おおさかナウ

2022年08月20日

参院選の教訓生かし「特別月間」成功へ全力
日本共産党府委員会が第4回総会

 日本共産党大阪府委員会は6日、開催した第4回総会で、第6回中央委員会総会(6中総)決定の討議とともに、大阪の参院選総括、8月から12月まで取り組まれる「党創立100周年記念、統一地方選挙勝利・党勢拡大特別期間」の大阪の目標と計画の具体化を行いました。

柳委員長が報告 二重の大逆流とのたたかい

 報告に立った柳利昭委員長は、6中総では今回の参院選結果について、①さらに強まった野党共闘と日本共産党への攻撃、②ウクライナ侵略を契機とした党攻撃と軍拡大合唱という「二重の大逆流」で、総選挙の到達点よりも大きく押し込まれた地点から、全党の奮闘で押し返す過程での一断面と捉えることが提起されたと紹介しました。

綱領を学びながらたたかう

オンライン併用で開催した第4回府委員会総会で報告する柳委員長=6日、大阪市内

 大阪では平和、暮らし、カジノを巡る3つの対決点を鮮明にし、「論戦では相手を追い詰め、訴えが届いたところでは、新たな共感と支持を広げることができた」一方で、日本共産党の姿、綱領を理解してもらう論戦を全党のものにする点で課題を残したと指摘。統一地方選では、参院選で「綱領を学びながらたたかう」ことに挑戦し、情勢を押し返してきたことを確信に、全党的に語る努力を強めることを呼び掛けました。
 「比例が主舞台」というたたかいの徹底が弱かったとし、「特別の意識性を発揮して」取り組むことが必要だと述べました。
 今回の参院選で提起した「維新支持層・政党支持なし層への働き掛け」については「緒についたばかり」で、今後、「維新支持層」の願いに応える政策、維新の本質を明らかにする情報提供とともに、日本共産党の改革の展望や姿を伝える宣伝・対話に取り組むとし、「統一地方選、次の国政選挙に向けて、府党全体で本格的に磨き、さらに太く探求と実践を進めていこう」と呼び掛けました。

維新の策動を大阪でやぶる

 柳氏は、野党共闘の後退が大阪のような複数選挙区のたたかいにも影響を与えたと述べ、この結果が逆に共闘の重要性を示し、「自公政権と維新政治による逆流」とたたかう府党の位置と役割をより浮き彫りにしたと指摘。維新が自公を補完し、野党共闘と日本共産党への攻撃を強め、大阪が「二重の大逆流」の「震源地」となっているとし、「維新の策動を大阪で打ち破ることは、全党的に求められる大阪府党の責務で、大阪と全国の野党共闘の命運がかかるたたかい」だと述べました。

対話支持拡大の弱点打開へ

 宣伝・組織活動の到達点と教訓について詳述した柳氏は、対話と支持拡大の大きな立ち遅れには、常幹声明が述べたように、「全党の奮闘があったが、勝利に必要な規模と速度の運動をつくりきれなかったこと、その根本には、自力をつける取り組みで質量共に立ち遅れを打開できてない現状がある」と指摘。「全党の知恵と力を集めて、この弱点を打開することが求められている」と述べました。
 柳氏は、参院選で切り開いた前進方向を発展させるとして、〇世代的継承を中軸にして党員拡大を進める、〇「支部が主役」の活動を援助し、支部と党員の力を引き出す地区委員会活動の強化、〇反共攻撃の下で綱領を語り、維新支持や無党派層に働きかける対話力をつける、〇かつてない選挙ボランティアの広がりを確信に、読者拡大はじめ担い手広げを強化することを提起しました。

9条改憲許さぬたたかいを 統一地方選の勝利へ先頭に 党員の結び付きに光当てて
活発に討論

わかもの未来基金の成功を

 討論では8人が発言。参院大阪選挙区候補として奮闘した辰巳孝太郎元参院議員は、選挙戦でのボランティア参加の広がり、党の訴えに共感が広がったことへの実感とともに、統一地方選勝利への決意を述べました。
 党府憲法署名推進闘争本部長の清水忠史副委員長(前衆院議員)は、改憲勢力による9条改憲発議阻止へ憲法学習、憲法署名を推進することを訴え。うち海公仁府議は、統一地方選勝利へ「特別期間」の先頭に立つ決意と、「府民と府政を結ぶ共産党の議席の値打ちを共有してもらうために頑張りたい」と表明しました。
 今泉和幸・党府青年学生部長は「大阪わかもの未来基金」の成功を訴えました。
 河南地区の武富義己委員長は、松原市議選の争点と支援を訴え。阪南地区の大仲久雄委員長は、この間の新入党の経験を紹介し、参院選での「二重の大逆流」の攻撃を押し返すたたかいが、党員拡大の条件や可能性を高めていると述べました。
 枚方・交野地区の折口勲委員長は、参院選で支持拡大の目標を突破した支部や目標に迫った支部に共通しているのは、「マイ名簿」による支持拡大や、党員が結び付いた人に「折り入って作戦」に積極的に取り組んだことだと報告。「党員の結び付きに光を当て、党への結び付きに発展させることができたら党づくりの大きな力になる」と述べました。

「特別期間」 大阪の目標・計画

 「党創立100周年記念、統一地方選挙勝利・党勢拡大特別期間」の大阪府委員会の目標と計画では、①世代的継承を中軸とする党員拡大を根幹とした党勢拡大の前進を図る、②統一地方選挙の独自の取り組みを前進させ、勝利の土台を築く、③すべての支部が「政策と計画」をつくり、要求運動、「集い」、学習に取り組むことを提起。すべての地区に青年学生オルグの配置を目指す「大阪わかもの未来基金」をスタートする、8月の松原市議選の全員当選を勝ち取るとともに、8月中に統一地方選の候補者を決定し、大量政治宣伝を進めることなどを確認しました。

社会を変えるため力になりたい 50代の男性が入党

 「参院選の結果はとても残念ですが社会を変えるために主体的に行動する人になりたい」。大阪府内の52歳の男性が10日、日本共産党に入党しました。
 政治に強く関心を持ち始めたのは約10年前、維新政治が進めた公立幼稚園民営化への疑問がきっかけでした。経済効率最優先の維新政治に正面から立ち向かう共産党市議の活動に共感し、信頼を高めてきました。
 「残業を目いっぱい引き受けても子どもたちのために十分なことができない」。社会格差を広げる政治の矛盾の中、自分自身の生活だけでなく、同年代の友人たちや知り合いのシングルマザーらが抱える生きづらさや困難を解決するため政治を大本から変えなければと考えるようになりました。
 参院選では「辰巳さんを再び国会に送りたい」と、個人演説会にも足を運び家族や知人に演説動画を拡散し、大阪選挙区はもちろん比例代表も「日本共産党」と書いて投票しました。
 選挙結果への悔しさをバネに、今後どう行動しようとか考え「日本共産党の活動について詳しく聞きたい」と自ら地元選出の市議に相談。この日、辰巳氏も掛け付けた中、日本共産党綱領や規約について説明を聞き、「弱い立場の人を応援するような政治と社会を実現したい」と自らペンを手に入党用紙に記入しました。
 「自分の力は小さいけれど、皆さんと一緒に学びながら行動したい」と、辰巳氏らとグータッチしました。

(大阪民主新報、2022年8月21日号より)

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