おおさかナウ

2020年10月12日

〝大阪市なくすな〟心一つに
住民投票12日告示へ 明るい会・よくする会が総力
歴史的たたかいに参加を
党派超え「ネットワーク集会」

 大阪市を廃止して「特別区」に分割する、いわゆる「大阪都」構想の是非を問う2度目の住民投票が12日、告示されます(11月1日投開票)。コロナ禍の中、維新が「都」構想をばら色に描き、行政と一体になって露骨な推進キャンペーンを行っているのに対し、明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)と大阪市をよくする会(よくする会)は1日、大阪市北区の中央公会堂で「大阪市なくすな!心はひとつ10・1ネットワーク集会」を開き、党派を超えた共同で必ず住民投票に勝利しようと総力を挙げています。

 「ネットワーク集会」は新型コロナの感染拡大を防止するため、公会堂を主会場に、大阪市内2カ所、府内6カ所の会場をオンラインで結んだほか、動画投稿サイト「ユーチューブ」で生中継され、1670人が参加・視聴しました。

住民投票勝利へ「大阪市なくすな」と心一つにたたかい抜こうと決意を固め合ったネットワーク集会=1日、大阪市北区内

住民投票勝利へ「大阪市なくすな」と心一つにたたかい抜こうと決意を固め合ったネットワーク集会=1日、大阪市北区内

 日本共産党大阪市議団の山中智子団長の議会報告に続き、奈良女子大学の中山徹教授が基調講演。平松邦夫元大阪市長、小西禎一元府副知事、日本共産党の清水ただし衆院議員、立憲民主党府連副代表の尾辻かな子衆院議員、社民党府連の長崎由美子代表が連帯あいさつしました。
 開会あいさつを兼ねて基調報告した、よくする会の福井朗事務局長は、住民投票に向けて新たに発行した「まるわかりパンフ」の意義と内容を説明。大阪市廃止・分割問題で市民が正確な情報求めて世論が揺れ動いている中、「対話の決定打として活用を」と訴えました。
 明るい会の荒田功事務局長が、住民投票勝利へ100万人との対話、5万回のスポット宣伝、全24行政区で1千回の小集会をやり遂げることを提起。「よくする会、明るい会の仲間みんなが、この歴史的なたたかいに参加し、大阪市を守り、新しい大阪をつくろう」と呼び掛けました。

事実広げて大阪市の存続を
ネットワーク集会で各氏訴え

 明るい民主大阪府政をつくる会と大阪市をよくする会が1日、大阪市北区の中央公会堂で開いた「大阪市なくすな!心はひとつ10・1ネットワーク集会」での報告や連帯あいさつの主な内容を紹介します。

「都」構想とコロナ対策は両立せず
中山奈良女子大教授が基調講演

基調講演する中山氏

基調講演する中山氏

 奈良女子大学の中山徹教授が「『都』構想とコロナ対策は両立しない」と題して基調講演しました。大阪の新型コロナによる死者数は、8、9月の2カ月連続では東京を抜いて全国一に。その原因の一つに、府と大阪市が住民投票の実施を優先するため、いわゆる「大阪モデル」の基準を引き上げ、他県のように地域の実情に応じた対策を取らなかったことにあると語りました。
 中山氏は、大阪全体の感染を抑えるためには、府内の陽性者数の約5割を占める大阪市の取り組みが決定的だが、政令市の中でもコロナ対策予算が低いなど、「大阪市はほとんど動いていない」と強調。その背景には「都」構想で「二重行政解消」を掲げる維新が、コロナ対策で府と市の「二重行政」をつくらないようにしてきたことがあると述べました。
 さらに大阪の景気動向指数や大型小売店販売額、完全失業率は全国平均よりも悪いと指摘。維新の府市政が、「都」構想やカジノ・万博を優先してきた結果、大阪の中小企業や市民の苦しい状態に目がいかくなっているのが原因だと分析しました。
 中山氏は、住民投票で大阪市廃止が決まれば、大阪府も、2025年1月1日に設置する「特別区」も大混乱になるとし、「維新の思惑を優先させることを繰り返す限り、大阪市の将来は非常に暗く、破綻の道を進むことになる」と警告。「大阪でのコロナ対策をきちんとやり、ちゃんとした経済対策の方向へ軌道修正するのか。カジノや万博、大型公共事業に暴走していくのか。住民投票は大阪にとって決定的に重要だ」と語りました。

「大阪市なくすな」の絆広げよう
共産党大阪市議団 山中団長が報告

議会報告する山中氏

議会報告する山中氏

 日本共産党大阪市議団の山中智子団長が議会報告し、維新など大阪市廃止・分割の推進派は、〝議会で圧倒的な賛成で可決したから正しい、デメリットはない〟というが、「議会での多数は正しさや正義があってのことではない」とし、「特別区設置協定書」を審議した臨時議会をめぐり推進派は当初、代表質問すらしないと主張していたと語りました。
 代表質問をすることになっても少数会派を排除しようとした中、「大阪市をなくすな」の一点で無所属の2議員とともに統一会派「日本共産党・市民とつながる・くらしが第一大阪市議団」を結成し、代表質問が実現したことを紹介しました。
 山中氏は、統一会派は解散したが、「あの時の強い、温かい連帯は、私の中で一生消えることはない。この絆を議会の外でも深く結び、街の隅々で繰り広げれば、このたたかいは必ず勝てる」と力説。「にこにこ笑い、明るい顔で『大阪市を守ろう、いい大阪をつくろう』の声をうんと広げましょう」と呼び掛けました。

