おおさかナウ

2017年07月30日

市民社会の努力と運動が 世界と社会を動かす
共産党阪南地区 民青同盟阪南地連
池内さおり衆院議員招き集会

政治の焦点、改革の展望を語り合った集会=23日、岸和田市内

政治の焦点、改革の展望を語り合った集会=23日、岸和田市内

 日本共産党の池内さおり衆院議員を迎え、世界の動きと日本の政治、社会変革の展望や課題を語り合うトーク集会「国会議員になんでも聞いてみよう」が23日、岸和田市内で開かれ120人が参加しました。民主青年同盟阪南地域連絡会と日本共産党阪南地区委員会の共催。池内さんは東京都議選躍進や核兵器禁止条約採択の意義、日本共産党との出会いと国会活動などを語り、「市民社会の努力と運動が世界と社会を動かす力です。野党と市民の共闘を広げ、次の総選挙で安倍政権に審判を下そう」と呼び掛けました。

〝新しい政治へ共に一歩を〟

東京都議選の勝利の意義は

 池内さんは日本共産党が躍進した東京都議選の意義について、「日本社会と私たちの未来を左右する大きな意味を残した」と指摘。自民党に競り勝った激戦区での有権者の変化と劇的ドラマ、野党が日本共産党候補を推薦して市民とともに共同街宣するなどの取り組みが広がったと語り、「市民と野党の共同を進める道にこそ、政治を変えていく確かな力がある。その確信を力にして次期総選挙勝利へ力を合わせましょう」と呼び掛けました。

「あの日」を知る者の責任は

 国連加盟国3分の2に当たる122カ国の賛成で採択された核兵器禁止条約について、「長く声を上げ続けた被爆者の願いが、核兵器廃絶の運動となって広がり、世界の国々と国際連合を動かした結果だ」と強調。学生時代に初めて被爆者の証言を聞いた時の衝撃は、今も忘れることができないと述べ、被爆者が体に残るやけど痕を示しながら、「『あの日』を知る者の責任として、今日は初めて証言します」と語ったと紹介しました。「なぜ日本政府には、被爆者の願いが届かないのか。安倍政権を打倒し核兵器禁止条約に賛成する新しい政府の実現へ全力を尽くします」と語りました。

国変えるために行動したい

「次の総選挙で安倍政権に審判を下そう」と呼び掛ける日本共産党の池内さおり衆院議員=23日、岸和田市内

「次の総選挙で安倍政権に審判を下そう」と呼び掛ける日本共産党の池内さおり衆院議員=23日、岸和田市内

 「1枚の写真が私を変えた」。法律家を目指す学生だった池内さんが見たのは、同時多発テロ後に報復戦争を受けたアフガニスタンで生まれた無脳症の子どもの記録です。

 クラスター爆弾や放射線兵器の非人道性、国内大銀行が兵器産業に投資し、米軍機が日本の基地から戦地へ向かう現実を知り、「平和憲法を持つ日本は、戦争に指一本関わっていないと考えていた自分の無知を恥じました。政治を介し加害者になり得る事実に気づき、この国を変えるため学び行動したいと考えるようになった」と語りました。

 戦争反対を唱えた党員作家・小林多喜二が特高警察に虐殺された事実に衝撃を受けたと語り、「基本的人権は、人類の自由獲得の努力の成果」と定めた憲法第97条に触れ、「命を懸けてペンを取り続けた多喜二から、『あなたはどう生きるのか』と問われている気がして、涙を抑えることができませんでした」と述べました。

不公正な政治を終わらせる

 同級生の誘いで民青同盟に加盟、大学卒業後に日本共産党職員になり、25歳で衆院選に初挑戦した経緯を詳しく述べながら、「共産党員として仲間に支えられながら人生をより良く生きたいと、新しい一歩を踏み出してきました。国民の新しい一歩が次の政治を切り開く時代です。99%の国民がないがしろにされるような不公正な政治を終わらせるため、ともに力を合わせましょう」と入党を呼び掛けました。

個人の尊厳守る社会に 参加者から質問

 参加者を交えた質問コーナーでは、ひきこもりについての政策や欧州など一部で実現しているベーシックインカムなど、社会保障政策をめぐる質問がありました。

 「民主的政権が実現したら廃止したい法律は?」と問いに「戦争法と秘密保護法と共謀罪」を挙げ、「立憲主義を取り戻し、憲法しっかり守る政治に変えたい」と語りました。

 池内さんは、性暴力事件やアダルトビデオの出演強要問題を国会で取り上げたことに触れ、女性や子どもの人権を守る国内法はあまりに貧弱だと指摘。野党が共同提案している性的マイノリティの差別解消法を必ず成立させたいと述べ、「個人の尊厳が守られる社会に向け、頑張っていきたい」と語りました。

 参加した30代の女性は、「『市民の力』が世界と日本の政治を動かしていることにあらためて確信を深めました」と語り、別の女性(40代)は、「小林多喜二に共感したと語った池内さんの感性は、いまの若者みんなに共通する思いです。生きづらい社会を変えるため、回りの人たちに声をかけ、私も成長していきたい」と話しました。



 

(大阪民主新報、2017年7月30日付より)

 

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