おおさかナウ

2017年05月28日

宮本岳志の国会レポート
「森友問題」に続く「加計学園問題」

miyamoto 国会が「共謀罪」を巡って緊迫する中、「森友問題」に続いて「加計学園問題」が政治の熱い問題となってきました。安倍首相が「腹心の友」と呼ぶ人物が理事長の学校法人が愛媛県今治市で獣医学部の新設を計画し、獣医は足りていることから農水省も文科省も否定的だったものを、安倍首相が議長を務める「国家戦略特区諮問会議」で覆し、新設を認める決定を行ったというもの。

 この間、わが党にも内部文書が届きました。まず「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」という文書には「平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい。…官邸の最高レベルが言っていること」とあります。それに対する文科省の「大臣ご指示事項」という文書には「平成30年4月に開学するためには、平成29年3月に設置認可申請する必要があるが、大学として教員確保や施設設備等の設置認可に必要な準備が整わないのではないか。平成31年4月開学を目指した対応とすべき」とあります。

 ところが「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」では、「設置の時期については、今治市の区域指定時より『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている」などと書かれているのです。

 大学の設置が「総理のご意向」などで歪められたとすれば、「行政の私物化」そのものであり安倍首相の責任は免れません。引き続き徹底追及の先頭に立つ決意です。(みやもと・たけし 日本共産党衆院議員 毎月第4週に掲載)

(大阪民主新報、2017年5月28日付より)

 

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