おおさかナウ

2020年02月16日

わが街壊すカジノ・都構想
明るい会泉南地連が学習会

 明るい会泉南地域連絡会は、1日、阪南市内で「緊急!カジノ汚職徹底究明! カジノ『都』構想ストップ学習会」を行い、75人が参加しました。カジノ汚職が発覚し、大阪市を廃止・解体する「都」構想の是非を問う「住民投票」が11月にも行われるという情勢の下、「都」構想とカジノが泉南地域にどのような影響を及ぼすのかを学習しようと行われたもの。

カジノ・「都」構想ストップをと開かれた学習会=1日、阪南市内

カジノ・「都」構想ストップをと開かれた学習会=1日、阪南市内

「都」構想 府全体に影響

中山直和氏

中山直和氏

 学習会で、大阪市をよくする会の中山直和事務局次長が、「吹き出す矛盾~大阪『都』構想」と題して講演しました。
 中山氏は、維新は大阪で根強い支持があり、「2度目の住民投票に勝つ」と豪語していること、維新への支持は、過去10年に及ぶフェイクによる刷り込みの結果であると指摘。松井知事が「知事の退職金を廃止した」と言っている問題でも、実際は退職金を月々の給与に分割しているだけで、ボーナスの分の収入が増えていることを例に挙げました。
 中山氏は、「都」構想は大規模開発が狙いであり、福祉や公教育が切られることは間違いないとするとともに、大阪市や周辺の自治体だけでなく、府内全域にその影響が及ぶと強調しました。
 「都」構想については、維新支持者でも内容をほとんど理解していないことを指摘。一方、世論調査で最も多い「支持無し」層の多くは、「『都』構想ノー」「安倍も維新もダメ」という良識ある人々だとし、「ここに希望を持って対話を進めていこう」と呼び掛けました。

カジノ 底知れぬ汚職が

新川眞一氏

新川眞一氏

 続いて、全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会事務局次長の新川眞一氏が、「底知れぬカジノ汚職・街壊すカジノ誘致」と題して講演しました。
 新川氏は、カジノ汚職が表面化しているが、表面化していない汚職事件が他にも考えられるとし、カジノ推進派が「カジノ」「賭博」という表現を嫌うことから持ち出されたのが、IR(統合型リゾート)という表現だと述べました。
 しかし、本来賭博は違法であることから、IRを「例外区域」としているとし、韓国人が唯一利用できる江原ランドでは、カジノの影響でホームレスや自殺者が増え、人口が激減していることを紹介しました。
 また、誘致予定地とされている夢洲の問題点として、ごみ処分場で地盤が軟弱なため、①地震や津波に弱い②現在稼働している物流拠点のコンテナヤードの業務ができなくなる③交通インフラの整備に莫大な税金が使われる――などを指摘。いったん建設すれば、大阪府がカジノ業者との契約を35年とする方針を出しているので、途中で廃止できないと述べました。
 新川氏は、カジノ汚職を巡って捜査が継続されているが、地検がどこまで解明するかは、住民運動にかかっていると強調。「カジノ誘致を断念させるまで、共に頑張りましょう」と呼び掛けました。

世論広げて

 質疑、意見交換の後、行動提起として、▽各行政区で宣伝し、SNSを活用して「カジノ・都構想より暮らし、福祉、防災を!」の世論を泉南地域に広げること▽各行政区で行動を組み、「カジノ反対署名」を集めること▽カジノに反対する大阪連絡会作成の「カジノあかん!パンフ」でカジノ・「都」構想の学習・対話を進めることが提起されました。

(大阪民主新報、2020年2月16日号より)

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