おおさかナウ

2022年07月16日

平和守る・暮らし守る・カジノいらない
〝政治は必ず変えられる〟確信に
参院選 辰巳陣営の奮闘振り返る

 10日投開票された第26回参院選で、日本共産党は、党の躍進と大阪選挙区での辰巳孝太郎元参院議員の議席奪還を目指してたたかい、候補者を先頭に、党・後援会員、幅広い選挙ボランティアも大奮闘。各界や党外からもエールが送られるなど新しい力を得ての活動となりました。

みんなの幸せ実現へ たたかいはこれから
辰巳氏 改めて決意

 「この国で生きるみんなが幸せになる権利を持っている。政治の責任でその願いを応援する社会を実現したい」。19日間の選挙期間中、辰巳氏は府内各地を駆け巡り、自らの政治信条を熱く語り掛けました。訴えは多くの人の心を動かし、ボランティア応募やSNSでの拡散などに結び付きました。開票日夜の会見で辰巳氏は、「『政治を変えたい』というみんなの願いを阻む政治は必ず変えられると確信した」と前を向きました。

争点は鮮明 論戦リード

 辰巳氏は議席を失った前回参院選から3年間、自公政治と維新政治の「二重の逆流」が強まる下、暮らし破壊・9条改憲阻止、コロナ支援強化、カジノ徹底批判など、幅広い共同を進める先頭に立ち、「日本共産党を伸ばし希望が持てる新しい政治を」と、比例代表での躍進と大阪選挙区勝利を、と訴えてきました。
 大阪選挙区の改選4議席を改憲・カジノ推進派の自公維・翼賛陣営が占める状況下、▽憲法9条を守り外交で平和を▽金融政策を見直し消費税減税で暮らしを守る▽庶民の町大阪にカジノはいらない――の3つの争点で論戦を展開。「参院選で勝利し平和を守りカジノストップを。危機に乗じて軍拡を狙い、暮らしの苦境に何ら打開策を示せない岸田政権に『ノー』の審判を下そう」と訴えました。
 「軍拡で平和はつくれない」と防衛費2倍化の財源を示さない岸田政権を厳しく批判する中で、「憲法守れの1票を共産党に」と声が広がり、カジノストップの訴えには、「海外資本がもうけて大阪の庶民は損をするばかり」(会社役員)と共感が生まれました。
 著名人も「たつみさんに当選してほしい」(作家の平野啓一郎さん)、「暮らしと文化を守る人、コータロー」(タレント)、「たつみ一択」(ミュージシャン)などとエールを送り、絵本作家の長谷川義史さんは全戸ビラに初めて登場し、選挙終盤にも辰巳氏の似顔絵付きイラストを発信しました。

みな幸せになれる社会


支援者とグータッチする辰巳孝太郎さん=10日夜、大阪市中央区内

 選挙終盤の7日夕、インターネットで辰巳氏の街頭演説を聴いた女性(20代)は、自宅を飛び出して大阪市阿倍野区の宣伝へ。「低賃金やジェンダー平等を語る辰巳さんの声が心に響き、『自己責任じゃない』『あなたが悪いんじゃない』との言葉に涙があふれ、私のことを代弁してくれていると感じた」と語りました。
 「男性が男性を、女性が女性を好きになっていい。誰もが幸せになることを応援するのが政治の責任だ」。同性婚を認めない現行法の矛盾、性暴力と痴漢被害の根絶などジェンダー政策を訴えた演説動画はネット上で拡散され、動画閲覧数は数十万回に及びました。
 SNS動画を見て「本人の演説を直接聴いて判断しよう」と9日午後、大阪ミナミのアメリカ村で辰巳氏の到着を待っていた女性は、選択的夫婦別姓の実現が願いと話し、「悪いのは今の政治。一緒に声を挙げましょう」と熱く語った辰巳氏の演説に、「来て良かった。100%信じて投票します」と話しました。
 アメリカ村では、「ジェンダー政策で投票先を決めたい」という20代女性が、中絶の際の自己決定権を尊重する法改正を実現してほしいと期待を寄せ、別の20代女性も同性婚を認める法改正を急いでほしいと語りました。

ボランティア70人超に

 辰巳氏の選挙事務所では選挙期間中、延べ70人を超える人が選挙ボランティア「JCPサポーター」として参加しました。
 家族で相談してサポーターに応募し毎日事務所で活動した人や、「勤務の後に何か手伝いたい」と電話を掛けてきた人もいました。支援の輪が広がるようにと、「#できることはわずかだけど国会に行ってほしくてお手伝いしました。どなたでもボランティア可能です!」とツイートした人もいました。
 「自分の渡したビラが1票でも辰巳さんに入ればという思いで、生まれて初めて配りました」と語る大阪市北区の40代女性。計8日間ボランティアに参加しました。

前を向いて次を考えて

 有志の選挙ボランティア「たつみコータロー応援チーム」は昨秋活動を再開。リーフ配りなどの活動は選挙最終日の9日夜までに100回を数え、活動を広げる中で新しいメンバーも加わっていきました。
 大阪市中央区の選挙事務所で開票結果を見守ったみさきさんは、「未来につながる希望を取り戻すことができた」と語り、「今の私は『政治は変わらない』と諦めていた以前の私ではありません。選挙結果は悔しいけれど、前を向いて次に何ができるか考えて行動を続けていく」と笑顔を見せました。

(大阪民主新報、2022年7月17日より)

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