おおさかナウ

2016年03月13日

ただしの国会レポート21
尾木直樹さんの怒り共有し

衆院予算委員会で質問する清水氏=2月22日、国会内

衆院予算委員会で質問する清水氏=2月22日、国会内

 2月22日の予算委員会での質問前に、教育評論家の法政大学教授・尾木直樹さんとお話しする機会を得ました。尾木さんは、1月に起きた長野県軽井沢町でのスキーバス事故にゼミ生10名が巻き込まれ、4名が亡くなりました。「これは事故ではなく、事件」と行政責任を問うコメントが、「しんぶん赤旗」に紹介されていました。
 なぜ悲惨な事故が繰り返されるのか。2000年の規制緩和によってバス事業の新規参入が増大し、乗客を奪い合う過当競争が激化。人的コストが削減され安全性がないがしろにされてきたのです。大きな事故が起きるたびに政府が「再発防止」を唱えるものの、実効性が伴っていないことが今回の事故を招いたのであり、行政責任は重大です。
 尾木さんいわく、各テレビ局でのインタビューではゼミ生を失った悲しさを表す場面しか放映されず、最も問いたかった「国の責任」への言及は全部カットされたと。規制緩和が今回の事故を招いたということを、政府はどうあっても認めようとせず、マスメディアも同調する傾向が強かったのでしょうか。
 私は少しでも関係者のみなさんの怒りをぶつけたいとの思いで論戦に臨み、詳細なデータをもとに現場運転手の実態もリアルに紹介しながら、安全の上に利益を置く政府の規制緩和路線を批判しました。尾木さんも党本部に「いい質問をしてくれた」と電話をくださったそうです。これからも日本共産党ならではの論戦力で安倍政権を追い詰めていきたいです。(清水ただし 衆議院議員 月1回掲載)

(大阪民主新報、2016年3月13日付より)

月別アーカイブ