おおさかナウ

2018年01月14日

チェック!維新府政 府民のくらし守ろう
日本共産党府議団レポート

カジノ・開発最優先きりかえ暮らし応援へ
府政転換の礎きずく年に(上)

 昨年9月27日から12月20日にかけ開かれた9月府議会は、深刻さを増す府民の生活難に追い討ちをかけ、開発やカジノに予算を注ぎ込む維新府政の姿がさらに浮き彫りになった議会でした。日本共産党は健康福祉常任委員会・決算特別委員会で宮原威府議、教育常任委員会で石川多枝府議が質問に立ちました。

府内一本化による国保料値上げを阻止し、値下げ実現を

宮原威府議

宮原威府議

石川多枝府議

石川多枝府議

 4月から国民健康保険(国保)は府と市町村の共同運営に変わります。安倍政権は、都道府県を国保運営に参加させ、国保加入者負担増と強制的な医療費抑制を狙っています。

 それでも国は、地方自治体の反発や共産党の論戦などもあり、「国保加入者の負担軽減」や「国保財政の安定化」のためとして国保への国補助を3900億円増やさざるを得ません。国保料の決め方も、都道府県が「標準保険料率」を示すものの、実際の保険料率を決めるのは「市町村が基本」とせざるを得ませんでした。市町村による国保への法定外繰入も禁止していません。

 ところが松井一郎知事は、「法定外繰入は違法ではないが廃止すべき」という持論を押し付け、国保料を府内一本化し加入者に大幅な負担増を押し付けようとしています。

低所得者ほど大幅値上げに  

 日本共産党府議団の試算では、一本化後の国保料は、65歳以上の独り暮らしで年金が月12万円の場合、府内43市町村のうち40市町村で値上げになります。多くが住民要求に基づいてつくられた、市町村独自の国保料減免制度もほとんどなくなります。このため、例えば豊中市では、シングルマザーと未成年の子ども2人の世帯で年間所得150万円の場合、今年度の国保料約16万9千円が約28万6千円へと、11万7千円もの値上げになります。

 府は「6年間の激変緩和期間がある」としますが、6年間全体では、国保料値上げと独自減免制度廃止が実行されることは間違いありません。「激変緩和」の財源も、国が支出するのは法定外繰入の約2割に過ぎません。

現在でも高すぎる大阪の国保料

 もともと府内の国保加入者の負担は、全国に比べても高すぎます。加入者の所得は18年間で4割も減っています(表1)。大阪は自営業者が多く、1997年の消費税5%増税以来の不況の影響を強く受けています。維新府政による府民犠牲が続いていることも一因です。

 一方で国保料はこの間も上がり続け、大阪の国保加入者は窓口で支払う自己負担を合わせると所得の3割以上を医療費に使わざるをえない過酷な負担に苦しめられています(表2)。

 国は国保への3900億円の補助増のうち、すでに2014・15年度にはそれぞれ2200億円(大阪では約185億円)を支出しています。加入者の負担軽減を図るという名目ですが、府による特別調整交付金制度を通じた締め付けで、府内市町村の多くが法定外繰入解消の穴埋めに国の補助金を使っているのが実状です。これも大阪は所得の割に国保料が高い原因の1つだと思われます。

国保料値下げは可能――法定外繰入の継続と国補助金の活用を

 来年度からも、保険料率を決めるのは市町村です。市町村独自の国保料減免制度も違法ではありません。松井知事の「府内一本化」方針はローカルルールで、市町村が従う法的根拠はありません。このことは、9月府議会での宮原府議の質問に対する答弁で、知事も福祉部長も繰り返し認めざるを得ませんでした。市町村独自でも、法定外繰入を継続し国補助金を活用すれば、国保料値上げを食い止め、値下げすることは可能です。

 府は1人あたりの国保料が30年には年26万円になると試算しています。そうなれば、国保料だけで所得の5割にもなります。こういう試算をしながら国保料率一本化と減免制度原則廃止を押し付けようという方針に、維新府政の残酷さが現れています。

 現在、府議会で知事の方針に反対しているのは共産党だけですが、いま以上の国保料値上げに反対する声は府民的には多数です。世論に訴えつつ府・市町村議会で論戦を強めれば、全国でも類を見ない大阪府の国保改悪方針を多くの市町村で実施させないことはできます。
(続く)

表1)国保加入者1人当たりの所得の変化

  1997年 2015年 減少率
大阪 88万1000円 53万6000円 39.2%
全国 88万円 68万3000円 22.4%

 

表2)国保料と医療費自己負担の所得に占める割合

  国保料と自己負担の合計 所得 割合
大阪 16万9529円 53万6000円 31.6%
全国 17万2285円 68万3000円 25.2%

 

  (大阪民主新報、2018年1月14日号より)

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