おおさかナウ

2022年01月22日

大阪メトロ・シティバス
コロナ禍の影響続く
大阪市議会との連絡会議で報告

 

 地下鉄事業を運営する大阪メトロ、バス事業を運営する大阪シティバスと、大阪市議会の代表とが、市民・利用者サービスの向上や経営状況について協議する連絡会議が14日、大阪市役所内で開かれました。大阪メトロ側がコロナ禍の下での2021年度第2四半期(21年7~9月)決算や今後の業績見通しなどについて報告。各会派の代表と意見交換しました。

コスト削減22億 4割超が人件費

 同会議は大阪市営交通の民営化(18年4月)に伴って発足した新会社の幹部と、大阪市議会都市経済委員会の所属議員で構成。同年7月に第1回会合が開かれ、この日が6回目の開催です。
 大阪メトロの河井英明社長らは、21年度は新型コロナの影響を引き続き受けているものの、鉄道の運輸収入が前年同期に比べ回復し、コスト削減などで営業利益は8億円の黒字になると説明。コスト削減は前年同期比22億円で、うち9億円が人件費だとしました。

運輸収入などの先行きは不透明

 運輸収入と乗車人員について、第3四半期(21年9~12月)は緩やかな回復基調だったが、第4四半期(22年1~3月)はオミクロン株の急拡大で先行きは不透明だと分析。インバウンド(訪日外国人観光客)の回復が全く想定できないことや、テレワークの一定程度の定着などから、年度末でもコロナ前の水準の15%減を見込んでいるとしました。

バスサービスの「維持は困難」と

 バス事業は20年度に続き21年度も赤字となる見通しで、民営化当時の赤字路線は全86系統中59系統だったが、21年度は82系統に増え、「倒産状態になりかねない」と説明。原則として、少なくとも10年はサービス水準を維持するというのが民営化時の約束ですが、「現状のバスサービス維持は困難」と述べました。
 また、大阪メトロ中央線を延伸して夢洲に造る新駅周辺整備事業の公募(昨年7月)に応募しなかった理由として、「将来の収支予測を立てる条件設定に不明確な点が多く、リスクが大きいと判断した」と説明しました。

安全・安心こそ使命 人員削減は見直しを

日本共産党 山中智子議員が力説

 各会派の意見交換で日本共産党の山中智子議員は、安全・安心と住みよい街づくりによる市民生活の向上が、大阪メトロとシティバスの使命だと指摘。コロナ禍による収益の悪化は深刻だが、経費削減でいっそうの人減らしが進められようとしているのは問題だと述べました。

今里筋線では駅員1人の体制に

 公共交通の場には不特定多数の人々が訪れ、何が起こるか分からない中で、現場で働く人数は少なく、大きな緊張が強いられていると強調。駅員が1人体制になっている今里筋線では「何かあったときに不安だ」という声が出ているとし、「現場の熱意や頑張り頼みではなく、会社として支えてほしい」とし、人員削減は見直すよう求めました。
 山中氏は、あらゆる性暴力・性被害の根絶を求める動きが広がっている中で、大阪メトロが掲げる「安全・安心」には、痴漢対策が盛り込まれていないと指摘。過去に御堂筋線で女性への性暴力事件が起きたことも示し、何か起きた時のマニュアルの整備だけではたらず、人の配置が必要だと力説しました。
 バス事業について山中氏は、公共交通を担う事業者として市民や地域の人々の声をよく聞き、一方的に削減することのないよう求めました。

(大阪民主新報、2022年1月23日号より)

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