おおさかナウ

2018年06月24日

声を届けて
たつみコータロー参院議員の国会論戦
児童扶養手当の制度改善を

児童扶養手当について質問するたつみ議員=2016年3月9日、参院予算委員会

児童扶養手当について質問するたつみ議員=2016年3月9日、参院予算委員会

 「厚労大臣に聞きます。生活困窮者、一人親家庭が家計管理の困難さを抱えやすいという認識はありますか」。

 2016年3月9日の参院予算員会。県営住宅母子心中未遂事件を取り上げた質問の最後で、たつみコータロー議員は、児童扶養手当の「まとめ支給」問題を取り上げ、現在年3回の支給回数を6回に増やすよう求めました。

 家賃滞納を理由に13歳の娘と2人で住む県営住宅明け渡しを迫られた母親は、家賃の8割減免対象だと知らされず、4カ月ごとに支給される児童扶養手当を、家賃や国保料の滞納分に充てていたことも分かっています。

 たつみ議員は、収入が不安定になりがちな母子世帯の多くは家計管理に困難を抱えやすいと指摘し、「手当の支給回数が増えれば、1人親家庭にとっての家計管理の困難さは軽減されると思いますか。生活の安定に寄与するのではないですか」と政府の見解をただしました。

7人に1人が貧困

 児童扶養手当は、母子家庭など1人親世帯に対し、「生活の安定、児童の福祉の増進を図る」(児童扶養手当法第1条)ことを目的に支給する公的制度。金額は子ども1人当たり月額4万2千円で、第2子は5千円(3人目以降3千円)が加算され、4月、8月、12月の年3回、4カ月分が「まとめ支給」されています。

 厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2016年)によると、日本における貧困線=可処分所得122万円以下で暮らす17歳以下の割合、「子どもの貧困率」は13・9%。7人に1人が「貧困」状態で実数換算すると300万人を超えます。

 1人親世帯に限ると貧困世帯は50・8%に上り、これはOECD加盟国平均の2倍と最悪水準。そして最も深刻な状態に置かれているのが母子世帯なのです。

 5年ごとに同省が実施する「全国母子(一人親)世帯等調査結果」(16年)によると、1人親約141万世帯の約87%(123万世帯)が母子家庭。就労する女性の5割以上はパートやアルバイトなど非正社員で、平均収入は200万円で父子世帯(398万円)の半分にとどまっています。

法の趣旨反映せず

 日々の家計を支える目的で支給する児童扶養手当は「まとめ支給」すべきではないとの意見は、国会でも繰り返し指摘されてきました。

 政府側が「支給額の総額が増えるわけではない。支給回数の増加より、計画的に家計管理できるよう支援することが必要」と答弁したのに対し、11月1日に児童扶養手当を申請した場合、仮に認定されたとしても12月以降の4カ月分は翌年4月に支給されると指摘。「4カ月後なんですよ。預貯金がなければお金を借りるしかない。生活安定に寄与するとの手当の趣旨が反映できない制度になっている」と反論し、「母子家庭に寄り添う目線を本当に持ってほしい。母子家庭をさらなる貧困に陥らせないための対策は渋るべきではない」と述べ、支給回数を増やすよう重ねて求めました。

制度利用し自立へ

 「児童扶養手当など生活支援の制度に助けられました。市営住宅の家賃減免が受けられなければ、幼子を抱えて路頭に迷っていたかもしれません」。此花区に住むシングルマザーSさんは、12年前に此花生健会に出会い、困難だった生活を変えることができたと語ります。

 家庭内暴力に苦しみ、当時4歳の息子と一緒に自宅の押し入れで息をひそめた日々。「未来は変えられる。全力で支援します」。そんな言葉に背中を押され、新しい住まいを確保して飲食店の勤務と子育てを両立。体調を崩して仕事を休んだ3カ月間は、公営住宅の家賃減免が適用されました。

 同区のシングルマザーKさんも、児童扶養手当など公的支援の制度を活用して経済的に自立しました。

 「保育所の空きがないと言われて困っていた時、力を貸してくれたのがたつみさんでした」とKさん。「1歳の子を育児しながら路頭に迷いそうになり、不安でいっぱいでした。シングルマザーを支える公的制度の仕組みを知り、生活再建への希望を与えてくれました」

 2人のシングルマザーにとって、当時心の支えになったのが親子で参加できる此花生健会の食事会でした。事務局員になったたつみさんが企画しスタートさせました。

 生活の苦しさや日々の悩みを気兼ねなく語り合える場となり、たつみさんは生活安定に向けた課題や政治と社会を変える展望を語ってくれたと言います。(この項続く)

(大阪民主新報、2018年6月24日号より)

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