おおさかナウ

2020年03月01日

山下よしきの徒然エッセイ
私とジェンダー平等

山下よしき氏

山下よしき氏

 いまでこそ時々「料理動画」を発信している私ですが、はじめから「家事を男性がやるのは当たり前」という意識があったわけではありません。
 苦い思い出があります。民青同盟の専従地区委員長となり結婚したばかりの頃です。ある女性同盟員から事務所に電話がかかってきました。
 「山下君、ちゃんと家事やってる?」「家事?やったってるよ」「いま、なんて言うた?」「ちゃんとやったってるよ」「山下君なぁ…」
 私の言葉に「家事は女性がやるもの」という意識が現れていると、厳しく批判されたのは言うまでもありません。ハッとさせられ、恥ずかしかったけど、ありがたい指摘でした。
 十数年前、パリにあるOECD本部での議員セミナーに、参議院代表団として参加した時のことも忘れられません。私たちの発言は現地契約の同時通訳者によって各国議員に伝わるのですが、ある小さな国の女性議員の発言は通訳者がなく伝わらなかったのです。議長から「英語かフランス語で話してください」と促され困った様子でした。
 その時です。フィンランドの若い女性議員が立ち上がり、「議長、彼女が母国語で話す権利を保障すべきです」と訴えたのです。
 感動しました。フィンランドはジェンダー・ギャップ指数で常に世界トップクラス。そのことと、あらゆる人々に機会の平等を保障する人権感覚は一体なのでしょう。
 日本共産党綱領に明記されたジェンダー平等。自らに引き寄せて考えてみたいですね。(やました・よしき 日本共産党参院議員 毎月第1週に掲載)

(大阪民主新報、2020年3月1日号より)

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