おおさかナウ

2023年05月13日

第9回共産党府委員会総会
「論戦」「共同」「草の根」の力発揮し
新たなたたかいのスタートに
統一地方選を中間総括

 日本共産党大阪府委員会は第9回総会を2日に開き、統一地方選の中間総括を行い、当面のたたかいと党建設の強化点を確認しました。

前半戦

 柳利昭委員長は統一地方選について、知事選では「明るい会」の辰巳孝太郎候補が掲げた「カジノストップ、命と暮らしを守り、公教育の再生を」の争点が浮かび上がり、「大阪を変えた」という維新の虚構を崩す確かな土台となったと指摘。
 前半戦の議員選は、府議1減、大阪市議2減の一方、府党挙げた努力で石川たえ府議、山中智子、井上浩両大阪市議の議席を守り抜き、維新が定数削減と大量立候補でもくろんだ議席空白を許さなかったこと。堺市議は1増で維新の伸長を許さなかったことも展望を開いたと述べました。

後半戦

 後半戦でも全体で前回比5減の一方、寝屋川・守口両市で増、12市4町で全員当選し、維新候補者10人を敗北させたこと、市長選では吹田・八尾両市で党推薦候補が積極的にたたかい、高槻・寝屋川両市で自主支援した現職が維新候補を大差で破ったことは特筆すべきと強調。「維新政治に正面対決する共産党の役割がいよいよ重要になっていることを確信に、新たなたたかいに挑もう」と呼び掛けました。
 柳氏は、今回の選挙を、党封じ込めを図る大逆流の攻防の中で捉える重要性を強調。大阪でも統一協会=勝共連合による謀略ビラが大量配布され、大軍拡を当然とする論調と合わせ有権者に影響を与えた下、党議員団の値打ちを住民要求に沿って訴える努力を特別に重視し、反撃ビラの配布、大軍拡に正面から反対し平和の対案を語る努力を行ったことを振り返りました。

参院選比で見ると

 昨年の参院選比例得票に対し、前半戦143%(得票率6・0㌽増)増、後半戦119%(同2・8㌽増)伸ばしたことは重要と強調。大阪市議選で惜敗した選挙区も多くあるとし、「次の勝利の可能性をつくりだした奮闘も確信にたたかいを強めよう」と述べました。
 柳委員長は、確信にすべき経験と課題として、知事選結果では、「維新大勝」をなぜ許したか、どうすれば破れるかの議論も、今回のたたかいの意義と値打ちをつかんで進めること、「論戦の力」「共同の力」「草の根の力」がどう発揮され、障害や困難がどこにあったかをつかみ、新たなたたかいのスタートにすることが重要だとしました。

実績、要求と共同

 市長選で維新に勝利した高槻・寝屋川両市では、市民と党の運動を通じてつくられた、市民の願いに応えた豊かな実績が、維新の攻撃を寄せつけなかったこと、堺市でも市民要求を掲げての維新市政との日常のたたかいで、共同を広げていることなどに学ぶことが求められると述べました。

野党共闘の発展

 府議選で野党締め出しを狙う維新の定数削減に対し、野党間協議を基に候補者取り下げや相互推薦などを行った力が、今後への一歩になったとし、引き続き大阪で野党間協議と共闘の発展を探究すると述べました。

値打ちを押し出す

 柳委員長は、前半戦・後半戦共に勝利した吹田市、得票数・率を伸ばし全員当選した枚方市のたたかいに触れ、住民要求を取り上げ、運動と結んで政治を動かしてきた党議員団の抜群の値打ちを、自公や維新と対比して押し出す論戦が力を発揮したと指摘しました。

折り入って作戦

 選挙戦で新入党員の奮闘が全党を励まし、活動前進の大きな力になったとし、「130%の党」づくりの緊急で死活的な重要性と共に、選挙戦で本格的に取り組んだ「折り入って作戦」を、日常活動に発展させる重要性を述べました。

力の集中・情勢判断

 柳委員長は、府議選と大阪市議選で現有議席の絶対確保を掲げ、府党組織挙げた力の集中を行ったこと、各選挙区で正確な情勢判断と対策を必勝スローガンに、やるべきことを徹底して勝利を切り拓いたことも重要だったと指摘。解散・総選挙含みの情勢の下、岸田政権と維新の暴走とたたかい、「130%の党」づくりへ全力を挙げることを呼び掛けました。

討論で活動経験交流

総会で報告する柳委員長=2日

 討論では、辰巳氏が、知事選での論戦が次に生きる確信と共に、後半戦支援に入った実感として、「他党と比較しても抜群の活動をしている各議員団の真価が伝われば、党支持を広げられる。発信が大事」と強調しました。
 4から3への定数減の下、激戦を勝ち抜いて2位当選した石川府議は、幅広い市民との共闘、野党共闘、カジノ反対や教育への願いで支持が広がったこと、確実に票を広げる努力を貫いたことなどを振り返りました。初当選した三和智之枚方市議は、全員当選の要因として、開発か暮らし福祉教育のどちらを優先するかの論戦、要求型選挙、「折り入って作戦」を挙げました。
 北河内南地区の平川恭司委員長は、寝屋川市長選勝利について、党議員団や「寝屋川市政をつくる会」が市長への申し入れなどを重ねる中で実現した施策が評価されたと指摘。寝屋川、守口市議選での前進では、執念を持って取り組んだ党勢拡大や折り入って作戦などを挙げました。
 堺地区の田中浩美委員長は、「堺は1つ」の立場で各選対の作戦を共有し、有権者の思いとかみ合った論戦や、要求実現運動との一体的な選挙活動などを行い、1増を勝ち取った市議選を振り返るとともに、堺市長選必勝への決意を述べました。

(大阪民主新報、2023年5月14日号より)

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