おおさかナウ

2017年11月12日

東大阪府議補選19日投票
日本共産党の勝利で維新政治に審判下す
うち海氏必勝へ小池書記局長が訴え

 

 10日告示・19日投開票の東大阪府議補選(被選挙数2)で日本共産党の、うち海公仁候補の勝利を必ずと、同党の小池晃書記局長が5日、東大阪市内の2カ所で街頭演説しました。

うち海候補とともに訴える小池氏=5日、東大阪市内

うち海候補とともに訴える小池氏=5日、東大阪市内

「都構想ノー」の市民の声示そう

 小池氏は10月の衆院選で市民と野党の共同勢力が全国で38議席から69議席に増えたことを示し、「共闘勢力を伸ばす中で日本共産党がもっと大きくならなければ、この国の政治を変えることはできない。その力をつける第一歩が今回の補選だ」と述べました。

 争点をめぐり小池氏は「大阪の維新政治に審判を下す選挙だ」と強調。維新が、2015年の住民投票で否決された「大阪都」構想を再び狙い、その設計図を議論する法定協議会を設置しているが、「都構想ノー」の審判を下した9月の堺市長選に続き、「東大阪でも『大阪の自治は壊さない』という市民の声を突き付けよう」と呼び掛けました。

国保料値上げをストップしよう

 小池氏は、維新は「チャレンジテスト」で子どもと学校に差別を持ち込み、国民健康保険(国保)の府内一本化で市町村の独自繰り入れをなくし、国保料の大幅値上げを狙っていると指摘。シングルマザーで子ども1人の家庭は年間5万円以上、年金生活者も年間2~3万円の負担増になることを示しました。

 東大阪市では住民運動と日本共産党市議団が力を合わせ、4年連続で国保料値下げを実現し、全国一の病院窓口負担軽減も実施。小池氏は「これらをつぶすことを絶対に許してはならない。うち海さんの必勝で国保料値上げをストップさせよう」と力を込めました。

 維新が負担押し付けの一方で、カジノ誘致を狙う問題で、小池氏は「カジノは賭博で、刑法違反の犯罪。不幸になる人が増えるほどもうかるカジノの、どこが経済成長なのか。『カジノはごめん』の願いを示そう」と語りました。

安倍政権支える維新府政に痛打

 さらに小池氏は、今回の補選について「安倍政権の暴走と、それを支える維新に審判を下す選挙でもある」と指摘。森友・加計疑惑、暮らしと中小企業支援、9条改憲、北朝鮮の核・ミサイル開発、核兵器禁止条約などの問題で暴走政治を批判しつつ、日本共産党の立場を説明しました。

 「共謀罪」法の強行やカジノ解禁、改憲、介護保険改悪で自民党と一緒になっているのが維新だと小池氏。森友学園問題でも、小学校認可の基準を同学園に合わせて変え、府私学審は反対意見を押し切って「認可適当」を決めたことを示し、「安倍政権と松井府政が二人三脚で森友学園を応援し、学校認可を進めてきたのが実態。維新は衆院選で、安倍政権の応援団だという本性が明らかになって敗北。府議補選でもさらに痛打を与えよう」と訴えました。

府政を取り戻す大きな一歩必ず

 最後に小池氏は、衆院選で成果を上げた市民と野党の共闘をさらに広げる選挙だと力説。「東大阪で、市民と野党の共闘、反維新の共同のよりどころとなるのが、うち海さん。必ず府議会に送ろう」と述べました。

 日本共産党府議団が現在の2人から3人になれば、質問時間が2倍になり、予算の組み替え提案も可能になるとし、「維新を退治して、府政を府民の手に取り戻す大きな一歩を、うち海さんの勝利で踏み出そう」と呼び掛け。

 小池氏は、日本共産党は共同の力で政治を変えることを何よりも大切にし、異常なアメリカ言いなり、大企業中心という日本の政治の歪みをただす綱領を持ち、企業団体献金も政党助成金も受け取らない党だと紹介。党創立以来95年、反戦平和と国民主権を貫き、市民との約束を絶対裏切らない党だと述べ、「この党が強く大きくなることに、日本の未来、東大阪の未来がかかっている」と力を込めました。

