おおさかナウ

2025年04月26日

幣原喜重郎の生誕地から
平和と憲法息づく社会を
565番目の地域革新懇 かどま革新懇結成

市民と手を携えて門真から政治を変えようと開かれたかどま革新懇の結成総会=4月13日、門真市内

市民と手を携えて門真から政治を変えようと開かれたかどま革新懇の結成総会=4月13日、門真市内

 「平和・民主・革新の日本をめざす、かどまの会」(かどま革新懇)が4月13日、門真市内で結成されました。同市では1984年に地域革新懇が結成されましたが、近年は活動できていませんでした。再スタートの思いを込めて開かれた結成総会には60人以上が参加し、「憲法9条(戦力不保持)を書き込ませた幣原喜重郎生誕の地から、思想・信条・党派の違いを超えて、平和の発信、憲法が暮らしの中に息づく住みよい門真をめざし」(同革新懇会則第2条)ていくことを確認しました。全国で565番目の地域革新懇となります。
 総会では、全国革新懇、大阪革新懇の代表世話人で、関西学院大学教授の冨田宏治氏が記念講演しました。
 富田氏は、自民党の裏金問題が発覚し、怒りに火が着いた背景には、貧困と格差があると指摘しました。
 総選挙での自公過半数割れなど、自民党が「溶け落ちていく」状況にあり、自民党政治を終わらせて、先に進もうと呼び掛け。同時に自民党衰退と表裏の関係で、都議選での石丸ブーム、N国問題、兵庫県知事問題、国民民主党の伸長、安倍元首相暗殺など、これまでなかった事が起こっていることに目を向けてたたかうことが必要だと強調しました。
 冨田氏は、都知事選での蓮舫氏への異常な批判、「生理の貧困」の問題提起をした共産党三重県議への殺害予告など、ミソジニー(女性嫌悪)やマチズモ(男性優位主義)、国民民主党による「絵に描いたような世代間分断」などについて解説。「この10年、旧ジャニーズの性加害問題、フラワーデモなど、粘り強い運動が、日本社会を確実に変えている。政治の焦点の一つとなっている選択的夫婦別姓を実現できれば、さらに大きく変わるだろう」と述べました。
 冨田氏は「分断ではなく包摂の政治を目指すためには対話しかない。これをやってきたのが革新懇」と語り、一点共闘、「都」構想阻止のたたかいなど、革新懇が要や架け橋の役割を果たしてきたことを紹介しました。
 さらに、分断の元になっているのは「財源がない」とされていることだと指摘。軍事費を減らせば分断せずに済むと述べ、この主張をしているのは革新懇だけで、「3つの共同目標」(別項)の重要性を強調しました。
 総会では18人の世話人・事務局員を選出。元衆院議員で大阪革新懇代表世話人の村上史好さんらがのぼりを授与しました。日本共産党門真市委員会の吉松正憲さんが閉会あいさつで、「市民と手を携え、門真から政治を前に進めよう」と訴えました。

革新懇3つの共同目標

①日本の経済を国民本位に転換し、暮らしが豊かになる日本をめざします。
②日本国憲法を生かし、自由と人権、民主主義が発展する日本をめざします。
③日米安保条約をなくし、非核・非同盟・中立の平和な日本をめざします。

(大阪民主新報、2025年4月27日・5月4日合併号より)

月別アーカイブ