おおさかナウ

2017年12月24日

かつてない共同広げ安倍改憲阻もう
九条の会・おおさかが講演会

いまこそ九条の会の出番
3千万署名推進の先頭に

 九条の会・おおさかは13日、渡辺治「九条の会」事務局・一橋大学名誉教授を迎え、大阪市内で講演会を開き、400人が参加しました。

渡辺一橋大名誉教授が講演

 開会あいさつで「九条の会・おおさか」呼びかけ人の木戸衛一大阪大学大学院教授は、憲法改正を狙う安倍政権の動きを批判。防衛予算が膨らむ一方、税負担増と福祉施策が削られる現状は、かつての軍国主義日本がたどった道と似ていると指摘し、憲法改正を許さないため大いに学び合いたいと述べました。

学習の担い手を

憲法が生きる日本へ安倍改憲阻止へ3千万署名の先頭に立って奮闘しようと呼び掛けた集会=13日、大阪市中央区内

憲法が生きる日本へ安倍改憲阻止へ3千万署名の先頭に立って奮闘しようと呼び掛けた集会=13日、大阪市中央区内

 活動報告で2006年に結成された「ひらかた9条の会」の代表は、市内各地域・分野で憲法学習と宣伝が旺盛に取り組まれていると述べ、今秋企画した「講演と文化のつどい」は900人が詰め掛け成功したと発言。「市民の中に憲法を学びたいという機運が高まっている。活動の裾野を広げ、憲法学習の担い手として奮闘していきたい」と語りました。

 大阪宗教者平和ネットワーク事務局の僧侶、小倉雅昭さんは、憲法9条を守るため一般市民も参加できる公開講座や街頭宣伝、デモを続けてきたと発言。戦前多くの宗派が戦争政策に加担した教訓に触れ、「憲法9条は、宗教者が大事にしてきた理想を実現したもの。平和と命を守るという教えに基づき、憲法を変える動きを許すことはできない」と訴えました。

共同大きく広げ

 「総選挙後の改憲をめぐる情勢とたたかいの展望」と題して講演した渡辺氏は、今年5月の安倍改憲提言について、公明の9条加憲論や維新の教育無償化を取り込んだもので、その問題点を詳述しました。臨時国会冒頭で解散・総選挙に至った安倍首相の狙いは、7月の都議選惨敗や森友・加計疑惑追及など追い詰められる状況の下、執念を燃やす憲法改正を実行するため「市民と野党の共闘」の分断を狙ったものだと指摘。民進党の希望合流への動きなど、一度は分断に成功しましたが、立憲民主党結党など共産党を含む市民と野党の共闘の蓄積と働き掛けによって、安倍首相の狙いは半分は失敗に終わったと述べ、「解散・総選挙で安倍改憲は新段階に入った。かつてない市民の共同を大きく広げ、安倍改憲を阻もう」と呼び掛けました。

憲法を実現する

 渡辺氏は、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が提起した「3千万署名」達成の重要性を指摘。「九条の会」が市民アクションに参加した経過や意義を示し、「改憲ノーの運動にどれだけ市民が立ち上がり賛同するかが鍵。安倍政治を変えることなしに、憲法が生きる日本を実現することはできない。いまこそ九条の会の出番、3千万署名の先頭に立って奮闘し、改憲阻止の共同の力で、憲法を実現する新しい日本の未来を切り開こう」と呼び掛けました。

 九条の会・おおさか事務局長の吉田栄司関西大学法学部教授は、「すべての『九条の会』がそれぞれの地域、職場で3千万署名の取り組みに、年内から動きだそう」と行動提起しました。

 (大阪民主新報、2017年12月24日付より)

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