おおさかナウ

2016年12月04日

野党と市民の共同で新しい政治を
〝気持ちのいい共闘〟へ
大阪革新懇が拡大世話人会開く

参院香川選挙区候補・田辺健一氏が講演

 来るべき総選挙に向け「野党と市民の共同で新たな政治をつくろう」と、進歩と革新をめざす大阪の会(大阪革新懇)が11月24日、大阪市北区内で拡大世話人会を開きました。7月の参院選で32ある1人区で野党統一候補が実現した中で唯一、日本共産党公認でたたかった香川選挙区の田辺健一さん(同党香川県常任委員)が講演。45人の参加者は香川県での共同の取り組みや教訓を学び合いました。

住み分けでなく力合わせる

参院選香川選挙区で日本共産党公認の野党統一候補としてたたかった田辺健一氏を迎えて開かれた大阪革新懇の世話人会=11月24日、大阪市北区内

参院選香川選挙区で日本共産党公認の野党統一候補としてたたかった田辺健一氏を迎えて開かれた大阪革新懇の世話人会=11月24日、大阪市北区内

 田辺氏は1981年生まれ。香川大学工学部を卒業して日本共産党の専従活動家(職員)となり、2013年の参院選で同党公認で出馬し約3万4千票を獲得。野党統一候補としてたたかった今回は、その約3倍の10万4千票を得ました。

 田辺氏は昨年8月、安保法制(戦争法)反対のたたかいの中で立候補表明した当時は、日本共産党公認の野党統一候補になるとは「夢にも思っていなかった」と指摘。戦争法強行の日、同党がただちに行った戦争法廃止を求める国民連合政府の提案を持って、さまざまな団体を訪問し対話を重ねたほか、統一候補実現へ民進党や社民党の県連と一歩一歩議論を積み重ねてきたことを振り返りました。

 「はっきりしているのは、『気持ちのいい共闘』でなければ1人区では勝てない。各党の『住み分け』ではなく、力を合わせなければ勝てないということです」と田辺氏。選挙戦ではほぼすべての演説会で全野党と市民連合の代表が揃い、民進党県連代表の小川淳也衆院議員の支援者らが田辺氏の選挙事務所に連日詰め掛けて、ビラ折りなどの活動を担ったと語りました。

 その中で田辺氏は、民進党県連の小川代表と日本共産党の松原昭夫県委員長が交わした「基本的事項の確認書」を紹介。確認書は、安保法制廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回、安倍政権打倒を目指して「野党4党の共闘路線を重視し、有権者の正しい理解を求めるため」として、日本共産党綱領に基づいて「今日の日本社会に必要なのは社会主義的変革ではなく、資本主義の枠内での民主的改革であり、私有財産の保障が基本となる」など5項目を明記しています。

本当の姿を知ってもらって

 選挙事務所で活動する民進党議員の支援者らがこの確認書を持参していたといいます。「皆さんは確認書を『お守りだ』と言いました。共産党と聞けば、旧ソ連や中国と同じと思っている人たちがまだまだ残されています」と田辺氏。「同時に、作業で手を動かしながら、その場で話し合っていくうち、『イメージと違っていた』『真実だと分かった』ということになりました」と話しました。

 田辺氏は、政権や与党からの「野合」攻撃を打ち破り、共闘を広げる上で、日本共産党の本当の姿を知ってもらい、「いわれのない誤解や偏見を取り除くことが重要」だと強調。野党の魅力ある共通政策や、安倍政権に代わる希望を具体的に有権者に届けることが総選挙に向けて求められると、実感を込めて語りました。

大阪で発展する共同
総選挙に向けさらに

駒井共産党府書記長が発言

 世話人会では代表世話人の鰺坂真・関西大学名誉教授が開会あいさつ。日本共産党の駒井正男府書記長が発言し、参院選で大阪では「野党と市民の共同で安倍自公政治と維新の改憲勢力に審判を」との共同が広がり、引き続き「総がかり行動」などが発展していると指摘しました。
 駒井氏は総選挙での野党統一候補実現へ泉州市民連合が結成されるなど、地域でも市民の後押しが生まれているとし、「統一戦線運動の推進力である革新懇運動の出番。野党連合政権、さらに民主連合政府も展望し、いまこそ革新懇を強く大きくしよう」と強調し、野党と市民の共同、日本共産党躍進へ力を尽くす決意を語りました。

 大阪教職員組合の三宅良夫副委員長が維新府政の「チャレンジテスト」の問題点と撤回を求める取り組みを報告。大阪革新懇の野党と市民の共同を進めるために、各小選挙区で革新懇が役割を果たすことなど、当面の活動を提案しました。

(大阪民主新報、2016年12月4日付より)

 

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