おおさかナウ

2022年12月17日

『時代をつないで 大阪の日本共産党物語』
出版に寄せて
民青同盟大阪府委員会副委員長 近田靖幸さん

近田靖幸氏

 『時代をつないで』には馴染みの場所がたくさん登場し、知らない歴史に発見と驚きの連続でした。党や民青をつくってきた先輩たちが、20代という自分と同じか下の世代でありながら、命さえ奪われる弾圧の中で信念を曲げなかった。そうやってつないできたバトンが自分の手に渡されている重みに圧倒されます。
 自分とは違う超人的な人たちだと思ってしまいますが、本では変革の生き方を貫いた一人一人のたたかいが歴史をつくってきたことが描かれ、自分もその一人だと感じることができました。
 党創立100周年記念講演では、今の党が60年代中頃の規模であり、初心に立って党づくりに取り組もうと呼び掛けられました。私は94年生まれですが、党創立の源流から今日までの大阪の歴史をまとめたこの本は、これからの運動を担う若い世代、その先の世代にとって大きな意味があると思います。
 60年代の歴史を読むと、大阪の民青が幅広い青年学生との共同を広げて躍進したことが書かれています。党が民青への援助を強めたことが70年代の党躍進の原動力となり、その流れで民主勢力の統一したたたかいが強まり、黒田革新府政が誕生した歴史に目を見張りました。第6回中央委員会総会「結語」で、民青が開始しつつある法則的前進を本格的軌道に乗せれば、党にも巨大な未来が開けると強調されたことが、今の状況と驚くほど重なったからです。
 強く大きな民青をつくることは、市民と野党の共闘の発展も後押しし、大阪から政治の逆流を打ち破る力、青年を苦しめている新自由主義を転換し、憲法を生かした政治の実現につながります。
 日本共産党の歴史を次の100年へ、先輩方の変革の生き方と不屈のたたかい、共同の力を引き継いで発展させるためにも、若い世代にこそこの本を読んでほしい。自分たちの手で社会を変えようと立ち上がる青年たちを大きく広げ、新たな物語を紡いでいく、バトンをつなぐ一人として頑張りたいと思います。(9月24日の出版記念会のスピーチより)

(大阪民主新報、2022年12月18日号より)

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