おおさかナウ

2017年02月05日

〝私たちが政治の主人公〟
野党統一候補を実現しよう
各地で市民が取り組み

 来るべき総選挙で野党統一候補の実現・勝利で、安倍政権と維新の暴走政治をストップして新しい政治を開こうと昨年来、泉州地域(衆院大阪18、19区)や高槻市・島本町(同10区)で市民連合が結成され、堺市(同16・17区)でアピール運動が行われています。1月末には大阪9区(茨木市・箕面市・池田市・能勢町・豊能町)と、大阪12区(寝屋川市・大東市・四條畷市)でも野党統一候補の実現を求める野党と市民の共闘が始まっています。

大阪9区で「共同実現のつどい」

総がかり行動の積み重ねの上に

 茨木市内で1月28日、「市民と野党 共同実現のつどい」が開かれ、約50人が参加しました。主催したのは「憲法を守りいかす議員を国会に送る会・茨木」。2015年9月19日の安保法制(戦争法)強行後、茨木市では毎月19日に安保法制廃止と立憲主義回復を求める「総がかり行動」が取り組まれ、毎回、同市の市民団体や労働組合、日本共産党、民進党、新社会党、市民フォーラムの市議が宣伝やリレートークを行ってきました。

 一連の行動を支えてきた市民有志が、衆院大阪9区で野党統一候補を実現し、衆院選で勝利を勝ち取ろうと会を結成。茨木市以外にも呼び掛けたこの日のつどいには、9区内の全市町から参加者がありました。2月26日には池田市内で「つどい」を開くことにしています。

違いを横に置き一緒にスタート

大阪9区の各市町の市民や野党議員が参加した「市民と野党 共同実現のつどい」=1月28日、茨木市内

大阪9区の各市町の市民や野党議員が参加した「市民と野党 共同実現のつどい」=1月28日、茨木市内

 開会あいさつした「送る会・茨木」の山本謙治さんは、安倍政権が「戦争する国」づくりと改憲を着々と進めている中で、「『私がこの国の主人公だ』という人を増やし、手作りで政治を取り戻す運動をつくることが大切。そのために意見や考え方の違いを横に置き、憲法を守り生かすことから一緒にスタートしたい」と思いを語りました。

 「市民連合みえ」事務局長で三重大学の森原康二准教授が、昨夏の参院選で野党統一候補を実現し、勝利した経験と教訓に触れて講演。トランプ米大統領が掲げる「米国第一」を前提に安倍晋三首相が「日米同盟第一」を前面で追随し、改憲を狙っているとし、「総選挙では絶対に改憲勢力3分の2を崩さないといけない」と話しました。

 森原氏は安倍政権などの「野合」批判は世界で通用しない論理であり、野党と市民の共同の大義を堂々と語ろうと強調。市民が納得する形で候補者調整を進めることや争点の明確化、魅力ある野党の共通政策の大切さなど、市民参加型の選挙を進めるポイントを紹介しました。

信頼関係を重ねしがらみを越え

 意見交換で、22日投票の茨木市議選で無所属候補の選挙運動に参加した池田市の女性は、「私は安倍さんで政治に目が覚めた。子どもやカジノの問題など、具体的な話を市民にしていくことが大切」と発言。「自分は無党派」という箕面市の男性は、「森原さんの話を聞いて、もっと市民を中心にした選挙を進めなければと思った」と話しました。

 「送る会・茨木」の島野正通さん(サポートユニオンwith You)は総がかり行動はじめ茨木市の共同行動を振り返り、「私たちが今までのようにばらばらのままでは、自民や維新に絶対勝てない。信頼関係を積み重ねながら、しがらみを越えて、何としても勝利しましょう」と力説しました。

 日本共産党から山元たけし衆院大阪9区候補、朝田充、畑中剛、大嶺さやかの各茨木市議、名手宏樹箕面市議、高尾靖子豊能町議、民進党の田中総司茨木市議、森みどり元府議、新社会党の山下慶喜茨木市議が出席。22日投票の茨木市議選で維新を後退させた意義や共闘の発展への決意や抱負を語りました。

大阪12区で「共闘準備会・交流会」

8氏が呼び掛け4野党申し入れ

 衆院大阪12区(大東・四條畷・寝屋川)では1月28日、寝屋川市内で「12区で野党共闘準備会・交流会」が開かれ、78人が参加しました。

 12区では昨年12月、3市の市民が準備会結成に向け話し合いをスタート。「12区で野党の共同を実現する市民連絡会を!」と8氏が呼び掛けたアピール文を作成するとともに、地元の民進党、日本共産党、社民党、自由党への申し入れも進めてきました。

 呼び掛け文では、「12区でも野党共闘を実現させ、安倍政治をストップし、国民本位の政治を取り戻すことに全力を尽く」し、「野党間の話し合いを求めるとともに、それに呼応する12区内住民組織の結成を心から呼び掛け」ています。

野党共闘の願い熱く語り合って

野党共闘への熱い思いを語り合った12区野党共闘準備会・交流会=1月28日、寝屋川市内

野党共闘への熱い思いを語り合った12区野党共闘準備会・交流会=1月28日、寝屋川市内

 交流会では、市民から野党共闘への願いが次々に出されました。
 呼び掛け人を代表して4人があいさつ。

 東大阪生協病院院長で、大東市の協立診療所医師の橘田亜由美さんは、社会保障削減路線を突き進む安倍自公政権を批判。「野党の皆さんには主義主張を越え、一致できる点で私たちの暮らし、命を守るために共闘してたたかってほしい」と述べ、「戦争は命を奪う最悪のもの。母親として、命を守る医師として、戦争法廃止の力となる野党共闘を実現し、超党派で命を脅かす政治に対決してくれるのを心から呼び掛ける」と語りました。

 畷子ども食堂代表の山本啓一郎さんは、「市民の思いを実現し、若者に希望を与え、子どもに未来をもたせる選挙へとまとまってほしい」と訴え。

 寝屋川市の大谷助産院院長の大谷タカコさんは、「こんな活動に参加したこともないが、これから育つ子どもたちのことを考えると、70年、戦争のない平和な日本がよくなかったというような安倍さんの意見をほっておけない。子どもたちの未来のために少しでも役に立ちたい」と話しました。

 寝屋川革新懇世話人代表の加藤昌孝さんは、「一人でも多くの人たちと、安倍政権打倒目指して頑張ろう」と訴えました。

市民の願い必ず野党共闘実現へ

 会場からも、「12区で統一候補を実現し、4野党は政権構想までつくってほしい」(四條畷)、「安心して子どもを生み育て働き続ける社会をつくるために、地域での野党共闘を実現して私達の願いを現実のものにしたい」(寝屋川)など熱い発言が相次ぎました。

 政党からは、日本共産党の衆院大阪12区候補の松尾まさのりさんが、「国民の強い願いがある以上、必ず野党共闘は実現できる。全力を挙げたい」と決意を語りました。

 自由党大阪府第12総支部長の真白リョウさんからの「12区で野党共闘を実現させ、一つでも多く安倍政権の議席を減らして暴走に歯止めをかけ、野党が未来を軌道修正していくことを切に願っている。明るい光が見える日本を一緒につくっていけるよう協力しよう」とのメッセージが代読されました。

 交流会には3市の共産党市議も参加。今後の行動として、呼び掛けへの賛同者を増やす活動や3月にさらに大きな集会を取り組むことなどが提起されました。

 

(大阪民主新報、2017年2月5日付より)

 

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