おおさかナウ

2017年06月18日

草の根から安倍暴走ストップへ
毎月区内くまなく集会・パレード
西淀川ドラムデモが2周年
許せない「共謀罪」

 集団的自衛権行使容認、戦争法(安保法制)強行採決に続き、違憲の「共謀罪」法、憲法9条改悪を狙うなど、国民の目、耳、口をふさぎ、「戦争できる国づくり」へ暴走に暴走を重ねる安倍政権に対し、草の根からの反撃が続いています。大阪市西淀川区では、地元の民主団体などで構成する実行委員会が、毎月19日、「戦争アカン!西淀川ドラムデモ」に取り組み、粘り強く声を上げ続けています。

戦争法の審議中にスタート

「共謀罪」反対、安倍暴走政治許さないとアピールするデモ隊。前列中央が日本共産党の北山衆院大阪5区候補=9日、大阪市西淀川区内

「共謀罪」反対、安倍暴走政治許さないとアピールするデモ隊。前列中央が日本共産党の北山衆院大阪5区候補=9日、大阪市西淀川区内

 西淀川ドラムデモは、戦争法が国会で審議されていたさなかの2015年6月に始まり、今月9日で2周年、23回目を迎えました。 区全域を巡回しようと、毎回集合場所とデモコースを変えて実施。毎回若者から高齢者まで、数十人から150人が参加し、戦争法廃止とともに、「憲法9条を守れ」「野党共闘と市民の力で政治を変えよう」と、安倍政権の暴走を許さない共同の取り組みを広げてきました。

 この日は約80人が参加。出発前集会であいさつした淀川勤労者厚生協会の長瀬文雄副理事長は、国会審議で明らかとなった「共謀罪」法案の違憲性を強調し、国際社会からも批判が出ていると告発。「暴走する安倍政治にノーの声を突き付けて退陣に追い込もう。日本社会に民主主義の政治を取り戻そう」と呼び掛けました。

 デモでは、テンポの良いドラムのリズムに合わせて「共謀罪は今すぐ廃案」「治安維持法復活反対」「市民の監視は許せない」と元気よくアピール。沿道の市民や学生たちが「頑張って」と声援を送り、ベランダから手を振って激励する人もいました。

国民の権利を破壊と署名し

 デモ終了後、JR塚本駅前で緊急宣伝し、共謀罪法案廃案を求める署名に取り組みました。

 日本共産党の辰巳孝太郎参院議員も国会から駆け付け、北山良三衆院大阪5区候補とそろって訴えました。

 帰宅途中の会社員や学生たちが次々と足を止め、署名のペンをとりました。

 西淀川平和委員会の中村玉枝さんは、「共謀罪のことを知らない」という青年2人と対話。携帯電話の通話やラインの記録さえ捜査機関の監視対象になると説明し、「犯罪と無関係の市民生活が取り締まりの対象にされる。友達や家族とも話し合って」と訴えました。

 署名した22歳の女性は、「誰かと会話しただけで捜査と取り締まりの対象になるのは怖い。自由が奪われ暮らしにくい社会になる」と話し、25歳の女性は、「権力を手にした人の判断で市民の行動を監視できるなんて許せない。憲法が保障する国民の権利を破壊するものだと思う」と話していました。

 「あの悲惨な戦争を体験した人間として、今の政治を黙って見ていることはできない」と語るのは、手押し車を押してデモに加わった井沢はるゑさん(88)。女学生だった15歳の時、軍需工場に動員され、軍事練習に使う複葉機の組み立て作業などに従事。防空頭巾に身を包み、食糧を担いで逃げ惑った記憶は鮮明です。「何より大切な平和憲法を守ろうと語り継いでいく。デモにも参加し続けたい」と話していました。

1日も早く退陣に追い込む

 「2年間粘り強く続けてきたドラムデモが、悪政転換を願う市民の要求を結び付け、暴走政治を許さない運動の力になっています」。23回のデモ全てに参加してきた西淀川労連の矢野正之さんは実感を込めて語ります。

 「暮らしと平和、民主主義を守るため、1日も早く安倍政権を退陣に追い込み、憲法の理念が生きる政治の実現へ頑張っていきたい」

 

(大阪民主新報、2017年6月18日付より)

 

月別アーカイブ