おおさかナウ

2017年03月05日

カジノで観光客増えぬ
西淀川此花地区がシンポ

 

日本共産党西淀川此花地区が開いたシンポジウム=2月25日、大阪市西淀川区内

日本共産党西淀川此花地区が開いたシンポジウム=2月25日、大阪市西淀川区内

 日本共産党西淀川此花地区委員会は2月25日、大阪市西淀川区内でシンポジウム「大阪にカジノ誘致ってどうなん?」を開きました。同地区委員会の活動地域は西淀川区と舞洲のある此花区。カジノ誘致やギャンブル依存症、巨大開発について住民と考えようと企画されたもので、約180人が参加しました。

 北山良三大阪5区候補の進行で、「カジノ問題を考える大阪ネットワーク」副代表の新川眞一さん(司法書士)、清水忠史衆院議員、瀬戸一正大阪市議団長、が報告しました。

完治しない病気

 新川氏は自ら視察した韓国のカジノ「江原(カンウォン)ランド」の映像も示しながら発言。午前10時から翌朝午前6時まで営業し、施設内に設置された賭博中毒管理センターに相談に来る人は、カジノ来場者数(年間50~60万人)のうち相談に来るのは2%にとどまっていると指摘。同センターの事務長が、「どんなに有効な対策をとっても、完全にギャンブル依存症をなくすことができなかった」と警告していることを紹介ました。

社会的害悪が大

 清水氏は、「カジノではなく統合型リゾートだ」という推進派の言い分に対して、IR全体の売り上げの8割を占めるのがカジノだと強調しました。

 清水氏は、日本に来る外国人観光客は、和食や買い物、自然や温泉を楽しむのが目的で、「カジノができれば観光客が増えるのはうそだ」ときっぱり。「『経済効果』より社会的害悪のほうが大きいカジノ。実施法をつぶし、大阪誘致に反対しましょう」と呼び掛けました。

過去に戻す維新

 夢洲の地元・此花区選出の瀬戸氏は、IR誘致や万博開催には会場建設や運営費、鉄道建設、夢洲の埋め立てなどで総額1兆円を超えるお金がかかり、「そのために地下鉄を民営化、株式を売却しようとしている」と批判。「維新は『過去に戻すか、前に進めるか』と叫んできたが、〝夢よもう一度〟と、大型開発で大失敗の過去に大阪を戻そうとしているのが維新政治だ。何としてもストップさせたい」と決意を語りました。



(大阪民主新報、2017年3月5日付より)

 

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