おおさかナウ

2019年04月06日

山下よしきの徒然エッセイ
障害のある子らの学ぶ権利保障を

YAMASHIT 3月25日、障害のある子どもたちが学ぶ特別支援学校の問題を安倍首相に質問しました。

 冒頭、ある特別支援学校で音楽の授業を見学した時の様子を紹介しました。ピアノや打楽器のメロディーとリズムに合わせて、子どもたちが声を出し、身体を弾ませていました。立っている子も、座っている子も、寝転がっている子もいます。みんなとてもリラックスしていました。私は、この子たちはまちがいなく授業を楽しんでいる、力を引き出されている、仲間と一緒に学んでいると感じました。

 ところが、特別支援学校に通う児童・生徒が全国で急増し、教室が足らなくなる事態が生まれています。多くの支援学校で、特別教室が普通教室に「転用」され、音楽室がつぶされたある学校では、普通教室で音楽の授業をしています。隣の教室に音が響くので、音楽の授業なのに音を出してはいけないそうです。

 安倍首相も、さすがに「放置していいとは全く考えていない」と答弁しました。

 じつは、こうした異常事態の根本には、特別支援学校にだけ「学校設置基準」がない問題があります。私は、「小学校設置基準」を示し、「特別支援学校にも基本的に同じ基準をつくってはどうか」と具体的に提起。繰り返し聞いても、文部科学大臣から、特別支援学校に「学校設置基準」をつくらない合理的な理由は返ってきませんでした。

 障害のある子どもたちの学ぶ権利を保障することは政治の責任。引き続き取り組みたいと思います。(やました・よしき 日本共産党参院議員 毎月第1週に掲載)


(大阪民主新報、2019年4月7日号より)

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