おおさかナウ

2025年09月06日

みきしーの忙中遊あり
「一緒にこの街をつくろう」と

 参政党の躍進にみられるこの間の外国人差別や排外主義の高まりに強い危機感を抱いています。
 私の京都の小学生のときの初恋の人はミョンソンという聡明な在日コリアンの女の子でした。小学校卒業までは毎日のように遊びましたが、ミョンソンが朝鮮中学校に進んでからは会ってくれなくなりました。手紙を出しても返事がきませんでした。
 2013年の春だったでしょうか。たまたま通りかかった東京・新大久保の駅前で在特会(在日特権を許さない会)のヘイトスピーチデモが行われていました。それに対抗するカウンターデモに参加する人たちもいました。在特会の在日の人たちに対するおぞましい侮蔑の言葉に私も我慢ができなくなり、カウンターに加わってしばらく「やめろ!」を連呼しました。
 しかしカウンターの人たちはただやめろと大声で叫んでいたのではありませんでした。「韓流大好き!」、「仲良くしよう!」、「コリアンも日本人も一緒にこの街をつくろう!」と、新大久保に住む在日コリアンの人々を安心させると同時に、道を行く日本人に「友人を助けよう」と呼び掛けるような温かいコールをされていました。たたかいに勝つ方法は敵をつくることではなく、味方を増やすことだとそのとき思いました。
 5年前、ミョンソンは大阪生野区で亡くなったと京都の友人から聞きました。ミョンソンのお孫さんたちに悲しい思いをさせないためにも、排外主義の台頭を全力で阻止したいと決意しています。(だいもん・みきし 日本共産党参院議員 次回は10月5日号に掲載)

(大阪民主新報、2025年9月7日号より)

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