おおさかナウ

2021年09月11日

「『比例代表選挙』を『主舞台』に」の討議・実践を各地で
日本共産党府総選挙闘争本部事務局

 日本共産党大阪府委員会総選挙闘争本部が8月24日に出したアピール「『比例代表選挙』を『主舞台』に――これを貫いた構えと活動を」は、各地区・小選挙区選対本部などでインパクトをもって受け止められ、新たな討議・実践が始まっています。その取り組みを紹介します。

「アピール」を受けて、府下各地で実践が始まっています。

木津川南地区が開いた緊急の地区活動者会議 

 木津川南地区委員会は「比例を主舞台に」をメーンテーマに8月27日、緊急の地区活動者会議を開きました。
 能勢みどり大阪3区本部長がアピールのポイントを、独自につけた「比例代表のしくみ」や、「前回の近畿ブロック議席・得票結果」「大阪3区の前回比例の政党間の力関係」などの資料も交え、丁寧に報告しました。
 報告を聞いた党員からは、「これまでは『わたなべ結』は支持拡大でも意識していたが、『日本共産党』は付け足し程度やった。『日本共産党』の大波を起こしてこそ、3区でも勝負できることが本当によく分かった」など、積極的な受け止めが返っているそうです。

各地区機関の議論のなかで  

 府常任委員も各小選挙区選対本部・地区機関の議論に参加して、実践的に理解を深め合っています。
 大阪二区地区常任委員会では、「前回も『比例は軸』と一般的強調はしたものの、間際で党候補を降ろしたため、『比例も立憲に入れた』となった支持者も出た。比例票の後退の大きな反省に立って、『アピール』を受け止め、実践にどう貫くか。ポスターの貼り出しで公明党を上回る勢いを」などの議論が進められています。
 西淀川此花地区(大阪5区)では、「『共産党の宮本さんをよろしく』とは訴えるが、『共産党と書いてください』とは言えてなかった」「知り合いみんなに『今度ばかりは共産党を伸ばそう』と伝えてほしいというひと声が大事」「これまでの『一票お願い』のお付き合いから、担い手のお付き合いに変化させていく議論が必要。『担い手が何人』から、『担い手が何票よんでくれたか』までいかなあかんと思う」などと深め合いました。
 また、ある地区委員会の議論では「府のアピールは、既にうちでは実践していること」との頼もしい声も出されています。ここではさらに議論を深める中で、「支持拡大に取り組めていない支部を残している現状では、比例での躍進は勝ち取れない。この『アピール』をすべての支部に持ち込み徹底しよう」と、実践的に議論を深めています。文字通り大阪府党を挙げた実践へ向け、すべての党組織で「アピール」を活用しましょう。

小選挙区候補者会議で    

 本紙でも紹介されていますが、小選挙区候補者も各地で「党を語る」先頭に立っています。
 8月25日に行われた小選挙区候補者会議では、すべての候補者に「党を語る」3分間スピーチ原稿を準備してもらい、どんな思い、狙いを込めたのかを交流しました。
 この中では、「前回選挙での比例票後退は自分の責任」と「党を語る」ことを真剣に努力していることや、「『比例を主舞台』にしてこそ、小選挙区で風穴を開ける可能性をつくりだせる」など、積極的な受け止めが出し合われました。同時に、「比例との関係では、小選挙区候補としての押し出しは控えた方が?」との声も寄せられました。
 これに対して、中村正男副委員長は、「小選挙候補としての活動を一切手控える必要などありません。小選挙区候補が先頭に立って『党を語る』ことが、①直接比例での『日本共産党』票を増やすとともに小選挙区でも風穴を開ける道を開く、②党の大波を起こし、野党連合政権樹立への心張棒をつくる、③党員の皆さんの『党員魂』に火をつけることになる」と強調しました。

