おおさかナウ

2016年10月30日

知事の資格が問われる
府警機動隊員「土人」「シナ人」と暴言
松井知事「出張ご苦労様」と擁護
発言撤回・謝罪・辞任を

「松井知事は差別暴言を擁護する発言を撤回、謝罪し、辞職を」とアピールする緊急抗議宣伝参加者=21日、大阪市中央区内

「松井知事は差別暴言を擁護する発言を撤回、謝罪し、辞職を」とアピールする緊急抗議宣伝参加者=21日、大阪市中央区内

 沖縄県東村高江周辺へのオスプレイパッド(着陸帯)建設の警備活動で大阪府警から派遣された機動隊員が、建設工事に反対する市民に「土人」「シナ人」などと暴言を浴びせたことを擁護する松井一郎知事(日本維新の会代表)に、怒りの声が広がっています。

オスプレイパッド抗議の市民に

県民を悲しみに

 沖縄県東村高江の県道付近で今月18日朝、抗議活動をしている市民に対して、府機動隊員が「どこつかんどるんじゃ、ぼけ。土人が」と発言。別の機動隊員も「黙れ、こら、シナ人」などと暴言を吐き、インターネット上の動画で、その様子が公開されました。

 沖縄県警の調査に2人は事実関係を認め、府警は差別暴言を行った男性巡査部長(29)と男性巡査長(26)を戒告の懲戒処分にしています。

 沖縄県の翁長雄志知事は20日、池田克史・同県警本部長に対し、「沖縄県民の感情を逆なでするような、悲しみに陥らせるような厳しい言葉だ」と抗議しました。

維新支部も抗議

 松井氏は19日夜、自身のツイッターに「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」と投稿。20日朝にも府庁内で記者団に対し、「表現は悪かったし反省すべきだと思うが、彼(暴言を吐いた機動隊員)自身は命令に従って沖縄のために無用な衝突が起こらないよう職務を遂行している」などと述べました。

 日本維新の会沖縄県総支部は20日、暴言を擁護する投稿を行った松井氏への抗議文を送ると発表。松井氏は党の常任役員会(22日)で「誤解を与えたことは僕の言葉足らずだった」などと“釈明”しましたが、自らの発言(投稿)を撤回、謝罪していません。

安倍補完の姿が

 松井氏は「決まった事(ヘリパッド建設)を粛々と仕事できる状況であれば、別に全国の警察官がそこへ行って警備する必要はない」「混乱を引き起こしているのはどっちか」(20日)と公言。沖縄県民の民意を踏みにじって建設に暴走する安倍政権の補完勢力であることが、ここでも浮き彫りです。

各団体が次々と

松井知事宛ての抗議文を提出する大阪労連の川辺議長(中央)と大商連の林事務局長(その右)=21日、大阪市中央区内

松井知事宛ての抗議文を提出する大阪労連の川辺議長(中央)と大商連の林事務局長(その右)=21日、大阪市中央区内

 安保破棄大阪実行委員会などの市民団体の代表は20日、府警本部に対し、府警として沖縄県民に謝罪し、派遣した機動隊を直ちに撤収することなどを申し入れ。大阪平和委員会(小林徳子会長)、青年法律家協会大阪支部(大前治議長)、大阪革新懇なども、相次いで抗議声明を松井氏宛てに提出しています。

 21日朝には大阪労連などでつくる国民大運動大阪実行委員会が呼び掛けて府庁前で、緊急抗議宣伝が行われ、約200人が参加。大阪労連の川辺和宏議長ら6団体の代表が、「松井氏は知事の資格なし」「府民として恥ずかしい」「機動隊派遣は停止、松井知事は発言撤回、謝罪、辞任を」と訴えました。

民主主義と地方自治の侵害
政府の本音が顕在化した暴言

やんばる統一連 福山功勝さん

福山功勝さん

福山功勝さん

 連日100人を超える人々が、オスプレイパッドの工事用資材を積んだトラックを阻止する抗議行動のため、高江のN1工事用ゲート前を訪れます。那覇から120キロ、名護から50キロの地に、全県につくられた「島ぐるみ会議」の人たちや、県外からの応援隊がやって来るのです。9月からは水、土曜日が統一行動日となりました。その時は人数も2~3倍に増えます。

 安倍政権はオスプレイパッド工事を年内に完成させると公言しましたが、現実は予定通りに進んでいません。砂利等を運ぶトラックは機動隊に守られながら運ぶことを繰り返し、2万4千本ものやんばるの樹木を伐採しながら、世界遺産登録を目指す「言行不一致」の安倍内閣。民主主義、地方自治を侵し続けながらも、思うように進まず焦っている政府の本音が、今回の「土人」「シナ人」発言となって顕在化したのです。

 すでに「死語」となり、親から受け継いできた悲惨な戦争体験や沖縄の屈辱を知る若者でさえ知らなかったこの言葉が、若い県外機動隊員から発せられる驚きと、それを挑発しねぎらう公人たる知事の言動に憤り、心の貧困を見る思いがします。
 私たちは、受けた不快と怒りの味をしっかり咀嚼(そしゃく)し、腹に収め、たたかいをさらに発展させましょう。



(大阪民主新報、2016年10月30日付より)

 

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