新以外のすべての勢力が「反維新の共同」を築くことが大事です。その大義と「共通政策」を府民的に鮮明にするために力を尽くしましょう。

 同時に大阪では、「自民か、維新か」の構図を打ち破ることが重要となっています。「市民と野党の共闘で、安倍政権も、維新政治も打ち破る」構えで、実践に臨むことを強調したいと思います。日本共産党が自民党などとの力関係を抜本的に変えることなしに、「反維新の共同」の本格的な発展はありません。

 この面からも、決定的なカギは日本共産党の政治的躍進、強大な党建設です。「特別月間」の目標突破、引き続く「3割増」への挑戦を訴えます。(なかむら・まさお)

(大阪民主新報、2018年10月7日号より)

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