おおさかナウ

2017年03月19日

森友学園疑惑
〝しっぽ切り〟許さない
共産党府委 緊急国会報告会開く

 

森友学園疑惑の徹底追及へ日本共産党府委員会が開いた緊急国会報告会=11日、大阪市中央区内

森友学園疑惑の徹底追及へ日本共産党府委員会が開いた緊急国会報告会=11日、大阪市中央区内

 学校法人森友学園をめぐる疑惑が安倍政権を揺るがす大問題となっている中、日本共産党府委員会(柳利昭委員長)は11日夜、大阪市中央区内で「森友学園問題緊急国会報告会」を開きました。同学園が10日に小学校設置の認可申請を取り下げ(10日)、籠池泰理事長が辞任を表明する中、「疑惑は未解明。幕引きを許さず、安倍政権、維新を追及する世論と共同を広げよう」と開かれたもの。会場いっぱいの260人が詰め掛けました。

安倍内閣と維新 二人三脚の事件

 報告会では、国会で追及の先頭に立ってきた宮本岳志衆院議員がまず、認可申請取り消し・理事長辞任で“トカゲのしっぽ切り”にさせてはならないときっぱり。「これからが本番。国会でも府議会でも、大阪市議会でも闇を暴き、たくらみを許さない共同を」と呼び掛けました。

 宮本氏は、ただ同然で国有地が払い下げられたからくりや政治家の関与など、この間、明らかになった問題を報告するとともに、「今回の動きは、安倍内閣と府庁を牛耳る維新勢力が、二人三脚で進めてきた事件」と強調。小学校の認可をめぐって、府私学課と近畿財務局、航空局が連携していた経過を明らかにしました。

府議会や地元で徹底追及進める

 宮原威府議団長は、同学園の財務状況が小学校建設の要件を満たしていないにもかかわらず、「認可適当」とした松井府政の責任や、補助金をめぐる同学園の疑惑を徹底的に追及すると表明しました。

 山本一徳豊中市議は、無所属の木村真市議とともに、昨年夏から国有地払い下げ疑惑を追ってきたことが、日本共産党の国会論戦に結び付いたと述べ、「幕引きを許してはならない。地元から声を上げる」と語りました。

 同党の森友学園追及チーム責任者の辰巳孝太郎参院議員は、府が国と協議して、「認可ありき」で突き進んだと指摘。「安倍政権と維新の腐った政治をとことんまで追い詰める足掛かりをつかんだ」と、真相究明へ全力を挙げる決意を語りました。

安倍首相と松井知事
教育巡り「同じ方向」

教育再生機構タウンミーティング(2012年2月26日)minpou 「森友学園はトカゲのしっぽと言われるが、トカゲが1匹とは限らない。安倍内閣と府庁につながっている」と国会報告会で述べた宮本氏。松井一郎知事や維新の会と、安倍首相との結び付きの「源流・原点」として紹介したのが、「日本教育再生機構」大阪支部が2012年2月に開いたシンポジウム=写真。同機構は、改定教育基本法に基づく教育改悪を進める団体で、理事長は、「新しい歴史教科書をつくる会」元会長の八木秀次氏(麗澤大学教授)です。

 シンポジウムは「君が代」斉唱で開会し、維新議員ら400人の参加者を前に、安倍晋三元首相(当時)や松井知事がパネリストとして出席しました。

 進行役の八木氏は、当時松井知事らが制定を狙っていた「教育基本条例」について「安倍内閣の教育再生の志を継承したもの」と述べました。

 安倍氏は「自分は教育基本法の改正をした。愛国心を入れ込んだ。しかし政権が変わったので進んでいない。現場の抵抗がある。その点で、教育基本条例は私の教育基本法改正を現場で進める同じ方向」と発言。松井氏も条例制定への意欲を語っていました。

 国会報告会で宮本氏は、「教育勅語」を暗唱させるような小学校や、さらに中学、高校を設立する野望が森友学園や籠池氏にあり、その一端を担ったのが安倍氏だと指摘。疑惑解明に全力を挙げると述べました。

 

(大阪民主新報、2017年3月19日付より)

 

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