おおさかナウ

2021年04月12日

歴史受け継ぎ、新しい時代にふさわしい事務所に
日本共産党大阪府委員会 新事務所
2022年完成へ6月に工事開始
設計者・大槻さんと語り合う新事務所の魅力

 日本共産党大阪府委員会の新事務所建設事業は、5月頃までに旧事務所の解体を終え、6月頃から建設工事が始まる予定です。建設募金はこれまでに3億円を超え、目標まで1億円になっています。
 新ビルの構想・設計を手掛けているF・P空間設計舎・一級建築士の大槻博司さんと、党府副委員長のわたなべ結さん(衆院大阪3区候補)が、新事務所の魅力やアピールポイントを語り合いました。(司会は、今泉和幸府常任委員、建設推進委員会事務局)

党綱領の精神を体現できるような事務所に

語り合うF.P空間設計舎の一級建築士、大槻博司さん(中央奥)と、党府副委員長で衆院大阪3区候補のわたなべ結さん、党府常任委員で建設推進委員会事務局の今泉和幸さん

今泉 こんにちは。今日は新しい事務所に込めた思いなどを、語り合っていただきたいと思い企画しました。ご協力いただいている皆さんに、少しでも新事務所のイメージが伝わればと思います。
 新ビル建設資料を見返したら、2018年に大槻さんとのお付き合いが始まって3年になるんですね。完成予定まであと1年、よろしくお願いします。
大槻 移転や古いビルを買い取ってリニューアルする案なども含め5つのパターンを検討し、資金計画なども相談しながら、現地建て替えが決まりました。その後も、活断層、地盤、地質、河川氾濫など、地震や水害を想定しながら、ここまできました。「50年の歴史の詰まった前の事務所の歴史を受け継ぎ、新しい時代にふさわしい事務所を」という皆さんの思いを込めた設計になっていると思います。
わたなべ 大阪府委員会として「安全性と利便性、環境、バリアフリーに配慮した会館」というコンセプトを持ったことは、コロナ危機や地球温暖化への対応からもより重要になっていますね。2020年1月に改定した党綱領との関係でも、その精神を体現できるような事務所になることを目指しています。

開放感や熱効率、景観を重視した4階建て

記者会見も開くことができる1階ホール

大槻 最初に全体像を話したいと思います。まず1階に入ると、広いエントランスホールが特徴です。普段は、相談や打ち合わせなどのスペースですが、記者会見や市民の皆さんとのちょっとしたイベントなども可能です。
 2階、3階は執務室ですが、エレベータや階段などの配置の工夫で、廊下をなくすことで、効率的な活用を目指しました。また、建築基準法の関係で3階以上は道路から奥まるので、2階の屋根を緑化し、近くの三光神社の景観にもなじむことを目指しました。
 4階は最上階のため柱のない大会議室が設置できました。普段は間仕切りを使い4つの会議・打ち合わせが可能です。屋上の太陽光パネルの設置では、屋根も少し斜めに設計し、効率がよくなることもアピールポイントです。
わたなべ 1階の広いスペースは魅力的ですね。市民の皆さんに開かれた事務所にしたいですね。太陽光発電の設置は、環境への配慮や省エネという点でも大事ですね。でも予算も多くかかるため、設置についても、繰り返し検討しましたね。

災害時の防災拠点として果たす機能も

屋上庭園のイメージ

大槻 発電した電気を蓄電池にためることで、夜間や停電時にも電気が活用でき、特に災害時などで防災拠点としての機能を果たすことができます。行政がこういうところに補助金を厚くしてくれればいいのですが、これが1千万円くらいの設備なんです。資金との関係で設置すべきかどうか、府委員会の皆さんと真剣に議論しました。
 結果として、必ず来る南海トラフ地震などの災害時に、府委員会事務所を災害対策本部として情報を集め次々と必要な対策が打てること、地域の皆さんが一時的にも避難できる場所が必要だということになりました。完全に停電しても、日中の蓄電で、対策本部の機能は果たせるようにしようという決意を固め合えたことは、さすが共産党だと思いました。もちろん、環境に優しいというのは、未来社会を展望する党として大事ですよね。
今泉 実際に旧事務所の電気料金との比較も試算しましたね。省エネという点では、換気や断熱、自然光などとの関係でも、かなり議論し検討しましたね。

