おおさかナウ

2016年10月30日

公衛研統合・大学統合を可決
府議会 日本共産党は反対
日本共産党府議の質問

 府議会で25日に議案採決が行われ、「大阪都」構想・府市統合に絡む公衆衛生研究所の統合などが可決しました。

維新と公明の賛成で可決に

 府立公衆衛生研究所と大阪市立環境科学研究所の統合・独立行政法人化には共産党と自民党、民進党が反対しましたが、維新と公明の賛成で可決しました。

 府大と大阪市大の統合、府立産業技術総合研究所と大阪市立工業研究所の統合に関わる議案も、維新・公明などの賛成で可決しました。

 府と大阪市の港湾一元化関連議案の採決は見送られました。

府立高校の統廃合も可決に

 統廃合の対象となった府立西淀川高校の名称の府立学校条例からの削除や、国民健康保険(国保)の府内統一保険料・減免制度を狙う国保運営協議会設置に共産党は反対しました。

 腎疾患総合対策の早期確立や難病対策などを求める府民請願に共産党は全て賛成し採択しました。維新のみ反対しましたが採択されました。

 子どもの医療費助成制度や府民施策拡充を求める請願などは、共産党などが賛成しましたが否決されました。

万博誘致決議は提出できず

 維新は大阪への万博招致を国に求める決議案を提出しようとしましたが、他会派の合意が得られず引き続き協議することになりました。

日本共産党府議の質問
府民の生命と財産守る施策を
都市住宅常任委 宮原府議が要求

宮原威府議

宮原威府議

 日本共産党の宮原威府議は20日の府議会都市住宅常任委員会で松井一郎知事に、台風や集中豪雨被害を防ぐ河川の改修工事や維持管理の抜本的対策強化を求めました。

 宮原府議は「(豪雨により)市町村が避難準備を出す水位(90分間で災害の可能性)が過去10年間で18河川、計85回。避難勧告を出す目安になる水位(60分間で災害の可能性)は4河川で10回もあった」と指摘。「5、6年、毎年大水害が起き、大阪でもいつ起こるか分からない。せめて改修工事予算を2倍の35億円程度、維持管理予算を10億円でも増やし、府民の命と財産を守るべきだ」と主張しました。

 松井知事は「府民の安心・安全に関わる施策に取り組んできた」と主張。宮原府議は「河川改修の予算でも3分の2に減っている」と指摘しました。

 宮原府議は阪神高速の料金改定で、淀川左岸線延伸部などの大型開発の見直しを求めました。1964年の土佐堀~湊町間の開通以後、料金収入で建設を行ってきましたが、大和川線の建設着手以後、税金も投入する方式に変更。来年度から2062年まで1台1回50円の料金を上乗せ、淀川左岸線延伸部建設費の半分(1500億~2千億円)をつくることが計画されています。「生産年齢人口と交通量が減っている中、今あるインフラや命を大事にすべき」と宮原府議は主張しました。

チャレンジテスト問題調査を
教育常任委 石川府議が主張

石川多枝府議

石川多枝府議

 日本共産党の石川多枝府議は19日の府議会教育常任委員会で、中学チャレンジテストによって受験競争が激化し、生徒らの友人関係も悪くなっていることを示し、松井一郎知事に対し実態を調査するよう求めました。

 石川府議はチャレンジテストが行われる公立中学で、「誰かが低い点数を取ったら、自分の評定まで下げられるかもしれないのが不安」の声や「成績がいい人が頑張って」と欠席する生徒、それまでは仲良く弁当を食べていた生徒同士で、「足を引っ張ったらごめんな」と謝りながら昼食をとるなどの実例を出し、松井知事に見解を求めました。

 松井知事は「受験競争の激化や子どもの友人関係の悪化を招くとは考えていない」などと述べるにとどまりました。

 石川府議はまた、統廃合の対象となった府立高校ですでに新入生の募集が停止された高校で、食堂がなくなり教員が生徒の弁当を買いに走る、3年生の選択科目が減るなどの現状を示し、「在校生が卒業するまでこれまで通りの学校生活を送れるよう支援すべき」と求めました。

 松井知事は実態に目を向けることなく、「教育内容や教育環境が低下することのないように取り組んでいると聞いている」と答弁しました。

 

 

(大阪民主新報、2016年10月30日付より)

 

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