おおさかナウ

2017年01月01日

野党共闘の発展と
日本共産党躍進を
山口勝利日本共産党大阪府委員会委員長に聞く

 2017年を迎えるに当たり、日本共産党大阪府員会の山口勝利委員長に、参議院選挙、安倍政権、維新政治の暴走とのたたかい、来るべき総選挙での野党共闘と共産党躍進、党大会成功への決意などについて聞きました。

――新年おめでとうございます。

 おめでとうございます。昨年の参議院選挙、大阪選挙区は残念でしたが、野党と市民の共闘が初めての挑戦としては大きな成功をおさめ、日本共産党は改選議席を倍増させる前進を勝ち取りました。

 今年は、歴史の本流と逆流がぶつかりあう、激動的な新しい時代に突入していきます。第27回党大会を大きく成功させ、いついかなる解散・総選挙にも攻勢的に対応し、躍進を目指します。
 昨年にも増して、野党共闘の発展、日本共産党躍進への熱いご支援をお願い申し上げます。「大阪民主新報」の役割が鮮明です。いっそうの活躍を期待しています。

 ――日本の政治の新しい時代が始まったと言われていますが。

自公維対野党と市民の共闘

%e5%b1%b1%e5%8f%a3%e5%a7%94%e5%93%a1%e9%95%b7minpou 安倍自公政権とその補完勢力に、野党と市民の共闘が対決する、日本の政治の新しい時代が始まっています。大阪では、安倍政権、維新政治の暴走と対決し、安保法制=戦争法反対や「住民投票」などで、市民と野党、保守の人々との「本気の共闘」が発展してきました。

 臨時国会最終盤で、TPP(環太平洋連携協定)、年金カット、カジノの3大悪法が、自民党、公明党、維新の会によって強行採決されました。世論調査(朝日)では、国会審議不十分75%、カジノ解禁反対64%となり、国民世論と激突しています。

 「維新、政権と蜜月」(日経)、「維新が自民党寄りの姿勢を続けた背景には、政府・自民党の協力を得てカジノ解禁法などの成立や2025年の国際博覧会(万博)の大阪誘致を実現させる狙いがある」(読売)など、維新が安倍暴走政治の積極的な担い手である姿が浮かび上がりました。

 国会では野党4党が結束。ミナセン大阪の「6野党トークセッション」、関西市民連合シンポジウム、大阪総がかり行動への4野党の参加など、市民と野党の共闘を目指す動きが前進。自由党府連大会への共産党代表の出席、日本共産党街頭演説への野党代表参加など、政党間の連携も発展しています。泉州市民連合、市民連合高槻・島本の発足、「堺からのアピール」への賛同運動などが広がっています。

安倍政権・維新とのたたかい

――安倍政権、維新政治の暴走にどう立ち向かいますか。

 安倍政権は立憲主義を破壊し、権力行使に抑制がなくなり、強権・独裁政治の暴走を始めています。同時に、沖縄、東北、新潟など、全国で安倍政権の暴走を打破する動きが広がり、大阪でも安倍政権、維新政治の暴走とのたたかいと共同が前進しています。

 松井府政・吉村市政は、大阪市廃止の「大阪都」構想に固執し、「カジノ・万博」誘致に突き進み、福祉4医療費助成制度改悪、大阪市営地下鉄・バス民営化、「チャレンジテスト」など、安倍政権の大型開発と「規制緩和」、福祉と暮らし破壊に重要な役割を担っています。
 「大阪都」構想の修正案づくりを目的とした行政主催の説明会に、「『都』構想は終わった話だ」と批判の声が相次ぎました。2月府・市議会に法定協議会の設置議案を提出する意向です。住民投票の結果を真摯に受け止め、「大阪都」構想ありきで、市民に選択を迫る「制度いじり」はやめるべきです。

 カジノ解禁には、1年以内をめどに政府の責任で策定するという「実施法」が成立しない限り、カジノ施設の開設を前に進めることはできません。従来の法体系では、民間賭博を合法化する余地はまったくありません。
 ギャンブル依存症、マネーロンダリング、多重債務問題の再燃、青少年への悪影響、治安の悪化や暴力団の介入など、どう「世界で最も厳格な規制を行う」のか。「実施法」をつくらせず、カジノにストップをかけるたたかいが重要です。

――最も早い国政選挙が総選挙、日本共産党はどう取り組みますか。

暴走推進ブロックに審判を

 解散の時期は流動的で不確定ですが、いついかなる解散・総選挙にも、攻勢的に備えていきます。何よりも、自民党、公明党、維新の会の暴走推進ブロックに対して、次の総選挙で厳しい審判を、大阪から下していかなければなりません。

 総選挙では、改憲勢力3分の2体制を打ち破り少数に追い込む、日本共産党の〝第3の躍進〟を発展させる、2つの目標に挑みます。総選挙での選挙協力へ、豊かで魅力ある共通公約、本格的な相互推薦・相互支援の共闘実現、政権問題でも前向きの合意を目指します。

 日本共産党の躍進へ、「比例を軸に」を貫き、近畿比例代表で5議席以上を獲得、野党共闘の努力と一体に必勝区を設定し小選挙区議席の獲得を目指します。大阪で、「80万票、20%以上」に挑み、比例代表で大きな勢いをつけ、小選挙区勝利へあらゆる条件を汲み尽くしていきます。
 2019年参議院選挙に向け、総選挙と一体に勝利を目指す活動を進めます。2019年統一地方選挙の政治目標を明確にし、地方選挙の取り組みを日常的に強化していきます。年始の茨木市議会議員選挙の全員当選に全力を挙げます。

――第27回党大会が間近です。「党勢拡大大運動」にも取り組んでおられますが。

大志とロマンもって躍進を

 党大会決議案は、内外で大きな反響を呼んでいます。「共産『本気』の共闘」(朝日)と書かれましたが、当面の焦眉の課題として、野党連合政府を呼び掛けました。〝安倍外交〟の根本的な転換が必要で、日露首脳会談でも戦後処理の不公正を是正するべきだという日本共産党の立場しかないことが浮き彫りとなりました。

 党員、支持者の皆さんにも、「小説のように一気に読めました」、「文句なしの決議案だ」など、激動の情勢に立ち向かう気概、ワクワクした高揚感が広がっています。支部総会、地区党会議、府党会議を開催しており、党大会決議案を練り上げ、歴史的な党大会を意気高く迎えていきます。

 野党と市民の共闘の一翼を担う日本共産党が、草の根でその力を伸ばしていくことは、共闘発展への最大の貢献となります。「今一番魅力ある政党は日本共産党」など、入党を心から歓迎し、「党勢拡大大運動」を必ず成功させていきます。

 党創立95周年の記念の年を迎えました。不屈のたたかいで切り開いた到達点に立ち、創立100周年に向け、新たな前進を開始します。野党連合政府の実現、発達した資本主義国での社会変革、大志とロマンをもって躍進を目指していきます。


(大阪民主新報、2017年1月1日・8日付より)

 

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