おおさかナウ

2023年07月15日

学校給食
12市町村の小中学校 今年度無償に
市民運動と共産党の論戦で広がる

 学校給食を、今年度を通じて(23年4月~24年3月)無償にする府内市町村が、小学校は14市町村、中学校は15市町村となっていることが、7月7日までの調べで分かりました。うち12市町村は、小中学校共に無償化します(図表参照)。
 多くは国からの交付金を活用した期限付き無償化ですが、大阪市、高槻市、能勢町、千早赤阪村、太子町、河南町、田尻町の小中学校、東大阪市、交野市、寝屋川市の中学校は市町村独自の予算で無期限で無償化する制度です。
 高槻市では4月の市長選の公約に基づき、制度が拡充されました。門真市、八尾市など来年度以降も継続を検討する流れも。大阪狭山市は今年度の3学期から段階的に無償化し、2年後に完全無償化する予定です。
 「物価高騰から住民の暮らしを守れ」との日本共産党議員団の議会質問を通じ、年度の一部または対象限定での無償化を決めた市町も。四條畷市や羽曳野市は、多子世帯への無償化や半額補助を実施。富田林市では中学校給食は選択制ですが、「30食分」を無償化します。半額補助や500円補助、食材費の高騰分の一部補填を含め、給食費軽減を全く行っていないのは、貝塚市と泉大津市の2市のみです。

背を向ける吉村府知事

 日本共産党の石川たえ府議は6月6日の府議会で、全ての公立小中学校で無償化するための市町村への補助制度を提案。吉村洋文知事は「市町村が判断して実施するもの」と背を向けました。
 引き続き、全小中学校での無償化を目指し、国・府・市町村への働き掛けが求められます。

府内自治体の学校給食の状況(今年度)

<tdcolspan=”2″>無償化

自治体 取り組み 対象 無償化 期間
大阪市 無償 小中 恒久
堺市 無償及び
一部補填
小・支援:無償
中:一部補填
    2・3学期
吹田市 無償及び
一部補填
小:無償
中:一部補填
  4月~3月
摂津市 一部補填 小中     4月~3月
豊中市 一部補填 小中     4月~3月
茨木市 無償   4月~3月
箕面市 一部補填 小中     4月~3月
池田市 無償 小中 4月~3月
豊能町 無償   4月~3月
能勢町 無償 小中(一貫校) 恒久
高槻市 無償 小中 恒久
島本町 一部補填 小中     6月~3月
枚方市 一部補填 小中     4月~3月
交野市 無償   恒久
寝屋川市 無償 小中   小:12月まで 中:恒久
守口市 無償     2・3学期(市長が所信表明で「恒久化」を明言)
門真市 無償 小中     2・3学期(恒久化へ向け検討)
大東市 無償 小中     1学期
四條畷市 対象限定
で無償
小中に兄弟姉妹が2
人以上いる世帯の第
2子以降無償
    恒久
東大阪市 無償及び
一部
小:一部
中:無償
小:4月~3月、中:恒久
八尾市 無償 小中 ※中学校を選
択制から全員喫食へ
4月~3月(来年度以降も検討)
柏原市 無償 小中     2学期
羽曳野市 対象限定
で無償
小又は中学生を含む
22歳以下の子3人以
上扶養世帯で第3子
以降を対象
小:全額
中:1/2補助
    4月~3月
松原市 無償 小中 4月~3月
藤井寺市 無償 小中     2学期
河内長野市 一部補填 小中     4月~3月(2026年度から中学校全員喫食へ)
富田林市 無償 小:無償
中(選択制)30食分
    小:2・3学期
中:10~3月
大阪狭山市 無償 小中     23年度:3学期、24年度:2・3学期
2025年度以降は恒久化(予定)
河南町 無償 小中 恒久
太子町 無償 小中 恒久
千早赤阪村 無償 小中 恒久
和泉市 一部補填 小中     4月~3月
高石市 無償 小中     4月~12月
岸和田市 無償 小中     4月~9月
貝塚市 なし        
泉大津市 なし        
泉佐野市 無償 小中 4月~3月
泉南市 無償及び一部補填       4・5月:月500円補助、6月~3月無償
阪南市 一部補填 小中     2・3学期
忠岡町 1/2補助 小中     4月~3月
熊取町 無償 小中     6月、7月:一部補填
2・3学期:無償
田尻町 無償 小中 恒久
岬町 1/2補助 小中     4月~3月

※「恒久」=自治体独自で無期限で実施 ※「一部補填」=食材費の高騰分を一部補填

(大阪民主新報、2023年7月16日号より)

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