三つの意義持つ府議補選
共産党府委 中村副委員長が報告

 19日投開票の東大阪府議補選での日本共産党のうち海公仁候補必勝を目指して、「党と後援会の決起集会」が10月31日、東大阪市内で開かれました。新社会党の松平要東大阪市議が駆け付けて応援のあいさつ、うち海候補が決意表明しました。宮原威府議団長、小松久元府議が府議会での党の議席の値打ちを語りました。

 中村正男党府副委員長は、府議補選が持つ大きな意義について3つの角度から報告しました。

維新府政、維新政治への痛打与えるたたかい

 第1は、維新府政、維新政治への痛打を与えるたたかいであること。

 中村氏は、維新が堺市長選に続いて総選挙でも敗北した理由は2つあると指摘。1つは維新政治のひどさで、「大阪都」だけではなく、国保広域化による新たな府民負担を押し付けようとし、安倍内閣と一蓮托生で「森友疑惑」を隠そうとしたりしていること、「チャレンジテスト」などで大阪の教育をガタガタにし、カジノの旗振り役を担っていることなどを上げ、こうした維新政治のひどさが府民の中に広がり、「身を切る改革」などのペテンがはがれつつある、と述べました。

 2つ目の理由は、国政で維新=安倍政権補完勢力ぶりがあらわになりつつあることです。

 中村氏は、安保法制、共謀罪、介護保険料改悪などでの加担、総選挙での希望の党との「連携」で安倍政権を支える勢力配置図をさらけだしたと指摘。同時に、維新は勢力挽回へ「大阪都」へひた走る構えで、「東大阪府議補選をその新たな一歩にしようと企んでいる」と述べました。その上で、今回の選挙は「維新政治」そのものを問うたたかいだとし、「『維新VS反維新』の対決構図を大きくつきだすなら、維新政治への怒りと不安は、すべてうち海さんへと結集する新たな可能性に満ちたたたかいが展開できる」と強調しました。

市民と野党の共闘、「反維新の共同」のよりどころを東大阪に

 府議補選の意義の2つめは、市民と野党の共闘、「反維新の共同」のよりどころを東大阪に築くことです。

 中村氏は、総選挙では日本共産党が候補者を降ろし、立てなかった6小選挙区のうち、5つの区で小選挙区勝利や比例復活を勝ち取り、東大阪13区でもこれからの共闘の展望を築く中でのたたかいとなったと述べました。その上で、今回の府議補選は、市民と野党の共闘の「第2幕」で、2011年以来7年越しに大阪で進めてきた「反維新の共同」、「大阪都」のための住民投票を許さない共同を府的に広げる上で、「東大阪にそのよりどころを築くたたかい」だと強調しました。

日本共産党躍進の流れを東大阪から

 府議補選の意義の3つめは、日本共産党躍進の流れを東大阪からつくるたたかいです。

 中村氏は、総選挙で、野党共闘をブレずに貫き、立憲3野党の前進を切り開いた日本共産党に対して、他党や市民からこれまでにない信頼や共感が寄せられたとし、いま語るべきは党の真価だと強調。①綱領を持ち、日本の変革の方針と将来像が明確、②95年、試され済みの歴史、③企業献金・政党助成金を一円も受け取らず国民に根ざした活動を挙げました。

 また、府政で森友疑惑追及で府議団が果たした役割に触れ、たった2人の議員団でも力が発揮できる訳は、①府民の利益第一で、府民が主人公という立場を貫く党、②企業献金を一円も受け取らず、「既得権益」、しがらみと無関係、③国会、市議会議員団、支部、党員のネットワーク力が調査、情報収集に抜群の力を発揮していると指摘。議員の政務活動費不正受給問題での日本共産党と維新の対応にも雲泥の差があると述べました。

 府議補選では、維新の姿とも対比し、日本共産党の値打ちをそれぞれの言葉で語ってほしいとし、「うち海さんの勝利で、維新に決定的な痛打を与え、野党と市民の共闘の新たなページを開き、党の真価を広げて躍進を切り開こう」と呼び掛けました。

(大阪民主新報、2017年11月12日付より)

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