「比例は日本共産党」の支持拡大をいますぐ全力で     

 野党共闘を展望し、日本共産党が候補者を公表していないある選挙区では、「いま比例の支持拡大をして、また小選挙区候補が決まったら、二度当たりするのか?」との疑問も出されています。
 その通りです。いますぐ比例で日本共産党という大きな流れをつくることが、比例での党の躍進を決定付けます。そして、野党連合政権合意の下で、本気の野党共闘を実現する力になります。
 この下で、小選挙区統一候補が決まるなら、さらにダッシュして、比例での党躍進と野党共闘勝利の二重の責任を果たそうと攻勢的に呼び掛けることが大事です。
 支持者にも、「小選挙区では統一候補を実現するために全力を挙げています。これを実現するためにも〝比例は共産党〟で大きな力を貸してほしい」と正面から訴えましょう」「比例での大波を起こしてこそ小選挙区でも風穴を開け、躍進できる」――この立場をあらゆる実践のなかで貫徹しましょう。

近畿の躍進なしに共産党躍進はない
小池書記局長

衆院比例代表選の制度

 衆院選の比例代表は、全国11のブロックごとに定数を配分します。各ブロックごとに、政党が候補者名簿(当選となるべき順位をあらかじめ定めてある)を提出し、各党の得票数に応じて「ドント方式」(別項)で議席を配分し、各党の名簿上位から当選者とします。

※ドント方式 ベルギーの法学者ビクトル・ドントが考案した計算方式。各政党の総得票数をそれぞれ1、2、3…という整数で次々と割っていき、割った数の大きい政党順に議席を配分します。

 前回総選挙(表)で言うと、3番目は立民で4番は公明になりそうですが、公明を1で割った数よりも自民を2で割った数が多いので、4番目は自民となります。

◆「大阪オンライン演説会」(8月22日)での小池晃書記局長の訴えより

 近畿ブロックは定数28、全国最大のブロックです。ここで躍進することなしに、共産党の躍進はありません。近畿の中心は何と言っても大阪ですから、大阪での躍進なしに全国の躍進はないということだと思います。
 近畿は大激戦です。しかし定数28に、いま共産党は2議席というのは、あまりにも少なすぎるのではないでしょうか。大阪では比例80万票というのは大きいように見えるけれども、1500の共産党の支部があります。1支部平均500票担えば実現できます。

4票伸ばせば3議席に
77票伸ばせば4議席に

 前回選挙(17年)では1支部あと4票増やせば3議席に、77票伸ばせば4議席になりました。近畿と大阪のすべての支部が頑張っていただければ、必ず躍進できるということを訴えたいと思います。

2017年総選挙での近畿比例ブロックの各党の得票数・率と獲得議席数

ピンクは当選する順番。青は次点。

政党名 自民 維新 立民 公明 希望 共産 社民 幸福
総得票数 2,586,424   1,544,821   1,335,360   1,164,995   913,890   786,158   78,702   36,774  
1で割る 2,586,424 1 1,544,821 2 1,335,360 3 1,164,995 5 913,890 6 786,158 8 78,702   36,774  
2で割る 1,293,212 4 772,411 9 667,680 10 582,498 12 456,945 15 393,079 18 39,351   18,387  
3で割る 862,141 7 514,940 14 445,120 17 388,332 19 304,630 25 262,053 29 26,234   12,258  
4で割る 646,606 11 386,205 20 333,840 22 291,249 26 228,473   196,540   19,676   9,194  
5で割る 517,285 13 308,964 24 267,072 28 232,999   182,778   157,232   15,740   7,355  
6で割る 431,071 16 257,470   222,560   194,166   152,315   131,026   13,117   6,129  
7で割る 369,489 21 220,689   190,766   166,428   130,556   112,308   11,243   5,253  
8で割る 323,303 23 193,103   166,920   145,624   114,236   98,270   9,838   4,597  
9で割る 287,380 27 171,647   148,373   129,444   101,543   87,351   8,745   4,086  
得票率・当選者数 30.62% 9 18.29% 5 15.81% 5 13.79% 4 10.82% 3 9.31% 2 0.93% 0.44%

(大阪民主新報、2021年9月12日号より)

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