おおさかナウ

2022年02月05日

「9条守れ、憲法生かせ」
――全国署名の大阪80万筆目標達成へ
心一つに草の根の世論と運動を広げよう

 日本共産党大阪府委員会は、「9条改憲NO!全国市民アクション」と総がかり行動実行委員会が呼び掛けた「憲法改悪を許さない全国署名(全国署名)」の取り組みの成功へ、闘争本部(本部長・清水忠史前衆院議員)を設置し、参院選勝利を目指す活動と一体に全力を挙げています。改憲を巡る情勢や取り組みの強化方向について、闘争本部事務局長の長谷川良雄府常任委員から寄せられた一文を紹介します。

日本共産党府憲法署名推進闘争本部事務局長 長谷川良雄

改憲を巡って危険な新局面

長谷川良雄氏

 昨年秋の総選挙の結果、改憲勢力が衆議院で憲法改定の発議に必要な3分の2の議席を占める中、岸田政権はアメリカに追随し、「戦争する国」づくりへ9条改憲に前のめりの姿勢を示しています。また、維新の会など補完勢力が憲法審査会を動かすなど、改憲を巡り危険な新局面が生まれています。
 国会の論戦と結んで、憲法改悪を許さない世論と運動を広げていくことが求められています。日本共産党大阪府委員会は憲法記念日の5月3日までに「全国署名」を80万筆を目標に集めようと取り組んでいます。
 今回の署名運動は、内閣支持率が66%(「読売」1月17日付)と上昇し、中国の覇権主義的行動や北朝鮮のミサイル発射が頻発するなど東アジアに緊張感が高まる下でのたたかいとなっています。改憲が国民の願いでないことは言を待ちません。それでも、こうした情勢に国民世論は影響され、署名にとりかかった昨年末には「今回の署名は“重い”」との声が出ていました。

全ての支部が立ち上がって

 その“重さ”を打開するカギは、2つあります。1つは、「しんぶん赤旗」(1月6日付)に掲載された「憲法署名Q&A」や憲法会議発行のパンフレットなどを支部で活用、学習をしていくこと。もう1つは、その上に立って全ての支部が署名目標と計画を持ち、草の根から憲法改悪を許さない宣伝・署名に足を踏み出すことです。
 日本共産党は昨年11月に開いた第4回中央委員会総会(4中総)で、草の根からの要求運動で岸田政権を包囲しようと呼び掛けました。たたかいの課題の1つが、「9条守れ、憲法生かせ」の国民的な運動で、憲法破壊のくわだてを止めることです。
 全国でも大阪でも、この署名活動を4中総決定の実践として位置付けて取り組み、“重さ”を取り払う経験が生まれています。大阪市住吉区では、成人式の街頭行動でトランスジェンダーの人が「私は、憲法の人権を大事にしたい」と署名してくれました。
 吹田市のある支部では4中総決定や党旗びらきでの志位和夫委員長のあいさつを討議し、「何かしたい」との思いが共有されて、「人数は少なくても憲法署名やろう」と取り組んだ全国いっせい行動(7日)には14人が参加。19筆が集まり、「やって良かった」と確信になっています。
 4中総決定を討議し、改憲を巡る情勢と攻防を学習して署名に打って出る。その経験を交流して、繰り返しの学習と署名を広げて、おおさか総がかり行動の憲法集会が予定されている5月3日を節に、署名目標を必ず達成しましょう。

地区委員会の体制を確立し

 全ての支部が「9条守れ、憲法生かせ」の宣伝、署名行動に踏み出す上で、安倍9条改憲に反対する3千万人署名に取り組んだ時と同じように、地区委員会に署名推進担当者を決めて推進体制を確立、促進していくことが強く求められています。
 80万筆に見合う地区の署名目標を決め、どう接近していくかの計画を持ち、支部と一緒に打って出る活動を具体化し、地区内の経験を交流し、励ましあって推進していきましょう。
 7日の全国いっせい行動で打って出る中、「寒い中、ご苦労さま」(八尾市)、「がんばって」(寝屋川市)など府民の共感と激励が寄せられています。
 太子町の支部がスーパー前で宣伝・署名に取り組んだ時、支部長の孫の友達の母親が共感して「これから集うママ友にしてもらうから、署名用紙5枚ください」と預かって実際に集めてくれました。「戦争しない国」を許さない府民の思いとの響き合いを実感し、取り組んだ側が励まされた経験も報告されています。
 励まされた経験だけでなく、困難にぶちあたった経験など交流しながら署名を推進していくことも大切です。「憲法生かせ」の世論を広げていくためにも、改めて地区委員会の署名推進体制を確立しましょう。
 コロナ禍の下で、活動にも工夫が必要です。府勤務員の1人は、後援会ニュース読者20人に憲法署名とカジノ反対署名を預け、4人から自宅にポストインされていたので、お礼の手紙を届けました。豊中市でも、「しんぶん赤旗」読者に署名を預けて担い手を広げるなど、双方向の運動も大事になっています。

参院選勝利の活動と一体に

いっせい宣伝で全国署名への賛同を呼び掛ける清水前衆院議員(右から2人目)ら=1月7日、大阪市天王寺区内

 今年前半の改憲を許さないたたかいの焦点は、国会会期中に国会内外で論戦と結んだ世論と運動をどれだけ広げることができるか、参院選で自公や維新などの改憲勢力をどれだけ少数に追い込むことができるか、にあります。
 憲法署名の取り組みを、後援会員や「しんぶん赤旗」読者などに支持拡大の担い手になってもらう「折り入って作戦」と一体で促進することが重要です。参院選で改憲勢力を少数に追い込み、日本共産党の躍進・勝利、大阪選挙区での、たつみコータロー前参院議員の議席奪還を勝ち取るためにも、憲法署名を全党運動に広げることを重視していきましょう。参院選で政党の力関係を変えることは、来年の統一地方選で維新を追い込み、次の総選挙で政権交代の足掛かりをつくることになります。
 日本共産党は1922年の党創立以来、反戦平和を貫いて100年を迎えます。憲法9条はもちろん現行憲法の全条項を守るとともに、憲法が生きる日本を綱領に明記する政党、日本共産党の出番です。私も大阪の党支部、党員の皆さん、後援会員、支持者の皆さんと心を一つに頑張ります。

(大阪民主新報、2022年2月6日号より)

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