おおさかナウ

2017年10月20日

比例は共産 野党の勝利を
さよなら安倍政治
難波・髙島屋前 志位委員長が訴え

 衆院選ラストサンデーの15日、日本共産党の志位和夫委員長が公示日に続いて再び大阪入りし、大阪市中央区・難波の髙島屋前で街頭演説に立ちました。大阪1区のしば山のぼる、大阪3区のわたなべ結(近畿比例重複)の両候補も決意表明。元大阪弁護士会会長の石田法子弁護士が応援演説し、9条改憲はじめ安倍暴走政治をやめさせるため「比例では共産党へ」と訴えました。

街頭演説で聴衆の声援に応える(左から2人目より)わたなべ候補、志位委員長、しば山候補=15日、大阪市中央区内

街頭演説で聴衆の声援に応える(左から2人目より)わたなべ候補、志位委員長、しば山候補=15日、大阪市中央区内

これからが勝負

 報道各社が「自公安定多数」などの世論調査結果を伝える中、志位氏は「彼らにそんな議席を絶対に渡すわけにはいかない。選挙戦はこれからが勝負。選挙の結果を決めるのは有権者の1票」と切り出し、自公に痛打を浴びせる「2つの力」を挙げました。

 1つは市民と野党の共闘の勝利。全国で289の小選挙区の9割近く、249選挙区で野党と市民の統一候補が実現し、大阪では19選挙区中15で野党統一となったことを示し、「全選挙区で自民、維新に勝とう」と呼び掛けました。

 2つは比例代表で日本共産党の躍進を必ず勝ち取り、近畿ブロックでは改選前の4議席を必ず確保し、5議席目を必ず獲得すると表明。「『比例は共産党』と書く方を広げに広げ、この2つの力で安倍政権ノックアウトの結果を出そうではありませんか」と訴えました。

安倍氏こそ国難

 志位氏は、今回の衆院選は安倍自公政治5年間に対して有権者が総決算の審判を下す選挙だと指摘。安保法制=戦争法、秘密保護法、「共謀罪」法を強行した憲法破壊、新基地建設に反対する沖縄県民の民意を踏みにじる民意無視、「森友・加計疑惑」にみられる国政私物化の3点で暴走政治を厳しく告発しました。

 さらに「安倍首相は『国難突破解散』と言うが、安倍氏が首相に居座り続けることこそ、最大の国難」と強調。「市民と野党の共闘勝利、日本共産党の躍進で安倍政権を退場に追い込み、政治を主権者の手に取り戻そう」と話しました。

5つの日本改革

 安倍政権を退場させた後にどういう日本をつくるのか。志位氏は「日本改革の5つのビジョン」①どんな問題でも軍事ではなく、平和外交の力で解決する日本、②1%の富裕層と大企業のためではなく、99%の国民のための経済、③原発ゼロの日本、再生可能エネルギー先進国の日本、④世界に誇る憲法9条を守り、伝え生かす日本、⑤核兵器禁止条約にサインする政府――を詳しく紹介しました。

 この中で志位氏は、憲法に自衛隊を明記し、9条2項を死文化する自民党の改憲案を批判。侵略戦争で310万人の日本人、2千万人のアジアの人々の命を奪い、広島・長崎への原爆投下という結果から、「文明によって戦争を絶滅させなければ、戦争によって文明が絶滅してしまう」との思いから、一切の戦争・戦力を放棄する9条が生まれたと力説しました。

 「9条は世界に誇る日本の宝。無傷のまま子々孫々に引き渡そう」と志位氏。「この願いは、党をつくって95年、戦前戦後一筋に命懸けで反戦平和を貫いてきた日本共産党にこぞってお寄せ下さい」と語りました。

共闘の立場貫く

 志位氏はこうした改革を実行する最大の力も、市民と野党の共闘だと指摘。衆院選の本当の対決構図は、マスコミが流す「三極」ではなく、「自公とその補完勢力」対「市民と野党の共闘」の「二極」だと強調しました。

 希望の党は「安保法制容認」「9条を含む憲法改定」「原発再稼働容認」と政治の中身は自民党と変わらず、小池百合子代表自身も党首討論で「大した違いはない」と認めるなど、「補完勢力であることは明らかだ」ときっぱり。維新の会は自公とともに「共謀罪」法やカジノ法を強行するなど“元祖補完勢力”だとし、「東西の補完勢力にも断じて負けるわけにはいかない」と述べました。

 志位氏は今回の選挙で民進党が希望の党への合流を決めるなど重大な逆流が生まれた下でも、「安倍政権を倒し、立憲主義を取り戻す」という野党共闘の立場を貫き、67小選挙区で候補者を取り下げたと報告。「どんな困難があっても共闘の力、統一戦線で政治を変える立場に立つ日本共産党の躍進が、この国の政治を良くする一番の保証になる」と訴えました。

 インターネットで演説を知り、兄弟で参加した井上昇さん(47)=大阪市西成区在住=は、「森友・加計問題にしても他の問題でも、安倍さんたちとまともに勝負できるのは共産党だと思う。しがらみがなく、ぶれないのがいい。頑張ってほしい」と話していました。
 

(大阪民主新報、2017年10月22日付より)

 

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