大阪市は市民共有の財産
廃止で府民も不幸になる
小西元副知事の連帯あいさつ(要旨)

連帯あいさつする小西氏

連帯あいさつする小西氏

 私は昨年の知事選に、大阪市廃止・解体の議論に終止符を打ちたいとの思いで立候補しました。ご支援いただきましたが、結果は残念でしたが、11月1日の住民投票はもう一度チャンスを与えられたと思っています。今度こそ必ず勝利しなければなりません。
 大阪市は130年の歴史があります。スタートした時は、市長を知事が兼ねていました。大阪市の幹部職員も府の職員が兼ねていました。これに大阪市民はいち早く「ノー」を突き付けて、この(市政)特例を廃止させました。今日、市民にとって仕事のできる権限と財源を持つ政令市になりました。
 大阪市は市民共有の貴重な財産。この財産を奪おうとしているのが、大阪市廃止・解体です。大阪市を廃止して設置される「特別区」は、財源も決定権も大きく制約された不完全な自治体。コロナ対策の最前線、保健所の管轄区域が4つに分割され、コロナ対策に新たな困難を持ち込むことになります。
 大阪市をなくすことは、大阪府にとっても、街づくりの重要な力強いパートナーを失うことになります。大阪市は130年の都市経営の蓄積、ノウハウ、高い行財政能力をもった自治体です。この基礎自治体があってこそ、大阪府は広域自治体としての仕事をしっかりできる。大阪市を廃止・解体することは、大阪市民だけではなく、大阪府民も不幸になります。
 世論調査では、賛成が反対を上回っていますが、「内容はよく知りません」「二重行政が解消して無駄がなくなるのではないか」「大阪の成長がスピードアップするのではないか」と思う方がたくさんいますが、これはつくられた幻想です。事実をもってすれば、この幻想を打ち破ることは必ず可能です。
 相手側は圧倒的な物量作戦を展開していますが、きょうのテーマにあるように、思いを同じくする人が力を合わせ、一人でも多くの市民に、大阪市廃止・解体の意味、事実を伝えれば、必ず住民投票で勝利できます。私も微力ですが、力を尽くします。

市民、野党代表が連帯あいさつ

 集会では、市民や野党の代表が連帯あいさつしました。「都構想にもう一度ノーを!」と活動する「大阪・市民交流会」共同代表の平松邦夫・元大阪市長は、インターネットで大阪市廃止・分割の問題点を伝える動画「毒まんじゅうch(チャンネル)」や、チラシの配布などで情報発信を続けていることを紹介しました。
 日本共産党の清水ただし衆院議員は、政令市・大阪市が廃止され、半人前の「特別区」に解体されれば、住民サービスは維持できず、大阪市は二度と元に戻らないと強調。「市民の暮らしを守るために、大阪市は政令市であり続ける必要がある。このことに誇りをもって頑張ろう」と語りました。
 立憲民主党府連副代表の尾辻かな子衆院議員は、コロナ危機の中で市民に分断と対立を生む維新を批判。「維新の、維新による、維新のための大阪市廃止・分割ではなく、大阪市民の、大阪市民による、大阪市民のための大阪市を。真実を言うものが勝つ。自信をもって共に頑張ろう」と呼び掛けました。
 社民党府連の長崎由美子代表は、大阪市に暮らす在日外国人が自分たちも住民投票に参加したいと行動したが、松井一郎市長が「日本国籍を取ればいい」と言い放ったことに抗議。「人間らしい大阪、人間らしい未来をつくるため、皆さん一緒に最期までたたかい抜こう」と語りました。

長崎由美子氏

長崎由美子氏

 尾辻かな子氏

尾辻かな子氏

清水ただし氏

清水ただし氏

平松邦夫氏

平松邦夫氏

 

 

「まるわかりパンフ」活用呼び掛け

まるわかりパンフminpou 大阪市廃止・分割の是非を問う住民投票に向け、明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)と大阪市をよくする会(よくする会)が1日、まるわかりパンフ「11・1都構想STOPで始めよう・希望ある大阪の未来」=写真=を発行しました。
 大阪市廃止や住民投票の問題点について、ネコのキャラクター「小鉄」と「リン」が共に考えていくという構成。最初の見開きは「『都』構想よりコロナ対策」のテーマで、感染防止と暮らし・営業の支援、保健・医療体制の強化へ政令市・大阪市の力こそ発揮するときと伝えています。
 2つ目の見開きでは、大阪市廃止・分割の最大の問題は暮らしが壊されることにあると強調。「特別区」になれば大阪市が独自に実施している住民サービスが切り捨てられることや、大阪市が廃止されれば二度と元に戻らないことなどを明らかにしています。
 3つ目の見開きでは、大阪市の力を生かしてこそ、市民の暮らし、教育、医療、防災体制が良くなることを特集。小西禎一元府知事が、大阪市は政令市の権限・財源を市民のために最大限活用し、他の市町村や府との協力していくことが、大阪の成長にとって確かな道筋だと訴えています。
 パンフは最後に「ご一緒に『大阪市廃止は反対』の声を広げて下さい」として、ビラ配布や宣伝、パンフを使った対話や小集会の開催などを呼び掛けています。

(大阪民主新報、2020年10月11日号より)

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