おおさかナウ

2019年05月26日

野村ともあき氏を自主支援
住みよい堺市をつくる会 維新政治・「都」構想ノーの堺を
26日告示・6月9日投票堺市長選

 政治資金問題をめぐる竹山修身前市長の引責辞職に伴い、5月26日告示・6月9日投票で行われる堺市長選挙で、日本共産党も参加する「住みよい堺市をつくる会」は、「大阪都」構想反対を掲げる元市議の野村ともあき氏(45)を自主的に支援することを決めました。同会が20日、市内で開いた「守りたい堺市!市民大集合」には約600人が参加。維新政治ノー、「都」構想ノーの市政を必ず実現させようの決意にあふれました。

「守りたい堺市!」と開かれた市民大集合=20日、堺市堺区内

「守りたい堺市!」と開かれた市民大集合=20日、堺市堺区内

〝幅広い市民と共にたたかう〟野村氏

 野村氏は1973年堺市東区生まれ。2011年、市議に初当選し、4月の市議選で3選を果たしましたが、11日、自民党府連の渡嘉敷奈緒美会長が突然行った「都」構想の「住民投票」容認発言を受け、17日に会見を行い、市長選への出馬を表明しました。

 野村氏は「都」構想反対の立場を明確にした上で、市議を辞職、自民党を離党して出馬すること、政党の推薦・公認を受けず、「チームSAKAI」に結集する幅広い市民とともに市長選をたたかうことを表明しました。

 すでに出馬表明している維新の永藤英樹氏が、「都」構想を争点にしないとしていることについて、野村氏は、「任期中に(大阪市の)住民投票が行われる。決まってしまったら、堺市は(住民投票は)なしで首長と議会の判断でなってしまう」「争点になるのは当然」と述べました。

 堺市長選に向けて、①経済・文化、防災が融合したまちづくり、②人生100年時代の医療・福祉・子育て推進、③政令市トップの学力を目指す、未来志向の教育改革、④「頼りにされる市役所」改革、⑤「都」構想ノーなどを公約に掲げています。

清潔・市民施策発展・都構想ノー
市民集会 600人が気勢

元副市長ら訴え

 20日の市民集会で「つくる会」の丹野優事務局長は、今回の選挙で問われることを3つ挙げました。

 第1は、「政治とカネ」問題を市政からも議会からも一掃する堺市政をつくるのかどうか、第2に、広範な市民共同で進められてきた、暮らし・福祉・教育・子育て支援・地域経済振興・住民自治・歴史文化のまちづくりなどの施策を発展させる市政をつくるのかどうか、第3に、「都」構想による堺市つぶしを許さない姿勢をつくるのかどうか。

 これらの点を基本に思想信条・立場を超えた幅広い共同を追求し努力する過程で、野村氏が立候補を表明。それを受け、「維新市政を絶対に許さず、『政治とカネ』問題を市政から一掃し、堺市政の豊かな実績を前進させる立場から、会として候補の擁立は行わず、市民団体として野村氏を自主的に支援し、何としても勝利するため、市民共同のたたかいに全力を挙げる」と述べました。必勝目指し、「都」構想ノー!20万対話大作戦、「日刊 堺市なくすな」全駅大作戦(27日~31日、6月3~7日夜)、メガホン3万回スポット大作戦(26日~6月8日)、期日前投票会場の各区役所前スタンディング作戦(27日~6月8日)などを提起しました。

 市民集会では、元副市長の髙橋保氏が登壇し、「維新は、堺市の体質を変えようと声を張り上げ、ワン大阪、成長を止めるなと、力任せの威勢のいいことばかり言うが、一人のリーダーがすべてを決めると言っているように私には聞こえる。地方自治体が取り組むべき一番大事なことは、一人一人の気持ちを大切にする政治。堺が培ってきた、大切に育んできた宝の力を思い切り全開させ、明日のために共に頑張りましょう」と力強く訴えました。

 落語家の笑福亭竹林さん、子育て中の市民らがリレースピーチを行い、18歳まで所得制限なしで500円で受診できる子ども医療費助成制度、保育料無償化、全小中学校へのエアコン設置、お出かけ応援バスなど堺市で進められてきた施策を評価。堺市政への維新政治持ち込みを許さず、政令市のままでさらなる充実をと訴えました。

勝利目指し全力
共産党堺地区が声明

 日本共産党堺地区委員会は堺市長選にあたって声明を発表しました。

 声明では、「住みよい堺をつくる会」の一員として奮闘するとした上で、野村氏がどの政党の推薦も受けず、市民を中心にした選挙母体を組んでいることから、党としては推薦を行わず、選挙戦では、「党内外に一人一人が市民としてたちあがり、ともに勝利をめざして全力をあげること」を呼び掛け。「党独自の活動として、堺で維新政治と正面からたたかい、希望ある改革の方向を示し、市民と共同で市政を前進させるために力を尽くしている姿を広く有権者に示し、『都構想』も、『維新市政』も許さないための活動をすすめます」としています。

清潔な堺市政を 南区で共同宣伝

ボードに張り付けた「つくる会」ビラを手にマイクで訴える市民=21日、堺市南区内

ボードに張り付けた「つくる会」ビラを手にマイクで訴える市民=21日、堺市南区内

 20日の市民集会の参加者の呼び掛けで、「住みよい堺をつくる会」南区地連と「市政を刷新し清潔な堺市政を取り戻す市民1000人委員会」の南区の有志が21日、泉北高速泉ヶ丘駅前で共同宣伝を行いました。

 宣伝には7人が参加。「カジノより教育・子育て」ののぼりなどを立て、「お金にクリーンな堺市政の実現を」「子育てするならやっぱり堺」「堺市つぶしの『都』構想はきっぱりノー」などとアピールする「つくる会」のビラの両面を張り付けたボードを手にマイクで訴え、市民と対話しました。

(大阪民主新報、2019年5月26日号より)

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