エコ、バリアフリーなど未来への思いを形に

日本共産党大阪府委員会新事務所外観イメージ

大槻 省エネという点では、かなりアピールできますね。コロナで欠かせなくなった換気の充実ですが、外気を取り入れる関係で冷暖房が無駄にならないかどうかが大事になります。熱交換型の換気設備をすべての部屋に設置し、外気が部屋の温度に影響を与えないものを導入するので、24時間の換気でも熱効率は良いのが特徴です。
 断熱の面では、二重ガラスと、外側だけでなく内側にも断熱機能を加えた壁によって、冷暖房の効率は相当なものになり、あまり冷暖房をつけなくて良いほどエコです。旧事務所より窓を大きくとることに加え、隣接する建物との空間も確保されているので、自然光も生かせるつくりになっています。
 2階屋上の緑化スペースは、トイを使って雨水をタンクにため、それで水やりをするようにしています。豪雨の際に雨水が地面にしみ込まないために起こる内水氾濫に対して、雨水貯留タンクが少しでも役に立てればと思います。
わたなべ バリアフリー・ユニバーサルデザインという点ではどうですか?
大槻 当たり前ですが、バリアフリートイレの設置、点字ブロックや点字の設置を行いました。
 実は、設計段階で障がい者団体で活動する皆さんに図面を見ていただき、意見を聞かせていただいたことが参考になりました。当事者の方の声を聞くことで、常識と思われていることやマニュアルだけでは合わないことに気づくことができました。新しい事務所には、〝誰もが使いやすい〟という視点も生かすことができたと思います。
わたなべ ちょっと感動ですね。バリアフリーの流れの中で、あらためて障がい者の方の思いも反映できたことはうれしいです。

あと1年、協力者をさらに広げ募金の成功へ

今泉 そろそろ時間も迫ってきました。新しい事務所のイメージが、皆さんに少しでも伝わったならうれしいです。最後に、それぞれ一言お願いできますか。
大槻 コロナ禍でどうなるのか心配もありましたが、建設の工程も募金の状況も、何とか予定と目標通りに進んでいることに感謝しています。
 5月いっぱいくらいで解体を終え、6月から、安全祈願をしてから杭打ち工事に入る予定です。鉄骨を組み、9月頃にはいわゆる上棟式です。2022年の2月頃に完成し、その後、事務所内の設備を整えて、ちょうど1年後には新しい事務所が稼働できることを目指します。皆さんのご協力をよろしくお願いします。
わたなべ お話をお聞きして、「緑」「光」などがイメージとして浮かび、希望ある政治のイメージと重なりました。創立100周年に向けて、時代にあった事務所の計画ということに希望が持て、楽しみになりました。皆さんにも、もう一回り、建設募金の呼び掛けを広げていただくことをお願いしたいと思います。
今泉 新ビル建設推進委員会では、先日の近畿オンライン演説会の成功も受け、感染症対策で不可欠になってきたオンラインの充実などの検討を始めています。
 今後もたくさんの方に新事務所の魅力を伝え、「市民とともに新しい時代をつくる拠点」になるように努力していきたいと思います。

〇日本共産党大阪府委員会は新事務所建設募金への協力を呼び掛けています。募金は最寄りの議員、党支部、党員に届けるか、郵便振替での送金の場合は、口座番号=00920―8―97104。加入者名=日本共産党大阪府委員会へ。通信欄に住所、氏名、職業と「新事務所建設募金」と記入してください。

(ゆうちょ銀行以外からネットバンキングなどでお振り込みいただく場合は、金融機関コード【9900】、店番号【099】、口座番号【0097104】とご入力下さい。なおネットバンキングで通信欄がない場合は、住所、氏名、職業、金額、および「新事務所建設募金」と明記してメールをお送りいただくか、ホームページ「https://www.jcp-osaka.jp/pages/supporter」から同様の内容をお送り下さい。メールアドレスは、info@jcp-osaka.jpです。)

(大阪民主新報、2021年4月11日号より)

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