おおさかナウ

2016年11月27日

4校を2校に統廃合・1校を分校に
府教委が高校つぶし強行

 

署名を提出する保護者ら=16日、大阪市中央区内

署名を提出する保護者ら=16日、大阪市中央区内

 府教委は18日に府教育委員会議を開き、府立大正高校(大阪市大正区)と泉尾高校(同)、西淀川高校(同西淀川区)と北淀高校(同淀川区)とをそれぞれ統廃合し新校を設置、能勢高校(能勢町)を豊中高校(豊中市)の分校とすることを決めました。
 関係校の保護者や地元住民らが参加する「大阪の高校を守る会」は、4校の存続などを求める署名を2カ月余りで1万1972人分集め、16日に提出していました。

 同会議では、「教育環境を低下させず、卒業するまで安心して高校生活が送れること」「特色ある教育内容を新校に引き継がれるように」「クラス数を減らせば学校を減らす必要はないのでは」など保護者らの声が紹介されましたが、委員から質問の手も上がらず全員が賛成しました。

 「3年連続定員に満たない高校で、その後も改善の見込みがないと認められるもの」を統廃合する府立学校条例は、維新の会などの賛成で2012年可決しました。

 府教委は18年度までに府立と大阪市立の高校計7校程度を募集停止にする再編整備計画を持っています。16年度入試では咲洲高校(大阪市住之江区)と池田北高校(池田市)を募集停止しました。

少人数学級導入にそっぽ

必ず定員割れ生まれるのに

 これら対象校は、志願者が募集定数に満たなかったために選ばれています。しかし府は、進学希望の子どもが高校に入れない事態を防ぐため、進学予定者を上回る人数を募集しています。このため、どこかの高校は必ず定員割れになります。

 定員割れしている高校は、学び直しを掲げ35人以下学級を実施しているエンパワーメントスクールの募集に落ちた生徒の受け皿にもなっています。「定員割れしている高校にしか行けなかった」という声も少なくありません。府が、こうした学校に少人数で学ぶ環境をつくるのではなく、生徒数の少なさを理由に募集停止することへ疑問の声も上がっています。

保護者や教組抗議の声上げ

 松井一郎知事が昨年、統廃合対象校について、「魅力のない学校」「その学校に通うことは生徒自身の成長につながらない」と発言したことについて、西淀川高校の保護者である郡山麻理さんは、「在校生や卒業生、多くの関係者を傷つけた。この学校に通えたことで子どもが成長したことを親は知っている。今も許せない」と話します。

 府高教(志摩穀委員長)は決定に抗議し撤回を求める声明を発表しました。少子化を理由にした高校つぶしに、府内中学卒業予定者は6万5千人程度で下げ止まり、高校を減らす必要はないと指摘。大阪ではエンパワーメントスクールにのみ導入されている35人以下学級を全府立高校へ広げるなど、教育環境整備こそ行うべきとしています。

(大阪民主新報、2016年11月27日付より)

 

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