おおさかナウ

2017年10月14日

視覚障害者がホーム転落・はねられ死亡
点字ブロックが大きく摩耗
清水前衆院議員ら現地調査

 高石市のJR富木(とのき)駅で、視覚障害者がホームから転落し列車にはねられ、その後死亡する事故があった問題で、日本共産党の清水ただし衆院大阪4区候補(比例重複)は5日、現地調査を行いました。同党の出川康二・明石宏隆両市議らも参加しました。

〝ブロック?感触がない〟調査参加の視覚障害者

点字ブロック歩いていたが

 事故は今月1日午後9時25分ごろ起きました。近くに住む視覚障害のある男性(59)が一つ前の電車を下車した後、ホームに転落し、通過する快速電車にはねられました。電車の運転手は約100メートル手前で男性に気付き緊急ブレーキをかけましたが、間に合わなかったといいます。

 男性は白杖をつきながら点字ブロックを歩いており、女性客が声を掛けつつ駅係員を呼びに行っている間に転落しました。ホームに設置された非常ボタンも押されましたが、間に合いませんでした。

 JR西日本の担当者によれば、緊急ブレーキで停止できるのは、電車の速度にもよりますが約600メートル手前から。この駅を通過する快速電車は時速120キロメートル出ることもありますが、事故のあった電車は時速約70キロメートルでした。

完全に摩耗しきった部分も

現地調査する清水候補ら=5日、高石市内

現地調査する清水候補ら=5日、高石市内

 調査には視覚障害者の生活を守る運動をしている千田勝夫さん(68)も同行しました。障害1級の千田さんはホームを歩くと、すぐに「点字ブロックの感触がない」と指摘しました。

 点字ブロックは経年変化で突起部分がすり減り、中には完全になくなっている箇所もありました。JR西日本の担当者は「規定があるはず。調べる」と述べました。

 ホーム自体も古く、床面のでこぼこが点字ブロックよりも高く盛り上がっている部分もありました。「これでは分からない」と千田さん。ホームの内側を示す「内包線」付きの点字ブロックもありませんでした。点字ブロックの形式も、様々な年代のものが混在しており、「統一してほしい」と話しました。

 JR西日本は「内包線」付きの点字ブロックの設置を、1日の乗降客数1万人以上の駅からとしています。8千人程度の富木駅は優先順位は低くなります。

手助けを断ってしまいがち

 亡くなった男性は富木駅が最寄駅で、頻繁に利用する姿が見られたといいます。千田さんは「視覚障害者は、よく利用する駅では係員の手助けを断ってしまいがちだ」と話します。

 駅係員は当時、事務室で作業中でした。事務室内にはホームの様子を移すモニターがありますが、一つのモニターに9カ所のカメラの映像が映し出されています。

駅員配置・ホーム柵を

 清水候補は、「現地調査をして多くの問題が浮き彫りになった。安全対策としてやはり係員の配置と目視が大事だし、1日も早くホームドア(可動式ホーム柵)を設置することが何よりも望ましい。そのための予算確保も国会で、事件の概要を伝える中でしっかり求めていきたい」と話します。

 また「安全対策は視覚障害の当事者の運動で少しずつ前進してきているとはいえ、その陰に多くの方々の犠牲がある。こうした事故を繰り返さないという決意が、政治家にも鉄道事業者にも求められている」と指摘しました。

(大阪民主新報、2017年10月15日付より)

 

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