おおさかナウ

2025年11月22日

堀川あきこのつれづれエッセイ
朝鮮学校のフェスティバルに参加

堀川あきこ氏

 京都市右京区にある京都朝鮮第二初級学校の60周年記念フェスティバルに行ってきました。校庭にステージがたち、出店も並んでいました。卒業生や現役生たち、アマチュアのみなさんによる歌や踊りが披露され、日本語と朝鮮語と両方で歌う「イムジン河」は感動的でした。
 「ヘグム」という朝鮮半島の民族楽器の音色がとても美しく、中国の二胡に似た楽器ですが、音色は奥行きのある素敵な音でした。向かい側の席の方が「あれはいま日本では作られていない楽器。継承していくことがとても難しくなってる。楽譜も手に入らないから、自分たちで作ったり、日本にもなじむようにバイオリンの要素も足したり、いろいろ工夫しながら使ってるの」と教えてくれました。
 なんとその方が、朝鮮学校の襲撃事件で裁判の原告となっていたパクチョンイムさんだとわかってびっくり。「あの裁判は本当につらかった。自分は日本で生きてきたけど、日本と祖国の両方のアイデンティティがある。でもあの事件で日本のそれが外されたような感じがして、すごく心もとなかった。裁判中、支えてくれる日本人がいたから、ここに居ていいんだと思えたの」と話してくれました。
 地域にひらかれたお祭りで、とてもいい雰囲気。高市政権は「秩序ある共生社会」という言葉を乱発しますが、「秩序」という名のもとに、人権を傷つけ、分断を持ち込んでいます。「共生」へと歩み続けてきた朝鮮学校のみなさんと地域の方々に心からリスペクトです。(ほりかわ・あきこ 日本共産党衆院議員 次回は12月21日号に掲載)

(大阪民主新報、2025年11月23日号より)

 

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