おおさかナウ

2025年11月08日

憲法生かし平和な未来を
憲法公布79年 大阪総がかり集会開く

 日本国憲法公布から79年の3日、大阪市北区の中之島公園で「輝け憲法! 平和といのちと人権を おおさか総がかり集会」(実行委員会主催)が開かれ、2500人が参加。「止めよう大軍拡」「いかそう憲法」のポテッカーを掲げ、「改憲発議を許さず、憲法生かし平和な未来を築こう」と訴え、集会後、パレードしました。

共産・立民・社民・れいわが参加

 開会あいさつで「とめよう改憲! おおさかネットワーク」共同代表の山本健治さんは、戦前回帰の右翼的潮流を許さず、平和憲法の理念を守り、戦争する国づくりを阻止しようと訴えました。

憲法生かして国際関係築く

おおさか総がかり集会で憲法を守ろうと声を上げる人たち=3日、大阪市北区内

おおさか総がかり集会で憲法を守ろうと声を上げる人たち=3日、大阪市北区内

 京都大学の高山佳奈子教授は、「戦後80年事実に向き合い不戦の誓いを」と題して特別スピーチ。武器「爆買い」で3年前から日本の防衛予算が急増したこと、自衛官の定員充足率が90%を下回っていること、人口比では中国軍を上回っていることなどを示し、「防衛装備による抑止力にはお金が必要。核武装は安上がりとの主張はうそだとすぐ分かる。いまや武器商人による利権が、防衛予算を決定する要素になっている」と指摘しました。
 高山氏は、ネット上にデマやフェイクニュースが流される状況を取り上げ、「〝目の前にある情報のソース(情報源、原典)は何か〟を合言葉に、正しい情報を共有し、世界の仲間と連帯し、積極的平和主義の取り組みを進めていこう」と呼び掛け。憲法9条について、これほど高い価値を持つものは他にはないと強調しました。〝この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない〟と明記した憲法12条を示し、「平和的国際関係を築くという積極的平和主義によって、武力偏重のスパイラル(循環)に陥らないようにする努力が不可欠」と訴えました。
 各党代表が登壇し、「軍拡と改憲に向かう高市政権を市民の手で止めよう」(立憲民主党・尾辻かな子衆院議員)、「安い賃金で長時間働けと強いる労働時間規制緩和を許してはならない」(社会民主党・大椿裕子副党首)、「独裁政治を認めるような違憲の憲法改悪を阻止しよう」(れいわ新選組・大石晃子衆院議員)とリレーアピールしました。

今こそ野党が結集し行動を

 日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員と清水忠史元衆院議員が参加し、辰巳氏は、安保3文書で定めた軍事費のGDP比2%達成を2年前倒しすると表明したことや、GDP比3・5%、20兆円規模を要求するトランプ政権の動きに触れ、「たがが外れた大軍拡の始まりが、2015年の安保法制。今こそ野党が結集し、憲法違反の安保法制廃止へ力を合わせよう。民意を削る比例定数削減に反対し、消費税減税とインボイス廃止、大阪カジノ阻止へ全力を尽くす」と訴えました。
 シンガーソングライターの一二三礼さんがオープニングで演奏。被爆者2人による核兵器廃絶の願いなど、各分野の市民がスピーチしました。
 大阪憲法会議幹事長の丹羽徹龍谷大学教授が閉会あいさつし、「恒久平和を定めた憲法があれば、武器の『爆買い』は必要ない。平和を守り憲法生かせの声を広げていこう」と呼び掛けました。集会後にパレードしました。

(大阪民主新報、11月9日・16日合併号より)

 

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