おおさかナウ

2021年12月18日

どこにもカジノはいりません
誘致阻止へ運動強化を
カジノ反対連絡会が呼び掛け

 カジノを核とした統合型リゾート(IR)の大阪誘致を巡る情勢が、重大な局面を迎えています。維新の府・大阪市政は、大阪湾の埋め立て地・夢洲に誘致するIR事業者に米カジノ企業のMGMとオリックスの共同事業体を選定。誘致を国に申請する「区域整備計画案」を作成するなど、手続きを着々と進めています。これに対し、カジノに反対する大阪連絡会(カジノ反対連絡会)が13日、大阪市北区内で第3回総会を開き、「『大阪にも日本のどこにもカジノはいらない』の声を広げ、カジノ誘致ストップを」と、署名運動はじめ取り組みを緊急に強化しようと呼び掛けています。

「大阪にも日本のどこにもカジノはいらない」とカジノ反対連絡会が開いた総会=13日、大阪市北区内

維新府市政 手続きを加速

区域整備計画を作成し同意狙う

 日本へのカジノ誘致は、横浜市が撤回方針を打ち出したことで、大阪府と和歌山・長崎両県の3カ所に絞られました。国は来年夏ごろに地域指定(最大3カ所)を行うとしており、3府県で国への申請を目指す動きが加速。大阪ではMGM・オリックスの共同事業体の提案を受けて、府市共同設置のIR推進局と事業者が区域整備計画案を作成中。公聴会など住民への説明を経て、来年2~3月の府市両議会で同案に対する同意決議を提案・議決しようとしています。
 カジノ反対連絡会は、明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)と大阪市をよくする会(よくする会)に参加する団体・労組を中心に2018年に結成し、誘致反対の取り組みを続けてきました。

事業期間は35年後戻りできない

 総会で報告した中山直和事務局次長は、大阪IRの事業者提案では年間来場者の7割(1400万人)が日本人で、売上の8割がギャンブル依存に誘うカジノだと指摘。オリックスは11月の決算説明会で「今は(カジノの)客は全部日本人。日本人だけでどれだけ回るか、その前提でプランを作っている」としており、「ターゲットは日本人だ」と警告しました。
 夢洲の土壌汚染対策や軟弱地盤対策で工事費が青天井に増え、「借金のつけは府民・市民に回る」と告発。区域整備計画が認可されると実施協定締結に進むが、府市がいったんIR事業者と契約すれば事業期間は35年もの長期で、首長が契約解除を求めれば賠償金の支払い義務が生じるなど、「後戻りできない仕組みになっている」と語りました。

住民合意が焦点 説明を求めよう

 中山氏は「最大の焦点は地域住民の合意」と強調。内閣府が、区域整備計画の申請には住民の理解や議会の同意が必要で、アンケート調査や公聴会の開催など、地域住民の合意に向けた取り組みが大変大事だとしていることを示し、「府民・市民には説明を求める権利がある。説明させ、カジノを止めよう」と呼び掛けました。
 参加者から、「ギャンブル依存症患者を生むカジノを推進する首長に、自治体を預かる資格はない」(大阪府保険医協会)、「2019年に『カジノあかん』と大阪市24行政区でキャラバンカーを回した。草の根で対話・宣伝を広げ、カジノはつくらせない」(大阪母親大会連絡会)などの発言がありました。

誘致は中止・撤回を
府民に説明・周知を

 有田洋明事務局長は、吉村洋文知事と松井一郎大阪市長宛てにカジノ誘致に反対する新しい要請署名に取り組むことを提起。同署名は①カジノ(賭博場)の誘致計画をただちに中止・撤回する②命を守るコロナ対策と防災・減災対策を強化する――の2点を求めるもので、議会での同意議決までに20万筆を目標としています。
 また、吉村知事と松井市長宛てに、区域整備計画案の詳細を府民・大阪市民に説明・周知し、府内各所で住民説明会を開くことなどを求めるファックス要請行動を緊急に広げることも提案。連絡会が作成した「カジノあかん!パンフ」などを活用した学習会や、地域・団体での宣伝・対話を広げようと呼び掛けました。

問題点を知らせて――桜田氏
市民が舵を切ろう――山中氏

 総会では、カジノ問題を考える大阪ネットワーク代表の桜田照雄・阪南大学教授と、日本共産党の山中智子大阪市議団長が来賓あいさつしました。
 桜田氏は区域整備計画を「申請するな」と府市に迫り、「認めるな」と国に求める運動が必要と指摘。松井市長が夢洲の土壌汚染を認め、対策費用を市が負担すると明言しているなどの問題点を分かりやすく知らせていくことが大切だと述べました。
 山中氏は、2度にわたる住民投票で下った「大阪市存続」の審判に背き、コロナ対策でやるべきことをやらず、カジノ誘致に突き進む松井市政を批判。「市民の力で食い止め、命と暮らしを大切にする大阪へ、私たちで舵を切ろう」と語りました。

(大阪民主新報、2021年12月19日号より)

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