おおさかナウ

2025年09月13日

走れ! コータローレポート
極右政党の伸長の背景は

たつみコータロー 8月、ポーランド、ドイツ、フランスへ、衆議院経済産業委員会としてエネルギー政策の調査に行ってきました。エネルギー政策以外でも興味深い対話が他国議員とできました。
 この3国に共通するのは、排外主義を掲げる極右政党の伸長があるということです。グローバリゼーションによる格差の拡大、超富裕層への富の集中への批判が高まるなか、欧州では数年前からの極右が伸びています。背景にSNSにおけるロシアの介入があることも、各国議員は懸念事項として挙げていました。
 今、ロシアはSNSを通じて偽情報などを発信したり、bot(自動で投稿するロボット)を巧みに使って世論を誘導し、国内での不信感や分裂をあおって、他国の意思決定に影響を与えようとしているとされています。
 米国の大統領選や英国のEU離脱をめぐる国民投票も、ロシア介入が強く疑われています。ロシアのウクライナ侵攻はNATOの東方拡大が原因との、ロシア寄りのナラティブ(「物語」「語り」)が同国によって拡散されたりしています。
 サイバー介入は用意周到、大規模なもので、参議院選挙でも行われたという調査もあります。どの国でも排外主義を掲げる政党が伸び、国内が分断される状況は、ロシアにとって好ましいものだという判断があるのです。
 SNSを使っての選挙介入は民主主義の最大の危機です。政府はこの間何の手立ても対策も取ってきませんでした。国会でもこの問題を追及していきたいと思います。(たつみ・こうたろう 日本共産党衆院議員 次回は10月12日号に掲載)

(大阪民主新報、2025年9月14日号より)

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