おおさかナウ

2023年10月07日

やりがい・悩み共有し強大な党づくりへ
日本共産党「若い世代・真ん中世代の
地方議員の学習・交流会」
参加の6氏 大いに語る(下)

地元に根付く活動を進めて

楠 私は、トークセッションで沖縄県名護市議の吉居俊平さんの発言を聞いて、涙が出そうになりました。

友人もいない中で市議選に

「若い世代・真ん中世代の地方議員の学習・交流会」で行われたトークセッション=9月23日、東京・日本共産党本部(「しんぶん赤旗」写真部提供)

大西 吉居さんも吉居さんのパートナーも、名護に知人がいない中で、党員・支持者、家族に励まされ、さまざまな困難を乗り越えて活動している経験を発言されましたね。
楠 私は大学1年生の時まで、大阪市福島区で暮らしていました。
 泉南市にある母の実家には祖父母が暮らしていましたが、私が大学2年生の時に祖父が亡くなりました。私は、一人暮らしになった祖母の見守りも兼ねて、泉南市に移り住み、結婚して子どもも生まれました。
 最初に挑戦した16年の市議選では、友達がほぼいない中で立候補し、落選しました。
 その後、小学校のPTA会長になったり、祭りの地車(やぐら)の講に入ってつながりをつくるなど、地元に根付いていく活動をしました。吉居さんも述べていたように、議員が力を発揮するには周囲の協力が欠かせません。

党員としての成長を大切に

新崎 米倉都議が「議員であるとともに、一人の党員としての成長を保証してほしい」と発言され、山下芳生副委員長・参院議員が、「中央に寄せられた要望は真剣に受け止め、今後の方針に必ず生かします」と述べられたことが、とても心強かったです。

仕事に忙殺されることなく

 議員の仕事に忙殺されるのではなく、自分が党員としてもっと学習しなければいけないと改めて感じていますが、自分の努力だけで時間をつくるのはなかなか難しい。市委員会や地区・府委員会などに設定してもらったら、時間が割けると思います。
和田 滋賀の方が「働き方を変えたくて党に入ったのに、議員活動が忙し過ぎて、僕って何をしているのか?と思った」と発言していました。私も議員であるとともに、一人の党員であり、一人の人間だと思います。しんどいこともあるけれど、やりがいや自分らしく活動できる姿を見せないと、次に議員になりたいと思う人が出てこないのではないでしょうか。
 議員になったばかりの私ですが、まず自分が4年間続けるためには、無理なく、ちゃんと市民の皆さんの声を聞いて、市政に伝えていかなければと思います。

活動を未来にバトンタッチ

大西 学習・交流会に参加して、世代的継承の取り組みや今後に生かしたいこと、すでに取り組んでいること、これからの議員活動についてはどうでしょうか。
新崎 大東市では支部の党員の高齢化が進み、これまでたくさん活動してきた人が動けなくなって、「しんぶん赤旗」日曜版の配達・集金や「赤旗写真ニュース」の掲示を私が代わりに担っています。これをずっと続けるのは難しいし、担い手である党員を増やさないといけません。
 党を強く大きくすることは目の前の課題で、困難はあるけれども、やり遂げれば党が前進できるという確信を持っています。しんどいだけでなく、学びもあるので、頑張って党を大きくしたいと思います。

荷を分かち合うことが必要

楠 党員の高齢化が進む中で、機関紙の配達・集金の問題を解決するには党員を増やし、荷を分かち合うことがどうしても必要です。
 泉南市にも真ん中世代の党員もいるので、まずはLINEでつながりをつくっています。みんな忙しくて日中は会えませんが、それぞれ思いを持って党に入った仲間。つながって、できる活動から始め、学習することで活動する時間を増やそうという思いを強めてほしいと願っています。
 日々活動する中でつながりをつくるのは私自身なので、「楠さんだから投票する」という人に、党そのものを応援する積極的支持者を増やして、党を大きくしたい。「私が好きな共産党」をもっと語れるようになるために、『日本共産党の百年』も学びたいと思います。
村川 私は3期目に挑戦する選挙が来年8月にあります。やはり支部の党員の高齢化に直面し、一部の党員に重い負担がかかっているなど、大変な状況があります。同時に、私たち真ん中世代は、党の活動を未来にバトンタッチする責任も感じています。

先輩党員に学んで継承して

 これまで自分の父母の世代の党員の皆さんに可愛がってもらい、育ててもらってきました。そのことに学んで継承していく上で、悩みや戸惑いもありますが、党として取り組んでいけるよう、いろんな機会に前向きに発言したいです。
長尾 私のところの支部は今のところ活力がある支部で、「しんぶん赤旗」日刊紙の配達は、私も入って週1回の担当で回せます。支部会議でも党勢拡大を議論し、まず「読者の集い」を始めて開催するなど、一歩を踏み出しています。
 この間、藤井寺市で最大の問題になっているのが、市民病院の廃止です。
 岡田一樹市長が9月議会に市民病院の廃止条例案を突然提案し、日本共産党は公設公営で存続すべきだと主張。私は新人ですが、委員会質疑で頑張りました。住民無視の市政の問題点や日本共産党の活動などをビラだけでなく、SNSでもコンパクトに発信していきたいです。

5カ年計画で前進をつくる

和田 私の母(斉宮澄江前豊中市議)は、かつて民青同盟の地区委員長もしていました。議員を引退して、「もう一回、若者たちにかかわりたい」と、豊中地区委員会で世代的継承の取り組みに関わるようなり、青年・学生分野の前進をつくる地区の「5カ年計画」で「倍加したい!」と張り切っています。
 真ん中世代の党員が集まれる学習会や交流会と、民青同盟や党に入ってほしい人も交えた集いなどを、毎月交互に開く計画もあります。先日は、真ん中世代の党員で志位委員長の「18問18答」のDVDを見る会を開きました。3年くらい支部会議に参加できなかった党員も参加してくれて、「他の人にも見てもらって広げたい」と言ってくれました。毎月取り組めばチャンスになるし、呼び掛けやすいと思います。

何としても党の議席を守る

井上 皆さんが言われるように、党員を増やしたいですね。住吉区でも党員の高齢化などで、活動に困難を抱えている党支部もあり、世代的継承は切実。その中で、「まんちゅう」や地区の世代的継承の取り組みが、ベテラン党員の皆さんにとっては希望の光です。4月の選挙の時の「まんちゅう」のメンバーの熱気は、いまも冷めていません。科学的社会主義の学習会や楽しい企画を行い、真ん中世代の党員への訪問も続けています。
 大阪市議会の定数は81から70に大幅に削減され、住吉区も定数5から4になる中、4年後の選挙を見据えて、「何としても日本共産党の議席を守らなければ」という危機感と決意がみなぎっています。それぞれの支部に、真ん中世代の党員が活動できるようになることを目標に頑張ります。
大西 私自身も学習・交流会やきょうの座談会に学び、府委員会としても若い世代、真ん中世代の地方議員・候補の皆さんと共に力を尽くしていきます。ありがとうございました。

座談会出席者

大阪市議  井上浩さん(50)

大東市議 新崎美枝さん(47)

箕面市議 村川真実さん(50)

泉南市議  楠成明さん(44)

豊中市議 和田愛美さん(32)

藤井寺市議 長尾匡浩さん(29)

(大阪民主新報、2023年10月8日号より)

 

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