おおさかナウ

2023年06月10日

難民殺すな 人権守れ
入管法改悪案 市民ら「廃案を」

 難民・外国人の命を危険にさらす入管法改悪案の廃案を求める弁護士や市民有志らが連日、大阪市内で緊急街宣を行い、「人権侵害、差別を助長する入管法改悪は廃案に」と訴えています。


ヨドバシ前の歩道に広がる参加者。訴えているのは日本共産党の辰巳元参院議員=5日、大阪市北区内

府内各地で宣伝行動

入管法改悪強行許すなと訴える人たち=5月31日、大阪市北区内

 入管法改悪案はすでに衆院を通過し、参院での国会審議が強行的に進められる中、入管法改悪の根拠=立法事実が崩れる事態に。大阪入管の常勤医が酩酊状態で外国人被収容者を診察した疑いも報道され、「国会、国民に隠蔽したまま衆院を強行したのは許さない」との批判が広がっています。政府は6日の参院法務委員会で、入管法改悪案を採決する予定でしたが、立憲民主党が齋藤健法務相の問責決議を提出し、この日の採決は阻止されました。
 5日夕、大阪市北区のヨドバシ前で行われた抗議行動には100人以上が集まり、「難民殺すな!」「立法の根拠を失った入館改悪法案崩壊!強行採決反対!!」と手書きしたプラカードなどを掲げて参加。「強行採決絶対反対」「人権守れ」「命を守れ」とシュプレヒコールを繰り返しました。
 リレートークでは、「日本に逃れて来た難民を、殺されるかもしれない国に返してしまうことを絶対に許したくない。だから私は今ここにいる」など訴え。
 日本共産党から辰巳孝太郎元参院議員も参加し、難民認定審査参与員氏が「申請者の中に難民はほとんどいない」などと発言した問題や、大阪入管で酩酊医師が診察していた疑惑を政府が隠蔽した可能性があることを批判。「人の命が守られない法案は廃案に。声を上げ続けて、廃案に追い込むまでたたかい続けよう」と呼び掛けました。
 同日、同じ時間に大阪市浪速区の難波交差点付近でも宣伝が行われ、インドネシアから旅行で来た男性が、一枚一枚のプラカードを見て「ありがとう」と声を掛けて行きました。

天満で清水氏
京橋で辰巳氏

 5月31日にはJR天満駅、京橋駅などで「難民申請者を強制送還するな」「入管法改悪反対」などと書かれたボードを手にアピール。日本共産党の清水忠史前衆院議員が天満駅に、辰巳孝太郎元参院議員は京橋駅前に、それぞれ駆け付けて訴えました。

(大阪民主新報、2023年6月11日号より)

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